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定例会報告

代表質問 酒井 大史

酒井大史

 

平成23(2011)年12月7日

 

 

政調会長 酒井大史 (立川市) 

 

 

 

 

*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。

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  1. 平成24年度予算編成について
  2. 東京都の防災対策について
  3. 放射能対策について
  4. 環境・エネルギー対策について
  5. 2020年オリンピック・パラリンピック東京招致について
  6. 「新しい公共」について
  7. 医療について
  8. 教育施策について
  9. 雇用対策について
  10. 築地市場の移転問題について
  11. 産業振興について
  12. 自転車対策について

 

 

 

 

 私は、都議会民主党を代表して、都政の主要課題について知事並びに関係局長に伺います。

 

 まず、平成24年度東京都予算編成について伺います。
  東日本大震災の影響によって分断されていた部品などのサプライチェーンは、各業界の尽力によって復旧し、生産活動は持ち直しつつあります。
  一方、円高の進行による企業収益の悪化やタイにおける洪水被害による部品不足、そして南欧諸国の財政・債務危機による欧州問題などで、国内外の経済は先行きが懸念されています。
  都内においては、今年度の経済成長率は0.4%のマイナス、都民所得も対前年度に比べ1.4%のマイナスと見込まれています。日本政策金融公庫の調査によっても、都内小企業の売上回復は長期化を覚悟しなければならない状況とのことです。平成20年度からの法人事業税国税化による税収減の影響も大変大きいものとなっています。
  このような中、都の施策の主要財源である平成23年度都税収入の見込みについて、また、平成24年度都税収入の見通しについて伺います。●1

 

 法人事業税の一部国税化については、都議会民主党は、導入時から今日まであらゆる機会を通じて国に対し暫定措置の撤廃を求めてきました。引き続き、法人事業税一部国税化の撤廃に向けて取り組みを強めてまいります。

 

 今年度、都は、東日本大震災後の被災地支援や都内インフラ被害の復旧、東京のエネルギー戦略の見直しなどに、税収と約3000億円の基金を取り崩して対応してきました。
 平成24年度の予算編成においては、都債償還分の減や退職による人件費の減少など、財政健全化や行政改革の効果などによって財源を確保し、都が果たすべき課題に取り組むこととなります。
 厳しい都民生活や都内企業を支える施策や都内の経済成長を促す取り組み、自立・分散型エネルギー供給の仕組みづくり、そして首都直下地震へのスピード感ある対応など、中長期を含む東京の課題解決に向けて、来年度予算をどのように編成する考えなのか、所見を伺います。●2

 

 次に、東京の防災対策について伺います。
 国の首都直下地震防災・減災特別プロジェクトの東京大学地震研究所や防災科学技術研究所などのチームは、首都圏に400個の地震計を設置し、地震の震源となる地下の3つのプレートの位置関係を明らかにする研究を進めています。そして、陸側の北米プレートの下に南から沈み込むフィリピン海プレートが、現在の想定よりも約10キロメートル近く浅いことを解明しました。地震の震源が地表に近づくことで、首都直下地震が起きた際には、想定震度が大きくなる可能性があります。
 国に地震の想定規模などの再検証を求める都は、この新たな科学的知見を受けて、首都直下地震発災時のより詳細な被害想定の検証を行い、震災対策の推進に取り組むべきと考えます。見解を伺います。●1

 

 次に、立川断層帯地震への対応について伺います。
 多摩地域では、プレート境界多摩地震に比べて発生頻度が低いとされる立川断層帯地震が想定地震に追加されました。都においては、10月、西東京市、小平市、武蔵野市や小金井市とともにブラインド型などの実践的な総合防災訓練を行うなど、大震災を教訓とした取り組みを始めています。
 こうした多摩地域における防災対策を推進していく一方で、断層調査を進めるとともにまだわかっていないことも多いが、震源が比較的浅いため揺れが大きく、断層のずれによる大きな被害の恐れがあるといったきめ細かな情報を都民や市町村に提供していくことが大切です。立川断層帯地震に対する都民の過度な不安を解消しながらも、防災対策をいかに進めていくかが重要と考えますが、見解を伺います。●2

 

 次に、三連動地震対策について伺います。
 平成15年、三連動地震の発生に関して、国の東南海・南海地震に関する専門調査会は、東京東部地域では震度5弱の揺れが発生すると予測していました。平成18年には、国の大都市大震災軽減化特別プロジェクトにおける京都大学防災研究所による新たな強震動予測手法により、東京東部地域では震度6弱の揺れと東京湾岸地域の液状化の可能性が示されました。
 現在、国において南海トラフの巨大地震モデル検討会が開催され、東海・東南海・南海地震の規模について検証を行っており、新たな被害想定が出される予定です。都においては、三連動地震への対策として、長周期地震動対策、液状化対策や島しょ地域の津波対策など都内の災害対応及び被災地支援の双方に円滑かつ迅速に対応できる体制を構築するとしていますが、国の新たな被害想定を踏まえて、具体的な対策をとっていくべきと考えます。見解を伺います。●3

 

 次に、自助・共助の取り組みの推進について伺います。 
 いつどこで首都直下地震が起きるのか、予測はできません。また、発災から3日間、公共機関は消火や負傷者の救助・救急、交通規制などに追われ、個別の要請に対応できないと考えられます。そこで、まずは自らの命を守る自助そして共助の取り組みが重要となります。中(なか)林(ばやし)一(いつ)樹(き)明治大学特任教授によると、都民が自助能力を発揮するためには、平素から自宅の耐震化や家具の転倒防止、備蓄の推進などのハード面での備えを行うとともに、防災イメージトレーニングを行うこと、自治会、町会やマンションでの災害時助け合いシステムづくりなどのソフト面の備えを行うことが重要だということです。こうした都民による自助・共助能力を高める事前の取り組みが進めば、けがをせずに、災害時要援護者の避難支援や負傷者の救助といった共助を推進でき、被害を軽減することができます。
 一方、震災後に行った都の震災対策アンケート結果では、防災用品や備蓄の用意は進みましたが、家具類の固定は半数、自宅の耐震化や防災訓練への参加も低いなど課題が多くあります。首都直下地震時の被害軽減のために都民の自助・共助能力を高める取り組みを、区市町村とともに一層取り組むべきと考えますが、見解を伺います。●4

