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定例会報告

討論 鈴木勝博

鈴木勝博

 

平成23(2011)年10月18日 

 

 

都議会民主党

 

総務会副会長 鈴木 勝博 (足立区) 

 

 

*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。

 

 

 

 去る10月10日、東京都名誉都民中村芝翫氏がご逝去されました。ここに謹んで哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈りいたします。

 

 

 さて私は、都議会民主党を代表して、議員提出議案第10号から第17号まで、並びに知事提出議案に賛成の立場から討論を行います。

 

 まず、東京の防災対策の推進について述べます。
 先の東日本大震災を受けて、国や各自治体では、防災対策の再検討が進められています。
 東京都も、マグニチュード8級の元禄型関東地震の再来を、国に先駆けて暫定想定し、都民に対して、都の防災に対する確固たる姿勢を示すべきです。
 また、大震災や台風による被災地の被害状況を踏まえて、東京における大地震と火災や風水害などとの複合災害を想定し、被害を最小限に抑え込む「減災」の視点で、新たな対策を早急に推進していくことを求めます。
 こうした広域災害への備えを行う上で、都は、国や9都県市との連携を強める他に、知事会や各ブロック知事会、関西広域連合などと首都圏を越えた広域応援体制を再構築していくべきと考えます。
 私たちは、東京の防災対策を推進していくためには、より多くの都民が、防災意識を高め、平時の防災訓練に参加し備えること、地域コミュニティによるネットワークづくりを進めること、そして行政と防災体制の確立に取り組むことが重要と考えています。そこで、都民の防災意識を高め、その意識を風化させないよう、区市町村と連携し、地域防災力の向上に一層取り組むことを求めます。
 過去の大地震や東日本大震災などから多くの教訓を得、大規模地震の暫定想定や、防災対策を推進していくことによって、東京全体の総合防災力を更に高め、東京を災害に強い持続可能な大都市へと発展させるべきと考えます。

 

 次に、第174号議案「首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意について」に対する意見を申し上げます。
 首都高速道路の料金制度については、都民の大きな関心のもと、首都高速道路公団の株式会社化以降、さまざまな見直しが行われてきました。
 今回の同意案件は、これまでの料金圏制度を撤廃し、新たに対距離料金制度を導入するものですが、私たちは、安易な値上げではなく、首都高速道路株式会社の内部留保、経営状況、並びに人事を含めた大幅な経営見直し、そして経営努力による収益性の向上を強く求めています。
 また、従来からの懸案である多摩地域へのアクセスについては、経営主体が異なるNEXCOが供用しているため、中央高速道八王子から高井戸料金所まで、あるいは東名高速道町田から用賀料金所まで別料金が設定されており、同じ都民でありながら利用者に負担感のある、そして、いびつで不公平な料金体系が残されたままになっております。
 これらの解消をはじめ、圏央道が竣工する平成27年度を見据え、9都県市など関連団体、地方議会と緊密な協議を行い、首都圏が一体となった改革を進めるべきと考えます。
さらには、一日も早く負債の償還を完了させ、無料化を実現することが必要です。
 今回導入される各種の割引制度は、中央環状品川線が完成予定となっている平成25年度末までの暫定措置となっています。私たちは、平成25年度までに首都圏の一体的な料金体系を構築すると共に、対距離料金制度のあり方について再検討し、利用者負担の軽減を図ることが重要であると考えます。さらに、ETCなどの利用者サービスについては、プリペイド型ETCの導入など、外国人を含めたすべての利用者が使用できる制度を構築することが必要です。こうした点については、先日、国土交通大臣に対して申し入れたところです。
 今回は、将来的な道路会社の垣根を越えた料金体系の統一化を視野に入れ、渋滞緩和、利用改善を図るための第一歩と捉え、首都高速道路の事業計画の変更に同意致します。

 

