
平成23(2011)年12月8日
山口 拓 (世田谷区)
*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。録画映像はこちら。
まず、大田市場の青果部屋根付き積込場を取り巻くいくつかの問題を取り上げて質問させていただきます。
この屋根付積込場は、荷の積み替えのみを行われるのが、本来の目的の場所であります。屋根が設置されたことにより、卸売場から買受人のトラックまで衛生的に輸送でき、青果物の品質を落とすことなく輸送することが可能になったと都は紹介しています。
まず、この青果部屋根付積込場の駐車場の適正な配分について伺います。
その前提として、この積込場は大田市場協会から現在12の売買組合に賃貸されています。
現在13ある売買組合は、市場設立時14とほぼ同じであります。しかし時代の流れとともにそれぞれの組合員となる小売商の数は減少し、それぞれの売買組合に所属する数も増減を繰り返し、この20年でその体系は大きく変わりました。
しかし各組合に配分されている、この屋根付き積込場の駐車場数1032台分は20年見直しがされていないことがわかりました。
簡単にその推移を申し上げますと、まず売買参加者の総数が開場時2,200社あったのに対して、平成23年10月現在で1409社と791社に激減してしまっています。
個別組合をみると、大きな組合では、399社から162社と237社減り約70%も減っているのをはじめ、他の組合でも194社減、次いで151社減というように、多くの組合で大変な数の売買参加者が減少しています。しかし20年前の各組合の比率によって配分された駐車場の配分は20年前と同じ数がいまだ割り当てられているのです。
一方、組合の中には減っているばかりでなく、中には増えている組合もあり、駐車場数は当時のままで持て余す組合、足りない組合が存在してしまっているのです。かなりの増減があるにも関わらず、その積込場の配分が見直されないことはいうまでもなく、異常な状態といえます。
そこでまず伺いますが、都はこれらの数を把握されてきているにも関わらず、本来ならば、市場協会によってなされるべきかもしれませんが、この適正数の見直しについて、管理者として都は適正に運営されているとお考えか?また今後はどのように指導し正していかれるのか見解をお伺いいたします。
次に平成23年4月開場の市場内北側にある立体積込場についてもお伺いいたします。
通称北口立体積込場が完成し、その操業のスタートは本年4月1日からだったにもかかわらず、工事のやり直しや募集やり直しなど、ようやく本格稼働し始めたのはつい最近のことです。
しかも、この施設1階部分に168台分の売買参加者積込場が新たに設置されましたが、この利用は全体の1割も満たず、積込場は現状ほとんど使われていません。
当然、先に述べたように全体の駐車スペース、積込場を今一度整理すれば、この168台はいらなかったということになります。
これらの実態を踏まえ、北側駐車場の実態をどう考えているのか?計画そのものに無理がなかったのか?また今後は管理者として事業者にどう指導していくのか?お伺いいたします。
続いて屋根付積込場に係る転貸問題について伺います。
さて、ここに、東京都大田市場が示した、物流改善の考え方(その1)というものがあります。これは各市場関係者に示されたものです。
この中には、屋根付積込場の使用については、所属団体から駐車コマの割り当てを受けたものが個人的に権利を設定することはできない。としています。
さらに、そもそも東京都の土地および建物は転貸することができませんから当然ですが、定められた使用ルールに違反した場合、違反した団体に対して罰則を科する、とまでしています。
さて、ここまで説明してきた屋根付積込場の駐車場代は、組合員となる売買参加者の方々から組合に、正規の賃貸料金1台分当たり6,600円が徴収されています。
しかし、私が把握している限りその実態はとんでもないことが行われています。
この買参参加者の方から徴収している上に、複数組合において本来ここを使うことのできない仲卸やコマ不足の組合に対して、勝手に持て余した駐車場や使わない時間帯などをそれぞれの組合などが金額から利用時間までも設定し、転貸されているという実態です。
つまり利用の少ない昼間や夕方にも別の組合や仲卸、業者等に貸し出し、組合によっては、駐車場1コマで2台分、3台分の転貸を行い2重3重に賃料を徴収している実態も複数の取材と現認で確認しました。
しかも正規の賃貸料金6,600円で貸すのではなく、月8,000円、10,000円と水増して貸すといった行為すら平然と行われているというのです。
この積込場では公然とこの転貸が行われているのは明らかです。都もこの事実を把握されているのか、さらにはこの公然と行われている転貸は明らかに条例違反であります。即是正を求め適正管理に努めるべきは当然のことと考えますが、どうお考えか?また、事実として把握された場合、この会計処理はどのように行われていたのか?など非常に問題や謎が多い事件であります。都は転貸の全容解明し、都民・議会にも明らかにすべきと考えるが、見解を伺います。
続いて、この写真を見ていただきたいと思います。
これは今お話ししてまいりました積込場での写真ですが、売買参加者によるピッキングやパッキングの模様です。この積込場では先に述べたとおり、単純に荷の積込を目的とした場所であります。
これらピッキングやパッキングは、本来自社の店または分荷場を設け、衛生的な施設を完備し行われるのが通常です。調査を重ね、確認が取れただけでも60~70社が、手洗い場もない、吹きさらしで不衛生なこの積込場で毎日、青果物のピッキングやパッキングを行っています。駐車場5~10台分を占拠し行われていたり、この常習的な実態を裏付ける、保冷倉庫の設置や段ボールや資材の放置、青果の腐敗物、廃棄車両の放置など、もはややりたい放題の状態です。
都の管理棟からも見える屋根付積込場の管理状態はもはや野放図ともいえます。この実態を毎日目の当たりにしていながら注意もせずに放置しているのでしょうか。事前に伺ったところによれば、大田市場においては、定期的な現場指導や講習会を行っているとのことでしたが、この食品に対する都民の関心の高い中、いったい何を指導しどう活かされていたというのでしょうか?