 

 次に、震災後における応急仮設住宅の供給について伺います。
 国は、東日本大震災後に応急仮設住宅の用地確保が難航したことから、都道府県に対して、応急仮設住宅の建設候補地の把握を要請するとともに、来年3月に応急仮設住宅建設のガイドラインをまとめることとなりました。
 東京都においては、首都直下地震により全壊する建物の被害想定は、最高47万1586棟にものぼります。しかし、都市部では制約があることから、確保される用地は都や区市の公共空(あき)地(ち)など570ヘクタールのみです。しかも、震災後にはそれら用地の被害状況を調査して、使用できるかどうかも見極めていかねばなりません。そのため、震災などの発生時には、公的住宅や民間賃貸住宅の空家活用による都民への供給も重要です。大震災の教訓も踏まえた、首都直下地震後の応急仮設住宅供給に向けた考え方について、見解を伺います。●5

 

 次に、大規模水害対策について伺います。
 複合災害や荒川及び利根川の洪水などにより、東京東部の低地帯に大規模水害が起こった場合に備え、江東区などは水害時における一時避難施設の指定を推進するなど防災対策を進めています。
 都においては、万が一浸水が起きた場合に、迅速で的確な情報提供や、避難先の確保や広域避難も含めた避難誘導体制の整備などの検討を行うとしています。また、広域避難場所である都立公園をかさ上げして緊急避難場所として整備を検討していくことや地下鉄本体並びに入口の浸水防止や水道、下水道施設の耐震・耐水化を進めるなど、減災に向けた対策を行う必要があります。東京東部地域における大規模水害対策の推進について、見解を伺います。●6

 

 次に、建築物の耐震化について、伺います。
 平成21年度から22年度までの間に耐震診断を実施した建築物のうち、木造住宅で倒壊、または崩壊する危険性があるとされるIw値が1.0未満のものが約99%、鉄筋コンクリートなどの非木造建築物で倒壊、または崩壊する危険性があるとされるIs値が0.6未満のものが分譲マンションで約80%、緊急輸送道路沿道建築物で約91%だと言われています。
 この数値からも、昭和56年5月以前の旧耐震基準で建てられた建築物は、倒壊、または崩壊する危険性の高いことが分かります。
 東日本大震災以降、建築物の安全性に対する建物所有者の意識も変化しており、建築物の耐震化を促進するためにも、耐震改修助成制度の拡充は非常に重要だと考えます。
 緊急輸送道路沿道建築物については、来年4月から耐震診断の実施が建物所有者に義務付けられます。より多くの建物所有者が、より早く耐震診断を実施することを促すため、今後どのように取り組んでいくのか、所見を伺います。●7

 

 東日本大震災におけるマンション被害をみると、旧耐震基準マンションの損傷割合が大きくなっており、これらのマンションを耐震化する緊急性が改めて確認されています。
 都では、6月に策定した「東京緊急対策2011」の中で、マンション耐震化促進に向けた取組を緊急対策の一つとして取り上げ、学識経験者などからなる専門家会議を設置し、耐震化促進のための新たな実効性ある方策を検討しています。
 この専門家会議の議論を踏まえ、都は11月22日に、耐震改修や円滑な建替えを促進するための法制度の改正について、国に対する緊急提案を行っています。
 国の法改正に関しては、私たちも東京都と問題認識を一にしていますので、政府や党本部に対して強く働きかけて行きますが、マンションの耐震化に向けた、今後の都としての取り組みについて、所見を伺います。●8

 

 木造住宅密集地域では、「防災都市づくり推進計画」で整備地域に指定されている地域の中でさえ、その整備がはかどっていないのが現状です。これまでの整備手法を改めて見直すとともに、各地域の実情やニーズをより詳細に把握して整備を進めていくべきと考えますが、所見を伺います。●9

 

 次に、放射能対策について伺います。
 私たちは、食品の放射性物質の検査について、生産地検査だけでなく流通消費地としての都内での検査を求めてきましたが、都はその声に応え、11月から流通食品のモニタリング検査をようやく開始しました。
 また、子供たちを内部被曝から守るために、8月29日に「子供の内部被曝ゼロを目指すための緊急要望」で学校給食などの安全性を確保するよう求めてきました。その学校給食の品目の「牛乳」に関しては、学校給食用牛乳供給事業者が、給食用牛乳の検査を実施しながら、その結果を非公表にしていたことが波紋を広げていましたが、教育庁は、12月2日に供給事業者の団体である東京学乳協議会に対して、各事業者の検査結果の公表を促す要請を行いました。不安を持つ保護者の立場に立った対応が徐々に進み始めたと言えます。

 

 さて私たちは、第三回定例会の代表質問で、災害廃棄物の受け入れに関しても、被災地支援で「東京都ができることはやるべき」とした上で、都民の健康への影響を考慮し「慎重な検討」と都民に理解を求めるために「丁寧な説明」が必要であると述べてきました。
 11月3日からは、岩手県宮古市から都内への災害廃棄物の搬入が始まりました。その手法を視察し確認したところ、東京都が飛散防止策など丁寧な対応をしていることが分かりました。また、宮古市の瓦礫は、岩手県の調査によれば平均69ベクレル/kgであり、濃度が低いことも分かっています。
 このような中、都は、宮城県女川町からの瓦礫受け入れを公表しています。災害廃棄物の受け入れについては、環境局に対して多くの都民から「中止」を求める電話が寄せられ、また、署名活動がなされるなど、都民の安心・理解を十分に得られているとは言えない状況にあります。
 国が示す安全基準が「焼却灰8000ベクレル/kg以下」という出口の基準しかないため、高い濃度の放射性物資が都内に持ち込まれるのではないかとの都民の不安を惹起してしまっています。
 実際には、災害廃棄物の放射能濃度が低いことが都民に伝わっていないのです。
 受け入れにあたって、都の対応をきちんと説明していくべきと考えますが、見解を伺います。●1