 次に、議員提出第17号議案「第32回オリンピック競技大会及び第16回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議」にあたって、提案者の立場から討論を行います。
 スポーツは己の肉体と精神の鍛錬に励み、人間としての可能性の極限に挑む崇高な挑戦です。そこには美しい命の輝きがあり、だからこそ実施者には誇りと喜びを与え、見る者にも希望や感動を与えます。
 こうしたスポーツの魅力に注目することは、東京そして日本が直面する諸課題に対し、大変意義深いことだと考えます。2020年オリンピック・パラリンピック大会を通して世界中から訪れる選手団や応援団をもてなし、エネルギッシュな東京を実感してもらい、日本の復興を理解していただくことは、日本の閉塞感を打ち破り、国民に活力を与える絶好の機会です。
 1964年に開催された東京オリンピックは、戦後の復興から、日本が高度経済成長へと発展する中での開催でした。当時の日本人にとって、東京オリンピックは、ひとつの大きな原動力になったはずであり、また日本の底力を世界に強くアピールすることになりました。現在わが国は、東日本大震災による未曾有の国難に直面しており、終戦後のように、日本復興に向けて国民がひとつとなって力強く前進しなければなりません。また、戦後の日本は物質的な豊かさは享受したものの、環境問題やエネルギー問題、そしてグローバル化による経済成長のしくみの限界といった課題に直面しています。
 こうした状況を打破し、新たな人間社会を構築していくために、われわれは改めて人間そのものに目を向けていかなくてはならないと考えます。スポーツ振興への取り組み、そしてオリンピック・パラリンピック大会招致への取り組みは、その端緒となるものです。
 大都市の活力の源泉は、そこで活動する人間のエネルギーに他なりません。大都市東京でも、人々は経済活動や文化活動など様々な営みを繰り広げています。その中でもスポーツは、生身の人間が、一定のルールに従いながら、持てる力の限りをつくし、競い合うものであり、人間そのものの力に着目する上で象徴的な活動です。喜びも苦しみも、冷静さも情熱も、すべてを与えてくれます。
 私たちは、こうしたスポーツの持つ魅力やオリンピックの価値というものを東京で築き上げたいと願っています。オリンピック・パラリンピックの招致活動は、小手先のキャンペーン活動にとどまってはなりません。都民が生活の中にスポーツを取り入れる環境の整備や、オリンピックを目指す選手たちへの育成支援といった、スポーツ環境全体の底上げこそが、都民のオリンピック気運の醸成につながります。そしてインフラ整備においても、経済効率に偏った都市基盤整備ではなく、新しい暮らしの創造を提案する都民の生活重視の都市づくりが、都民の生活向上や、東京の国際競争力向上にもつながり、世界中のアスリートから、東京で競技をやってみたい、という国際社会の支持にもつながるのです。
 我々は、オリンピック招致に再度、手を挙げる以上、前回のような轍を踏まないよう、万全を期して取り組む必要があります。何が何でも成功を勝ち取るのだという強い信念で、都民・国民が一体となって成功に向かう招致活動を、われわれ都議会、そして東京都は目指すべきです。
 オリンピック招致の意義をことあるごとに具体的にわかりやすく都民・国民に説明し、あらゆる機会を捉えて、その理念を訴えていく必要があります。同時に世界の国々に対しても、発信力のある招致理念の下、JOCと一体となって、国やスポーツ界、経済界と緊密な連携をとり、オリンピック・パラリンピック招致都市としての技術的な適否を超えた、東京の持つ都市としての魅力、そこに住む私たち一人ひとりのエネルギーの総力を挙げて、オールジャパンで、招致活動を成功させなくてはなりません。
 そのために必要な点については、既に述べさせていただいていますのでここでは繰り返しません。私たちの提案を真摯に受け止めていただき、ともに招致実現を目指そうではありませんか。

 

 特に自民党の皆さんには、視野を広く持っていただき、この招致活動に水を差すような言動は厳に慎まれるよう求めて、都議会民主党を代表しての討論を終えます。