
平成19(2007)年7月
知事、選挙での「謝罪」を否定
築地移転・新銀行で失政露呈
平成十九年第二回定例会が、六月二十七日に終了しました。
今定例会は、都知事選挙後初めての定例会となります。石原知事は、知事選の勝因の一つと言われている「お詫び」について「反省であって謝罪でない」と述べるなど、かつての高圧的な姿勢を復活させています。しかし、その一方で、猪瀬直樹氏の副知事登用については、都議会民主党の総会に出席し、副知事登用に当たっての考え方を述べ、同意を要請する姿勢も見せています。
また、築地市場の移転や新銀行東京の巨額赤字など、石原都政での失策が次々と露呈しており、私たち都議会民主党は、引き続き、石原都政の誤りは誤りとして正すべく、都民の視点にたって、積極的な政策提案を行っていきます。
食の安心を守れ!
築地移転に都民はNO
築地市場は、平成二十四年当初に、江東区豊洲に移転する計画となっています。しかし、その用地は、ベンゼンやシアンといった有害物質によって汚染されていることなどから、移転に反対する声が大きくなっています。
石原知事は、移転反対の声を受けて、専門家による会議を設置しましたが、この会議に対しては、「専門委員がわずか四人しかいない」「検討期間が半年と短い」などと問題点が指摘されています。その上、五月十九日の第一回目の会議で、専門委員四人のうち一人が欠席、もう一人が途中退出したことなどから「都にお墨付きを与えるだけの会議だ」といった声も出ています。
一方、民主党の設置したプロジェクトチームが、豊洲を視察した際、都は、民主党の行おうとする水の採取・測定を拒否。このような都の隠蔽体質は極めて問題です。
民主党の質問に、都は、PH十一・六と高いアルカリ性を示す排水があったことを認め、「対応を検討する」と答弁しています。
民主党は、土壌汚染の問題が解決されず、多くの人が疑念を抱く中で、築地市場の強引な移転には、断固として反対していきます。
知事逆ギレ
「謝罪した覚えはありません」
今回の東京都知事選挙における発言と選挙後の発言との違いについて、民主党が「真意を伺う」と質したのに対し、石原知事は「謝罪した覚えはありません」「私がしましたことは、誤解を招いた事例についての説明が足りなかったという反省でありまして、謝罪ではございません」と答えました。
のみならず、民主党に対して、「余りいいかげんな言葉は使わないほうがいい」「強く反省された方がいい」と逆ギレ状態です。
「お詫び」は謝罪でないという日本語はなかなか都民には理解されないのではないでしょうか。
進むも地獄、退くも地獄
新銀行東京の赤字拡大
六月一日に発表された新銀行東京の十九年三月期決算では、十八年度の最終損益は五百四十七億円の赤字で、累積損失は八百四十九億円。開業わずか二年で、都民が出資した一千億円のうち、七百十五億円を棄損しました。
石原知事は「進むも地獄、引くも地獄」と他人事のようなコメントをしていますが、地獄に足を踏み入れたのは、知事の責任です。
知事は、この間「不慣れな人に不慣れな仕事をさせてしまった」など、経営者にその責任を転嫁する一方、新たな経営者への期待を質されても、答えずじまい。また、再建計画の見通しについても、答弁はすべて役人任せと無責任な対応に終始しています。
民主党は、民間への売却、すなわち、都が撤退するという前提で、新銀行東京の抜本的な見直しが必要だと考えています。
東京オリンピック招致は
都民の声を聴け!
自らの三選で、オリンピックが全面的に支持されたと強弁している石原知事に対し、民主党は、都民の意識調査を求めました。知事の意向に反し、都は「IOCからは、世論調査を行い、結果を記載することが求められている」と調査を実施する旨答弁しています。
また、都は、中央区晴海に建設予定のメインスタジアムを、国立ではなく都立施設に変更すると発表しましたが、その費用は約一千億円です。民主党は、引き続き、国立での整備を求め、都民負担を抑えたオリンピックを目指します。
都営住宅だけの問題か?
- 暴力団員の排除対策 -
四月に町田市で発生した、都営住宅での暴力団員立てこもり発砲事件を受け、都営住宅の入居資格要件として暴力団員でないことが追加されました。
民主党は、入居資格審査で、警視庁へ暴力団員であるかどうか照会する際には、個人情報保護の観点から慎重な対応を強く要求。
また、暴力団員が民間賃貸住宅に流れる可能性が高まる点を指摘し、「都営住宅からだけ居なくなればそれでよいのか」と厳しく追及するとともに、警視庁との連携強化を求めました。
使われない制度では意味がない!
耐震改修促進制度の拡充を!
昨年度に新設された木造住宅の耐震化促進制度は、耐震診断が予算枠八百件に対して利用五百五十一件、耐震改修は予算四百八十件に対して二十二件の利用にとどまりました。これでは十年間で住宅の耐震化率を九十%以上とする都の目標は、到底達成できません。
民主党は、制度の利用促進には、耐震診断の義務化や補助対象の拡大など、思い切った制度の拡充が必要だと主張。耐震化促進のため、誰もが得策だと考えるような条件整備・環境づくりの重要性について質し、都もそれを認めています。
コムスン問題を追及
安心信頼の介護保険制度を!
(株)コムスンに対し、国は介護事業の指定・更新の打ち切り処分を行いました。これに伴い、コムスンが行っていたサービスの継続や事業の譲渡先が問題となっています。
民主党は、利用者へのサービス提供が一日でも絶えることがないよう、サービス確保に全力をあげるよう強く求めました。
また、コムスンが行ったような処分当日に事業廃止届けを出せば、ほとぼりがさめた頃に再開できるという、法の抜け穴をついた処分逃れを許さない、厳しい法改正を求めています。
深刻な人手不足!
東京の介護保険サービス!
都は、介護報酬の不正請求で、これまで多くの事業者を公表するなどの処分を行ってきました。悪質な不正請求には、もちろん厳しく対処しなければなりません。
しかし、その背景には、費用の総額抑制をねらった、昨年の介護保険法改正の問題があります。
多くの事業者が運営に苦慮せざるを得ない状況が作られたのです。地価や人件費の高さを反映しない介護報酬により、東京では、低賃金からくる人手不足が深刻で、介護施設の整備率も全国最低です。
二〇一五年にかけて見込まれる八十九万人の高齢者増に備え、サービス提供基盤の整備、人材の確保が喫緊の課題です。
民主党は、よりよい高齢者ケア、意欲をもってがんばれる介護のため、こうした制度の改正を求めています。