 

 しかしながら、災害廃棄物の空間線量の測定に関しては、きめ細かい測定はしていますが、濃度測定は1回だけで不確かさが残り、不十分な対応状況にあります。そこで、放射能濃度を定期的に測定し公開するなど、より多くの情報を提供することが必要であると考えますが、見解を伺います。●2

 

 次に、都立施設における放射線の測定強化と除染について伺います。
 私たちは、6月10日の緊急要望で、空間放射線量の測定強化を求めてきました。
 現状、東京都はモニタリングポストの増設などを実施し測定を強化してきています。また、各区市町村も独自に測定を実施し、高い線量の場所は除染するなどの対処をしています。
 このようななかで、東京都が文部科学省のガイドラインに従い、11月に都有施設である足立区の中川公園・葛飾区の水元公園・江戸川区の篠崎公園の放射線量の調査を実施しました。
 その結果として、調査の目的である「高さ1mで周辺より放射線量が1μSv/時以上高いポイント」は見つからなかったものの、調査のなかで中川公園では管理小屋雨どい付近の高さ1cmで7.06μSv/時、水元公園でも高さ1cmで4μSv/時を超える数値を検出しています。
 東京都は、この結果を受けた報道発表資料のなかで「都有施設全般にわたる調査や経常的な調査は基本的に不要」としています。そのため、各区市町村が放射線量の測定を強化していくなかで、都有施設だけが測定されず、測定の空白地をつくる結果となっています。ある区では区立公園のほとんどで測定を済ませていますが、大規模な都立公園だけが測定されず、都立公園の利用控えが起こっているなどと聞いています。
 そこで、特に子どもが利用する都立公園を中心に、都有施設全般について放射線量の測定を実施し、結果を広く公表するべきであると考えますが、見解を伺います。●3

 

 また、国の除染基準に該当する箇所も出てくる可能性があると思われますが、その場合、どのように対応するのか見解を伺います。●4

 

 次に、環境・エネルギー政策について伺います。
 まず、エネルギー政策についてです。
 電力の供給力不足が懸念されていた今年の夏は、都内の事業者や都民の皆様のご協力のもと、また、電力会社の電力供給力の積み上げ努力や機動的な電力融通等の対応もあり、計画停電や需給逼迫による停電を回避することができました。
 去る11月1日、国はこの冬の電力需給対策についての方針を示しました。この中では、この冬の電力需給バランスについて、一般的に冬の電力需要は夏に比べて低いことから、今年の夏ほどには深刻にならない見通しであるとされています。
 その一方で、電源脱落などのリスクに備える必要があることなどから、節電対策は引き続き必要であるとされています。
 そこで、この冬における節電に向けた都の取り組みについて、所見を伺います。●1

 

 東日本大震災直後の計画停電では、医療機関等の人の命に関わる施設やライフライン施設の機能に大きな影響が生じ、事業継続に支障を来すケースが発生しました。一方、高効率に発電を行い、街区内に電力を供給する特定電気事業者の取り組みが注目されましたが、このような自立・分散型エネルギーを保有する施設等は未だ限られています。
 私たちは、震災等の発災時に都民生活を守り、都市機能を維持するために、できる限り低炭素型の自立・分散型エネルギーの確保を進めていく必要があると考えます。
 都は今年7月、分散型発電ワーキンググループを立ち上げ、具体的な検討を行ってきていますが、その検討状況も含め、自立・分散型エネルギー確保に向けた今後の取り組みについて、所見を伺います。●2

 

 都は、建築物環境計画書制度やキャップ・アンド・トレード制度、マンション環境性能表示制度等を通じて建築物の省エネ化を推進するとともに、地域におけるエネルギーの有効利用に関する計画制度を通じて、地域冷暖房のエネルギー効率の向上などを進めています。その結果、東京には先端的な省エネ技術を取り入れた低炭素ビルなどが多く建設されるようになってきています。
 しかし、廃熱を最大限に利用するコージェネレーションシステムによる、地域への効率的なエネルギー供給は十分には進んでいません。また、エネルギーの需要と供給の両面から最適制御を図る仕組みの構築も課題となっています。さらには、清掃工場の廃熱等の未利用エネルギーも散在している状況にあります。
 私たちは、今後の大規模な都市開発や住宅開発などにおいては、低炭素型で、かつ、分散型のエネルギーを最適活用する都市づくりを進めていく必要があると考えますが、所見を伺います。●3

 

 次に、建設廃棄物のリサイクルについてです。
 建設廃棄物であるコンクリート塊のリサイクル品の多くは、再生砕石ですが、建築物等の長寿命化や土木工事の減少等により、その使用量は減少傾向にあり、再資源化施設では再生砕石の在庫を大量に抱えている状況にあります。
 そこで提案ですが、現在、東北地方では復興・復旧作業でのインフラ整備における再生砕石の需要が高まっていると聞いており、都内の建設廃棄物のリサイクルによる再生砕石を東北地方へ提供してはいかがでしょうか。
 東日本大震災により発生した災害廃棄物の受入処理が11月3日から始まっています。放射性物質の濃度を確認し、アスベスト等の有害物質や危険物を除去し、安全性の確認された災害廃棄物が鉄道コンテナによって搬送されてきています。この鉄道コンテナが被災地へ戻る際に、再生砕石を搬送する方法が有効と考えます。
 このような、東北地方の復興支援のための建設廃棄物のリサイクルによる再生砕石の提供について、所見を伺います。●4

