
平成23(2011)年7月1日
都議会民主党
総務会副会長 新井 ともはる (日野市)
*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。録画映像をご覧になられる方はこちらへ。
私は、都議会民主党を代表して、議員提出議案第4号「東京都省エネルギーの推進及びエネルギーの安定的な供給の確保に関する条例」並びに知事提出議案に賛成の立場から討論を行います。
本日、樺山たかし議員急逝の報が寄せられました。
樺山議員は、都議会議員として5期18年にわたり活躍され、東京都の発展に並々ならぬ貢献をなされました。
ここに謹んで故人のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。
まず、議員提出議案第4号について申し上げます。
私たちは、東日本大震災の経験を踏まえ、今後の東京の都市づくりにおいては、平常時は省エネ、C02削減を図りながら、非常時には独立型のエネルギー源を確保することが必要不可欠であると考えています。
また、東日本大震災の影響で、今年の夏場の電力不足は500万キロワットとも1,000万キロワットとも言われており、早急に節電対策を進めていく必要があります。特に、電力消費量が供給量を上回った場合の突発的な大規模停電はもとより、対象地域の皆様にご迷惑をおかけする計画停電は、あらゆる手段を講じて回避しなければなりません。
そのために、私たちは本条例案を提案いたしました。
本条例案は、東京都、ならびに都民、事業者の責務を明らかにするとともに、基本理念その他必要な事項を定める内容とし、家庭、学校、会社、社会全般で省エネへの意識の向上を図ることを目的としたものです。
環境分野では、既に環境基本条例や環境確保条例が制定されていますが、環境基本条例は環境の保全を目的とした環境政策全般に関する基本条例です。
また、環境確保条例は、環境への負荷軽減・公害の防止を目的に、公害防止条例を全面改正した、環境政策全般に関する条例となっています。
本条例案は、省エネルギーとエネルギーの安定的な確保を目的とした初めての分野別条例となっており、そもそもの目的が違います。そのため、新設条例として提案したものです。
なお、本条例案は、都に対して省エネルギーの推進とエネルギーの安定的な供給の確保に関する短期的な行動計画と長期的な総合計画の策定を義務付けています。このうち、短期的な行動計画には、5月27日に都が公表した「東京都電力対策緊急プログラム」が該当します。つまり、本条例案は、「緊急プログラム」の裏付けとなるものであり、都民全体を巻き込んだ施策の実現に欠くことのできないものと考えています。また、これによって行動計画の実行性も担保されるものと考えています。
都民が消費する電力確保のために建設された福島原発周辺の被災者の皆様に思いを寄せながら、今こそ省エネに向けた確固たる理念を都議会から発信したいと考えます。
本定例会における所信表明で知事は、「立国は私なり、公に非ざるなり」と福沢諭吉の言葉を引用し、政治の強いリーダーシップを求めました。私たちは、この条例を高々と掲げ、首都・東京がリーダーシップを発揮し、官民一丸となって、省エネ、エネルギーの供給確保に取り組もうではありませんか。
どうか皆様のご賛同をたまわりますよう、お願い申し上げます。
次に、第107号議案「平成23年度東京都一般会計補正予算(第1号)」について述べます。
3月11日、東日本大震災が発生し、東日本一帯に大きな被害をもたらしました。また、福島第一原子力発電所の事故は、周辺地域が未だ復旧すらできないという、深刻な事態を引き起こしました。
私たちは、この未曾有の複合災害に対し、被災地支援と都の震災対策の充実、そして補正予算の編成を知事に申し入れました。
そこでまず、被災地支援と東京の防災対策について述べます。
広範囲にわたり、なおかつ地域ごとに被害が異なる被災地は、課題が山積し、日々刻々状況も変化しているため、都は被災地のニーズを的確に把握し、経済再生支援も含めた被災地・被災者が真に必要とする支援に引き続き取り組むべきと考えます。
都内に自主避難してきた避難者に対しても、コミュニティにも配慮した、広い協働のかたちで暮らしを支えていくことが重要と考えます。
また、東京は震度3~5レベルの揺れでしたが、道路や鉄道など交通網が麻痺し、大量の帰宅困難者が発生、液状化被害も出るなど、防災対策にかかわる多くの課題が明らかになりました。
まずは、過去に三連動地震によって大津波に襲われたことなどから、過去の災害分析から改めて津波などの被害想定を研究すべきと考えます。そして、交通機関の運転取りやめにより、多くの帰宅困難者が発生、都内が混乱したことを踏まえ、都民や事業者、自治体など多様な主体の協働による実践的訓練などに取り組まなければなりません。ライフラインの耐震化や減災化の更なる推進も必要です。防災の観点から、放射能事故対策も行わねばなりません。
こうした、地震・津波の被害想定の検討や防災対策の総点検、そして東京の総合防災力を更に高める取り組みが必要です。それには、発災時における社会対応力の強化や、防災リーダーなどの地域人材を育成していくことが大変重要と考えています。
また、帰宅支援ステーションの役割を担う都立学校は、帰宅困難者が390万人に上ると予測される首都直下型地震に備え、備蓄品の拡充や、自家用発電機等の設置を早期に実現させ、ハード面の機能強化を早期に図ること。また、運営面においても、この度の震災の経験を踏まえ、教職員の対応等における課題の検証を行い、対応マニュアルの改訂とその徹底を図ることを通して、運営態勢をいち早く整備することを求めるものです。
都内公立学校における防災教育は、地域住民の参加が低い状況にあります。この度の補正予算に計上された「実践的防災教育を推進するモデル事業」を契機とし、地域連携を重視した参加型防災教育の普及を通して、特に中・高校生に対しては要援護者の救助など、地域の防災に貢献できる資質・能力を早期に育成することを求めるものです。
以上で、都議会民主党を代表しての討論を終えます。