そこで伺います。このような実態を都は把握されていたのか?そのうえで容認しているのか?まさか気付かなかったとは言えないでしょうからまずこの点を確認いたします。
この3.11以降、食の安全安心の関心が高まり、これまで以上に正確さが問われ、そして生産者の方々のご苦労と心労はいくばくかという時に、市場だけは安心と言い切る中でのこの実態に愕然といたしました。まずこういった一つ一つを正し、言葉だけでなく、真に信頼いただける体制を今一度構築していかなければならないのではと考えますが、見解を求めます。
もう一点大田市場を訪れると気になるのが水産物部門です。大変残念なことに厳しい経済状況や不況の中で、仲卸や売買参加者の方が次々と撤退されています。この大田市場でも例外ではなく、設立時には100店舗あった仲卸が、現在は57店舗しかありません。暗く電気も消えた水産物部門はまさに活気を失いつつあります。この先劇的に業者が増えるのか?疑問もあります。新規の誘致はもとより、築地をはじめ、他市場で商いを行う方の中にも大田市場で今後の営業を希望される方がいらっしゃるかもしれません。
この水産物部門の新たなる活用の見通しは立っているのか?また都として今後どのように活用していこうと考えているのか?見解を伺います。
そしてここでも先ほどと同様の問題が生じています。
この利用の減った水産物部門で、青果物の積込に使われてしまっているのです。当然いうまでもなく、管理上をはじめ衛生面など様々な面から、このような行為は許されるわけもありませんが、私も現認した限りでもこの1年は当然のように使われ、そこには写真のような看板まで立てられている状態です。
この立て札には青果の仲卸の名前が堂々と利用時間入りで掲示されている看板です。時間貸しされている実態が一目でわかります。
いったいどこまでルーズなのか信じられないような実態ですが、まさか契約し転貸をしているのか?どのような理由、経過で利用しているのか?これらの実態も把握し、すぐにでも是正すべきと考えますが、これについても見解を伺います。
知事、これら一連の問題は、東京都中央卸売市場条例89条によって転貸等の禁止が定められております。また同条2項には本来の用途以外の使用をしてはならないとされています。
さらに、社団法人大田市場協会駐車施設管理規程を著しく逸脱しているケースが多すぎるのです。これを有効的、効率的運用とは絶対にいえないのです。
総じて知事にお伺いいたします。これまで重ねてお伺いしてきた事実はもはや問題では済まされず、丁寧に言葉を選んで申し上げますが、もはや事件といえるものです。これまでに挙げた実態だけではありません。大田市場の中にもまた、他の市場にも同様の転貸や、まだまだ問題事案が多く見受けられるのです。今回はその一端を開示したが、正すべき市場内の非常識は未だ数多く存在していると指摘せざるをえません。
知事の承認なしに横行している悪しき慣習は、即時改善するのは当然の知事の務めと考えますが、速やかに是正していく意志はおありでしょうか?知事のご感想や見解をお伺いします。
東京の市場は都民のみならず国民の食の拠点として大きな役割を果たしています。その市場の規模は時代とともに見直されるべきであり、とくに近年では、大手量販店の攻勢に伴う市場外での取引の拡大、相対取り引きの拡大など、これまでの形態とは大きく異なってきています。存続が厳しい仲卸、小売商も増え続けています。
今こそ、東京全体で市場の現状規模を本当に維持できるのかどうか精査すべきではないでしょうか?実態に応じた取引ができるよう、例えば築地市場を100%で豊洲に移転するという考え方だけでなく、中央卸売市場として都全体を見渡し、その本来の適正規模を見直すいい機会なのではないでしょうか?
中でも大田市場は、東洋一といわれる約40万㎡の広大な敷地を有し、南側には東京国際空港、東側には東京港、北側にはJR貨物基地、真ん中を貫くように首都高速湾岸線が通っており、物流の拠点として申し分ない環境の中にあります。であるならば、先ほど述べた、水産部門をはじめ、この大田市場のすべての施設はもっと活かされるべきであります。
大田市場の設置時と現状を比べると、必ずしもその通りに行かないことは先にも申し上げた通りです。しっかりと全体を見渡した検証もなしに、築地の移転を同規模で考えている現在、想定されている市場規模と合わない、もしくは移転後継続していくことが困難という状況に陥らないとも限りません。時代背景や、先を見越した規模の見直し、さらにいえば、都内市場の全体規模の根本的な見直しを図らなければ、築地の将来像など示せないのではないでしょうか?そして、市場の規模は全体を見渡しマネージメントしていくことがこれからの東京卸売市場に求められると考えますが、見解を伺います。
以上答弁によっては再質問を留保し、壇上からの質問を終わります。