 

 次に、2020年オリンピック・パラリンピック東京招致について伺います。 
 私たち都議会民主党は、2020年オリンピック・パラリンピック東京招致に関し、国を挙げての招致取組を進めるため、これまでも国に対し積極的に働きかけてきましたが、昨日の衆議院本会議と本日の参議院本会議にて、見事、招致決議が可決されました。
 オリンピックは、競技開催都市こそ一都市に限られていますが、知事も言われているように、一都市のイベントというより国のイベントとも言えます。
 今回の招致意義は、日本の復興をテーマとしたオリンピック開催です。
 早速、2020年夏季五輪の東京招致委員会は、11月28日に開いた理事会で競技会場計画を検討し、「復興五輪」として東日本大震災で被災した地域で一部競技を実施することを検討していると聞いています。来年2月に国際オリンピック委員会(IOC)に提出する申請ファイルに盛り込む予定とのことです。
 そのような中、国内の招致活動においては、被災地復興の後押しとなることを前面に出していかなければなりません。国内世論を盛り上げるよう、招致の掛け声、スローガンを工夫し、「東日本招致」といった掛け声を検討していくべきと考えますが、所見を伺います。●1

  次に、国際的な招致活動について伺います。
 2020年五輪招致を勝ち取るためには、オールジャパンで取り組まなければならないことは言うまでもありません。その招致活動の一つとして、まず在外日本公館の大使にも積極的な協力をお願いしていく必要があります。
 外務省やJOCは、各国の日本大使館向けに招致活動の基本ルールを説明する機会を設け、説明会等を行うようですが、基本ルールの説明を聞いて理解しただけでは、具体的にどう動けばいいのかを理解することは難しいと言えます。これまでの経験やノウハウを熟知しているJOC等の関係者から、積極的に各大使が実践していけるよう促す具体的で丁寧な説明をする機会を設けることが重要です。
 また、外務省だけでなく、経済界など、あらゆるルートを使って臨むことが必要と考えますが、所見を伺います。●2


 

 次に、「新しい公共」について伺います。
 「新しい公共」という考え方は、私たちが、国家戦略の柱として、地域主権改革とともにこれからのあるべき社会像として掲げたものです。
 日本では古くから、連(れん)、結(ゆい)、講(こう)、座(ざ)、あるいは若者組などの住民組織や市井の寺子屋、「隠居」という名のボランティア的な活動などが活力ある市民社会を担っていました。「新しい公共」の考え方は、以前あったこのような社会を現在に相応しい形で再構築することを目指すものです。
 東日本大震災の被災地では、数々のボランティア活動が行われています。強制ではなく、自らの意志で、支援活動をされていた多くの方々の姿は感動的であり、改めて人々のつながりと助け合いの大切さを感じさせられました。
 石原都知事は、都の防災対応指針において、自助・共助の徹底について述べられています。行政「依存」ではなく、一人ひとり自立した個が、地域・社会を主体的に働きかけていく協働は災害時には不可欠なものです。
 そこで伺います。東京都においては、このような「新しい公共」型社会の実現を目指し、支えあいと活気のある社会を構築していくべきと考えますが、知事の所見を伺います●1

 

 次に、「新しい公共」に対する支援事業について伺います。
 都においては、国の交付金を受け「新しい公共」の担い手となるNPO等の自立的活動を後押しし、「新しい公共」の拡大と定着を図ることを目的とした支援事業を2年度にわたり実施することとしています。「新しい公共の場づくりのためのモデル事業」の第1次募集では、既に支援対象事業が決定し、選ばれた各団体は交付金をもとに、活動を開始しています。
 行政と市民の間に立って、行政や企業ではできない、現場に即した細やかなサービスで地域に貢献するNPO等は決して行政の下請けではなく、住民に公益的サービスを提供する「官」と同等のサービスの担い手です。
 したがって、今後、公益的サービスにおける住民の選択肢を広げ、住みやすい豊かな地域社会にしていくためにも、NPO等を継続して育てて行く必要があります。
 この2年の事業が終わった後も、「新しい公共」に向けた取組を積極的に行っている団体に対し、東京都は独自の自立支援策を講じていくべきと考えますが、所見を伺います。●2

 

 次に、「新しい公共」に関連し、NPO法改正について伺います。
 NPO法の改正により、NPO法人認定事務が移管され、都道府県と政令市が所管庁となりました。
 これは、NPO法人の身近な地域で、その実態に通じており、事後チェックで監督ができる自治体が認定機関となることで、NPO団体が認定を取りやすくなるということを目的としており、都は来年度予算に認定等に関わる事務費を要求しています。
 認定の実態調査を行う手間をなるべく省き、情報公開や毎年提出される書類の事後チェックを重視することで、認定が取りやすい環境をつくることが求められます。NPO活動が盛んな米国では、NPOの税制優遇認定等は書類チェックだけで事後チェックに重きを置いているようです。
 その認定処理期間においては、現在、国税庁は6ヶ月と定めています。これは、認定NPO法人制度がスタートして数年、認定に係る期間が平均8ヶ月、長いもので2年に及び、市民から批判が高まったことで定められたものです。しかし、実際には3~4ヶ月で審査が終わっています。なお、国の公益法人認定の標準処理期間は「4ヶ月」です。
 今回の改正NPO法では、認定に係る期間については自治事務としての定めを置いていません。しかし、施行条例・施行規則で決められなくても、認定に係る標準処理期間は、現行の国の定めより短縮した期間を実施要領やマニュアルで定めていくべきと考えますが、所見を伺います。●3

 

 条例改正案は、来年の1月定例会に提出すると聞いています。しかし、24年度4月からの施行となるため、条例改正の3月議決から4月1日の施行までの期間があまりにも短いと言わざるを得ません。果たして、その期間に徹底した周知・説明会等が行えるのでしょうか。
 多くのNPO等の関係団体は東京都の対応を見守っている状況ですが、万が一、4月1日からスムーズに手続きができなかった場合、彼らの活動に不利益を及ぼしかねません。 迅速・的確な対応が求められますが、所見を伺います。●4

 

 次に、医療について伺います。
 私たちは、本年だけでも第一回定例会、第三回定例会とがん医療の充実を取り上げ求めてきました。今後正念場を迎える少子高齢社会において、介護サービスの提供体制と同時に喫緊の課題となるのは、日本人の3人に1人の死亡原因であるがん医療、そして医療の発展に伴い必要性が高まってきた医療的ケアを受けながらの地域での生活を支える体制の整備です。
 私たちはまた、救急医療や周産期医療の危機的状況への対応についても、改選以来集中的に取りあげてきました。この点については、救急患者受け入れコーディネーターや救急医の処遇改善、こども救命センターの設置、NICUの増床など多くのことが実現しています。NICUについては、新生児医療を担う医師の不足が深刻であり、新生児医療担当医確保支援事業等により、引き続き安定的な確保に努めなければなりません。
 こうした救急医療の問題、がん医療体制の整備に取り組む中で、常に課題とされてきたのが、急性期医療を受けた後の地域医療、療養環境整備の必要性です。今回は、こうした高度医療、急性期医療と密接な関連性をもつ、地域医療の各分野における取り組みの推進を求め、何点か伺います。

 

 まず、NICU病床は、東京都周産期医療体制整備計画において、平成26年度までに320床整備することとしており、現在、279床まで整備が進んでいます。ハイリスク出生児の実態にあわせた数を目標に整備が行われていますが、家庭での療育環境がなかなか整わないことなどから、スムーズな在宅移行に向けた早い段階からの支援体制を一層進めていく必要があると考えますが、見解を伺います。●1

 

 在宅における療養を希望するがん患者に対し、適切な支援を行うことは、患者やその家族のQOL向上とともに、積極的な治療を断念した後のいわゆるホスピスケアにおいても、悔いの少ない終末期を過ごし、あるいは看取るために、非常に重要な課題です。
 がん患者に対する在宅での緩和ケアは、医療、訪問看護、薬局、介護等多数の職種による連携の上に成り立つものであり、各従事者の緩和ケアに対する専門性も必要なサービスです。患者や家族の療養上、日常生活上での悩みや不安等の解消を図り、様々なニーズに対応したきめ細やかな相談を受け、支援を行う機能も求められるところです。在宅での緩和ケアを希望するがん患者の支援について、都の取り組みを伺います。●2

 

 高齢者の地域での療養生活を支える上で重要な役割を果たすのが訪問看護ステーションですが、地域偏在や人材の不足、緊急時の対応等さまざまな課題があります。
 こうした課題がある中で、大都市東京においては、まずは訪問看護ステーションの量を確保していくことが必要だと考えます。
 高齢者の地域での在宅療養を支えるためには、区市町村の取り組みも不可欠ですが、都として必要なときに訪問看護サービスが利用できるよう、サービスの量確保に向けてどのように取り組んでいくのか、伺います。●3

 

 次に、教育施策について伺います。
 知事は、破壊的教育改革に向け、第1回教育再生・東京円卓会議を11月16日に開催しました。そこでの議論は、実践的な英語教育や国語教育の徹底、テーラーメード教育の提案など多岐に渡り、それらの具体的な話のほとんどが、学校教育という公教育におけるものでした。
 子どもの学力と人格の形成において、公教育である学校教育の役割は大きく、様々な施策を講じていくことが重要である一方、私の教育、私教育としての家庭と地域の役割は、より人格形成に大きく影響するものとして欠かすことができません。
 会議の終盤に、原島首都大学学長や中嶋国際教養大学理事長が、東北の子ども達における精神の安定性が、幼児教育、家庭教育やコミュニティのつながりによるものであることを述べ、中嶋理事長は都知事に対し、ぜひそこをやってほしいと述べています。
 現在、この私教育の低下が著しい状況です。家庭教育の低下については、父親の権威が戦後低下したことや核家族化が進んだことなどが主な原因とされています。
 日台中韓の東アジア4カ国の大学・研究機関の共同調査「EASS(イーエーエスエス)(East Asian Social Survey)」によれば、日台中韓の中で、「どのような状況においても父親の権威は尊重されるべきだ」に賛成の割合が、日本が6割弱なのに対し、韓国や台湾、中国は8割前後で日本が一番低い結果となっています。よって、都は、父親の権威回復のための社会的バックアップに関する具体的施策を真剣に検討していかなければならないと考えます。
 また、地域の教育力低下については、新しい公共型社会の実現に取り組むなど、コミュニティの再生を図っていかなければなりません。
 私教育が低下した結果、学校に学力と基本的な生活習慣の部分までが求められており、そのためもあって、現場の教師は疲弊し、多忙化や、ストレスによる鬱病、休職、退職、最悪は自殺につながっています。
 こうしたことを踏まえ、この円卓会議において、家庭の教育力を高める施策や、地域の教育力を発揮できる社会づくりについての議論を更に深め、都民に発信していくべきと考えますが、知事の所見を伺います。●1

 

 この度、新たな都立高校改革推進計画(案)の骨子が発表され、来年2月に第一次実施計画が策定される予定です。
 これまでの都立高校改革推進計画では、学区制廃止、進学重点校やチャレンジスクールなどの特色ある高校をつくることが重視されていましたが、今回は、「自立」した人間の育成に焦点が当てられてます。その具体的な取組の一つとして、地域や家庭と連携した実践型の防災教育が挙げられています。東日本大震災が起き、都民の防災への意識が高まっているという点で、家庭や地域、関係機関等の協力も得られやすく、連携強化を図っていく良い機会になるはずです。そして、この取組を通して、生徒達の自立心やリーダーシップの育成だけでなく、家庭や地域における子ども達への教育的関心が高まっていくことも期待できます。
 今後、都立高校生が防災訓練などを通して家庭や地域、関係機関等との連携のもと、生徒一人ひとりの社会貢献意識を育み、自立につなげる積極的な取組を求めますが、都教育委員会の所見を伺います。●2

 

 次に、雇用対策について伺います。
 総務省が11月29日発表した労働力調査では、10月の完全失業率は、全国で4.5%と前月に比べ0.4ポイントと大幅に悪化しました。
 円高や景気の先行き不透明感から企業が採用に慎重になっていることも背景にあると指摘されていますが、同様に、11月18日発表による来春卒業予定の大学生の就職内定率でも、10月1日時点で59.9%と、過去最悪だった前年同期の57.6%をかろうじて上回ったものの、統計を取って以来2番目の低さとなっています。
 経済危機に苦しむヨーロッパ諸国において、若者の失業率が軒並み高いことを踏まえれば、この状況を打開することが、東京にとっても、極めて重要であると認識しています。
 東京都は、今年度より、就職先が決まらない未就職卒業者を対象として、紹介予定派遣制度を活用して都内中小企業での就労体験を行い、正規雇用化を支援する未就職卒業者緊急就職サポート事業を始めているところですが、私は、現下の厳しい雇用情勢を踏まえれば、こうした事業も含め、若年者の就業対策に積極的に取り組むべきと考えます。
 若年者の就業対策に向けた、東京都の見解を伺います。●1

 

 次に、障害者雇用について伺います。
 東京都は、本年9月に「障害者雇用・就労推進 連携プログラム2011」を策定し、東京都、経済団体等8団体が一丸となって取り組む全61事業を示しました。
 厳しい雇用情勢と、平成22年の法改正の影響もある中、東京の民間企業における障害者の雇用率は1.61%と、前年を0.02ポイント下回りました。
 昨年まで連続して改善してきた民間企業における雇用率改善の流れを定着させ、また、東京において1.8%の法定雇用率を達成していくためには、もう一段の取り組みが求められているところです。
 そこで、都の民間企業の雇用率改善に向けた取り組みについて伺います。●2

 

 東京都知事部局は、地方公共団体の障害者法定雇用率2.1%を達成し、既に2.59%となっています。しかし、東京都教育委員会は1.58%と、都道府県教育委員会の法定雇用率2.0%のみならず、全国平均の1.75%をも下回っています。また、障害者の雇用数が前年より減少したのは都教委のみで、不足数は180人、4年連続して雇用率、雇用数ともに低下しています。
 例えば、大阪府では1年6ヶ月まで更新可能なチャレンジ雇用等により2.0%、千葉県も教員以外の指導員、実習助手、一般事務職員の正職員、上限3年のチャレンジ雇用など、さまざまな方策を用いています。
 都教委は、法定雇用率未達成事業者として平成15年に策定した採用計画に対しても、3回にわたり適正実施勧告を受けています。
 都教委は、永福学園等で知的障害が軽い生徒の就労を積極的に推進するなど、知的障害特別支援学校高等部卒業生の就労率は、全国平均27.6%を大きく上回り、38.9%と大変な実績です。こうした実績があるのですから、知的・精神も含めた障害者雇用をも進めて頂きたいものです。
 今後、さまざまな方策を講じ、早急に法定雇用率を達成していくべきと考えますが、見解を伺います。●3

 

 また、現在、東京都のチャレンジ雇用は臨時的任用、いわゆるアルバイトの扱いであり、6ヶ月が上限となっています。
 しかし、法定雇用率を達成している大規模委員会のひとつである大阪府では、チャレンジ雇用について、知的精神障害者を対象に、知事部局で非常勤職員として一括採用し、教育委員会を配属先の一つとしているとのことです。また、先ほども申し上げました千葉県では、教育委員会において、1年契約で更新もある嘱託職員として図書館等に採用、知事部局では独自の制度として、チャレンジドオフィスで3年を上限とする非常勤職員として採用しているとのことです。
 東京都においても、一般就労に向けた経験をしっかり積めるよう、非常勤職員として位置づけるなど、1年以上のチャレンジ雇用を行うべきと考えますが、見解を伺います。●4

 

 次に、築地市場の移転問題について伺います。
 私たちは、豊洲の安全性の確認と関係者の合意なくしてこの問題の解決はないと前回の代表質問でも申し上げてきました。
 都は、水産仲卸業者など、市場業者に対して個別面談を実施していますが、いまだ、全ての水産仲卸業者の意向を把握できておらず、「築地に残りたい」、「豊洲へいくのは不安だ」などとする声もあり、関係者の合意が図られているとは思えません。
 一方で、去る11月1日、地元・中央区は、石原知事あてに「市場移転後の築地地区のまちづくりに関する要望」を提出しています。その基本認識として、「市場の跡地の一部に食文化継承の核となる施設=イメージとして、『食のプロ』に評価・利用され、一般客・観光客にも親しまれる施設を整備し、場外市場地区とともに築地の食文化の拠点としての機能や活気と賑わいを確実に将来に引き継いでいく」としています。
 この地元・自治体の要望に関する、11月22日の中央区議会における矢田区長の答弁によれば、都も、今年度内に当該要望に対して一定の回答をするとしており、中央区としても、早期に都と合意を交わしたいとしているところです。
 そこで、中央区からの要望及びその回答、区との合意について、都はどのように認識しているのか、伺います。●1

 

 築地市場の移転問題に関連し、今定例会には、環状第2号線隅田川橋りょう等の契約案件が提案されています。
 当該契約案件は、平成22年の第1回定例会以来となりますが、当時の代表質問でも、現在地再整備の再検討をする上で、選択肢を狭めるのではないかと述べてきました。私たちが、この案件に強い関心があることは、都も承知していたはずです。
 また、隅田川橋りょうの工事に先立ち、11月16日に、築地市場内の桟橋を撤去する工事が始まりましたが、一部の人たちによる座り込みなど抗議行動も見られたように、関係者の理解と合意が未だ十分とは言えないのではないでしょうか。
 加えて、本工事は、築地市場内の事業者の営業に影響を与えるほか、仮設取り付け道路の整備費用などは、市場事業者の負担に跳ね返ることにもなるのではないでしょうか。
 いまだ、豊洲の安全性の確認と関係者の合意の無いなか、なぜ、今議会において、環状2号線の契約案件を提案しなければならなかったのか、伺います。●2

 

 次に、産業振興について伺います。
 まず、ものづくり産業の振興について伺います。
 関税の引き下げや非関税障壁の撤廃など、貿易の自由化が、今後、ますます進展していく中にあって、日本が、国際社会の中で生き残っていくためには、日本の基幹産業であるものづくり産業の振興を図っていくことが極めて重要です。
 しかし、一方で、アジア新興国の成長や急激な円高などによって、日本のものづくり産業は、工場の海外移転など、空洞化の危機に直面しており、都としても、早急に空洞化対策を講じていく必要があります。
 現在、都は、創造的都市型産業の集積の創出に向けて、地域ごとの産業の特性に応じたキメの細かい支援策を講じているところですが、空洞化対策という視点からも、地域の産業基盤のより一層の強化に向け工場の集積を高めるような新たな施策の創設に積極的に取り組んでいく必要があると考えます。
 ものづくり産業を振興するため、空洞化対策にどのように取り組んでいくか伺います。●1

 

 都内では製造業を始めとするさまざまな業種の中小企業で、事業承継の問題を抱えており、これを放置すると会社の運営を円滑に次世代に引き継いだり、事業を再構築していく努力が滞るような事態が懸念されます。
 都は、このような認識から、事業承継・再生支援事業を実施し、「産業振興指針2011」のなかでも、専門家による税務対策、後継者の育成・発掘、M&Aなど多様な手法を活用した支援を充実するとの方向性を示しています。
 しかし、ある経済団体のM&Aサポートシステムでは、M&Aの検討対象は、相談にきた会社の10%にしか過ぎず、M&Aの成約に至るのは、さらにその半分でしかないそうです。多くの企業が対象にならないのは、そもそもの企業価値がマイナスなので、M&Aの前に「再生」が必要であり、中小企業の事業承継対策は、事実上、中小企業の事業再生であると言うことでした。
 事業継続のために融資制度の充実が図られていますが、融資を受けても、その返済の目処が立たなければただの延命でしかありません。事業の再生、時には不・採算部門の整理縮小など、事業を継続させるための手法、ノウハウを合わせて、提供していくことが真に必要な支援策ではないでしょうか。
 そこで、都として、今後、都内中小企業の事業承継・再生支援事業について、どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。●2

 

 日本のものづくり産業がより高付加価値の製品をつくり、それを展示・販売していく上で、展示会産業の振興は欠かすことができません。
 私たちは、前回の代表質問においても、東京ビッグサイトの機能拡張について質問してきました。繰り返すまでもなく、見本市の会場は、国際的に見ても大規模化が進んでおり、ビッグサイトの8万平米という面積は世界で60番台という水準で、経済大国日本としては、極めて不十分な状況にあります。
 経済面での成長が著しいアジアでも見本市会場の整備は進んでおり、中国の上海に大規模な展示場がオープンして、高い集客力を示しています。こうした中で、日本の首都・東京においても、将来に向けた産業振興の拠点として、より規模の大きな見本市会場が必要であると考えます。また、2016年のオリンピック招致の計画の中で、ビッグサイトはメディアセンターとして使うために拡張するとされていました。今回の招致に当たっても、同様に拡張の計画が持ち上がることが見込まれます。
 私は、ビッグサイトの拡張に向けて、積極的に調査・検討をしていくべきだと考えますが、見解を伺います。●3

 

 次に、農業の振興について伺います。
 日本の農業は、自民党政権下における減反政策や補助金漬けの依存体質が抜けきらず、農業者の高齢化や後継者不足などの課題にも有効な政策を打ち出すことができず、極めて深刻な状況に陥っています。TPPなど、関税の撤廃の有無にかかわらず、農業政策の抜本的な改革が求められているのです。
 このような中、民主党政権は、昨年3月に「食料・農業・農村基本計画」を策定し、戸別所得補償制度の導入や消費者ニーズに適(かな)った生産体制への転換、6次産業化といった新政策を国家の戦略として位置づけ、農業の再生を図ろうとしています。
 東京の農業についても、平成12年からの10年間で、農業者の年齢が63.8歳と4.6歳上昇し、高齢化が進むとともに、農地についても、10年間で14.7パーセント、1330ヘクタールが失われ、減少傾向が止まらない状況となっています。
 一方で、近年、援農ボランティアや農家の出身でない人が農地を借りて農業をはじめる事例も見受けられ、また、新技術の導入など、さまざまな形で意欲的に取り組む農業者が増えているのも現状です。
 このようななか、首都圏3300万人の消費地と直結した東京の農業を振興していくためには、消費者ニーズを素早く活かした経営展開や多様な人材の活用など、東京ならではの農業政策を展開していくことが求められていますが、知事の農業に関する基本認識を伺います。●4

 

 11月7日、東京都農林・漁業振興対策審議会は、知事の諮問に応じて「都民生活に密着した産業・東京農業の新たな展開について」を答申しました。
 先日、都議会民主党の産業部会でも、これら答申についてのヒアリングを行ってきましたが、その中で、特に耕作放棄地の解消に向けた取り組みを求める声が上がりました。
 答申では、耕作放棄地などについて、規模拡大を目指す農業者や新規参入者とのマッチングの促進や、耕作放棄地の再生支援、農作業受委託制度の充実などが提言されていましたが、都として、今後、耕作放棄地に対して、どのように取り組んでいくのか見解を伺います。●5

 

 また、都内産農産物の地産地消を推進していくためには、学校給食での利用拡大はもとより、直売所や量販店、生協など、販売チャンネルの多様化を進めていく必要があります。加えて、多摩地域から都心部、あるいは、島しょ地域から区部・多摩地域といった流通の活発化を図っていくことも重要です。
 そのためには、流通のネットワークづくりを進めるなど、地産地消の推進に向けて、積極的に取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。●6

 

 次に、森林再生について伺います。
 木材価格の長期低迷と高コスト構造によって、林業もまた、農業と同様、高齢化と後継者不足が進んでいましたが、花粉症への対応や地球温暖化問題を背景に、森林再生に向けた取り組みが、わずかずつではありますが進展しつつあります。
 現在、東京都は、森林循環再生プロジェクトとして、林道など生産基盤の整備や地域に適合した高性能林業機械の導入、集約化施業(せぎよう)のモデル地区の設定、森林境界の明確化などに取り組んでおり、併せて、基盤整備の基幹である林道の重点的な整備や森林所有者等が行う作業路の整備の支援などによって、全国平均よりも密度が低い多摩地域の林道等の路網の整備などに取り組んでいるところです。
 私は、こうした取り組みをさらに加速し、林業の自立と東京の森林づくりを積極的に推進していくべきと考えますが、見解を伺います。●7

 

 また、多摩産材の利用拡大に向けては、今年度までの提案公募型の多摩産材利用拡大事業を踏まえ、来年度以降、公共施設の木材・木質化の支援など、公共利用のさらなる促進をはじめ、流通加工施設の整備に対する支援やJAS(ジヤス)=日本農林規格の認定を取得しようとする製材業者等への支援など、供給体制の整備など、施策のさらなる充実が求められています。
 そこで、多摩産材の利用拡大に向けて、今後、東京都として、どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。●8

 

 次に、離島の港湾・漁港の整備について伺います。
 離島にとって、港湾・漁港は欠くことのできない生活基盤であり、その整備には、これまでも多くの時間と予算が費やされています。
 しかし、離島の港湾・漁港の整備は、緊急性が高いといわれる一方で、厳しい自然条件のため事業期間が長くなり、事業効果が発揮されるまで長時間を要する事態も生じてしまいます。
 現在、大島支庁管内ではジェットフォイル船が就航し、船舶が小型化することにより、これまで漁港として利用されていた港に旅客船が接岸することになり、乗客への対策が十分に確保されないまま使用されている状態が続いています。こうした漁港については、地元の皆さんからのご意見を伺いながら、集中的かつ効率的な整備を行う必要があります。
 季節風の時季など、港内の静穏度の確保や岸壁への越波を防止し、ジェットフォイル船の安定的な就航の確保や乗降客の利便性を高める港湾や漁港の整備を進めるべきと考えますが、都の所見を伺います。●9

 

 次に、自転車対策について伺います。
 自転車は、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の方々が利用する身近で手軽な乗り物であり、環境に対する影響も少なく、健康増進にも寄与することに加え、3月に発生いたしました東日本大震災を契機に通勤手段としても関心が高まってきており、利用者が増加していると聞いています。
 その反面、交通ルールやマナーを守らない自転車の利用者が社会問題ともなっているのも事実です。
 また、都内の交通事故に占める自転車関与率が全国平均が約2割であるのに対して、約4割に上るなど、都内の自転車利用者等に対する交通事故防止対策が喫緊の課題であると認識しています。
 警視庁には、小さな子どもからお年寄りに対して、様々な機会を通じて、交通安全教育を実施していただいていますが、都民からは「正しい自転車の交通ルールは分かりにくい」「人通りが多い場所でスピードを出して走る自転車を何とかしてほしい」との声が上がるなど、まだまだ自転車を利用する方々に、ルールやマナーが徹底されていない状況が見受けられます。
 自転車の利用者に対して、最も基本的で分かりやすい自転車の交通ルールが、平成19年に交通対策本部で決定されたいわゆる「自転車安全利用5則」だと思います。
 この「自転車安全利用5則」が自転車を利用する方々に徹底されれば、都内における自転車が関与する交通事故が大きく減少するばかりでなく、自転車を利用する方と歩行者とのトラブルも減少し、安全かつ快適な交通社会を実現できると考えています。
 そこで警視庁では都民に対して、この「自転車安全利用五則」をどのように周知徹底を図っているのか、伺います。●1

 

 また、近くでの買い物への利用や児童・高齢者の自転車利用がある一方で、ブレーキがない自転車で公道を走ったり、信号を無視するなど、悪質で危険な自転車利用者も後を絶ちません。このような悪質で危険な自転車利用者に対してどのような対策を講じているのか、伺います。●2

 

 さて、自転車には「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」に基づき、都道府県ごとに指定された団体が、主に自転車の盗難防止を目的として、自転車の利用者に対して行う防犯登録というシステムがあります。この登録を行うと、登録者にはシールが交付され、それをフレーム本体の目立つ場所に貼ることになっています。
 このシステムにおいて、シールの表示を明確にし、歩行者にも見やすくするなどの改善をすることによって、悪質な自転車利用者の通報に役立て、危険走行の抑止につながるものと考えますが、将来的に是非ご検討をいただきたいと思います。

 

 以上で、都議会民主党を代表しての質問を終えます。なお、答弁によっては、再質問を留保します。ご静聴ありがとうございました。