平成22(2010)年6月9日
淺野 克彦 (練馬区)
*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。
都政の課題について質問させて頂きます。
先の定例会において、青少年健全育成条例改正案が継続審議となった際に、都の職員であれば切腹だという一部報道がありました。これは、都が議会に提案した案件は完ぺきであり、必ず通るという認識が当たり前になっているということだと思います。しかし、人にはミスがあるものですし、違った視点でみればもっといい案がある場合もあるでしょう。その可能性を否定するような認識は、非常に危険です。行政の無謬性といいますか、修正や場合によっては撤回なども柔軟に対応することがむしろ当たり前であることの方が、現代のような価値観の多様化した時代では歓迎されるのではないでしょうか。今後、執行部も議会もメディアも、ぜひ、そういう考えも頭の隅においていくべきだと思っております。
そのような考えにたち、今回の補正予算についても疑問を持たれるようなやり方は歓迎できません。今のような一般都民からのチェックも厳しい時には、予算の組み方でさえ見られていることを意識し、時にメッセージを込めたり、理念が反映されるような組み方にすべきです。今回の補正予算は、見せ方に限って言うと褒められたものではないと言わざるを得ないでしょう。また、今年度当初予算においても私の地元練馬区では大江戸線の延伸を期待する住民の皆様は、都道230号線の新規部分の予算計上が見送られたことで、落胆しております。今回のように道路保全整備公社からの予期せぬ寄付があったのなら、そういう路線についても復活させることもできたのではないかとも思えます。まだ、社会資本整備基金に積み上げた分もありますので、是非、ご検討頂くことを強く要望して、質問に入ります。
東京都は、いわゆる公益法人改革に対応するため、監理団体は原則として公益法人に移行するよう指導しています。確かに、監理団体が公益法人でない法人、すなわち、一般財団法人になるということは、その監理団体が収益性のある事業を行うということですが、そうした収益性のある事業は原則、民間に移譲すべきであると私は考えます。
ところが、本議会で議論されている東京マラソンの運営主体は監理団体でありながら、一般財団法人になるとのことです。昨日のわが党の代表質問に対し、都側は監理団体に指定する意義を答弁しましたが、公益法人改革対応という視点に立てば、マラソンの運営主体は監理団体でありながら公益法人でないという、極めて例外的なことに見えます。東京都の監理団体で公益法人にならないのは、マラソンの運営主体だけなのか、明快な答弁を求めるものです。●
一方、監理団体イコール公益法人ということになれば、それをもってして、すべてが丸く収まるというものでもありません。政権交代によりわが民主党が実現した行政刷新会議が「事業仕分け」という形で切り込んだように、国の公益法人は、今となっては民間でもできる事業を相変わらず公益事業としての理屈を作り、天下りのために延々と事業を実施しているケースが極めて多いように思われます。
要は、現時点では公益事業であったものが、今後の社会経済情勢の変化の中で、普通に民間企業が事業として行われるようになった、すなわち、公益性のあるなしをきちんと見極めていくことが重要なのではないでしょうか。
したがって、今時点では公益法人である監理団体も、今後の社会状況の変化に伴い、公益事業が収益事業になるなかで、一般財団法人に変わっていくことがあると考えますが、東京都としては、そうした状況変化の中で、監理団体をどのように指導していくのか、また、一般財団法人に移行した段階で監理団体の指定を外すのか、見解を伺います。●
そして、東京都として、道路保全整備公社に対して出された包括外部監査の指摘を受けて、今後、同様の視点での特定資産の内容と具体的な使途について、全ての監理団体に報告させるべきであると考えますが、見解を伺います。●
これまで、都は文化・スポーツの振興に力を入れてきました。今回、スポーツ振興局を独立させることもその流れの一環であると思います。そのやり方の是非はともかく、文化・スポーツの振興を推進することには大いに賛同するところであります。
ただ、エリート育成だけが文化・スポーツの振興ではなく生涯を通じて親しみやすい環境を整備することが大切です。昨日も知事は、スポーツと体育の違いについて熱弁をふるっておられましたが、学校における運動部は体育のような教育とスポーツをつなぐ最適のものだと思います。
一方で、部活動を受け持つ教職員には、相当の負担が生じるのも事実です。もちろん、教職にある方々には熱意をもって取り組んで頂きたいですが、熱意だけに頼っていてはいずれ疲れ果ててしまいます。教職員の方々が積極的に顧問を引き受けられるように、分業にして振り分けやすくするなど、さらなる支援体制を考えることも必要だと思います。そうすることで、廃部・休部を減らし創設されやすくなることも期待できます。
そこで、改めて学校における部活動の位置づけと部活動に関わる教職員への支援について、答弁を求めます。
そして、部活動には主に技術的な専門指導を行う外部指導員の存在も大きくなっております。運動部においては特に、技術指導により選手生命の長さにも大きな影響があり、重要な存在であります。そういった意味では、各スポーツや文化において指導員資格を有しているのか確認をすることも必要となってくるでしょう。顧問ハンドブックや外部指導員のための指導の手引をみると、外部指導員は技術指導を担当するという印象が強いようにも思えます。そのような技術指導を通して生徒と信頼関係が構築され、教育効果も大きくなってくるのではないでしょうか。それなら、教育理念をしっかりと持ってもらう必要があると思います。
例えば、教育という観点での研修を受けることを義務的にするなどの仕組みを考えてもいいのではないでしょうか。外部指導員に対して、技術面だけではなく教育的側面についても指導していくべきではないかと考えますが所見を伺います。
今年度、地元の練馬区にあります都立大泉高校は中高一貫教育への移行により、校舎などの工事を行います。これにより、グラウンドなどの施設が一部、長期間使用できなくなります。大泉高校に関わらず、都立高校が様々な事情により工事を行う際に、工事期間中はどうしても部活動、特に運動部は活動への制約が発生します。
そこで、都立高校の工事期間中の部活動に対して、どのように支援しているのか伺います。
言うまでもなく、ペットを飼う方が増えております。
犬については、都の動物の愛護及び管理に関する条例において、狂犬病対策として咬傷事故の報告義務を飼い主に課しております。そして、都もこの義務について周知徹底を図ってきたようです。しかしながら、飼い犬を登録していない飼い主やそもそも犬を飼っていない一般の都民には、まだ十分に知られていないのが現状ではないでしょうか。
また、水道・電気・ガスなどの検針員、郵便や宅配業者など個別訪問をされる方々の中には、咬傷事故や事故につながりかねない場合など、その対応に悩んでいるところがあると聞いております。事故が起こったのならともかく、企業としても把握しきれない、事故につながる恐れがある場合はそれなりにあるとも聞こえてます。もちろん、咬ませないようにすることが肝要ですが、飼い主のマナーにだけ頼るだけではいささか心もとないと思います。
実際、咬傷事故の報告も、咬まれた側からの方が割合が多いようです。
であるなら、咬まれた側からも情報を得る努力をすべきですし、そうするためには飼い主の報告義務について、罰則があることも含めて飼い主以外にも広く周知する必要があると思います。
そうすれば、仮に狂犬病が発生した際の拡散防止にもなりますし、咬傷事故の発生にも大きな抑止力になるでしょう。その上で、将来的には被害者からの報告を義務化することも必要なら検討していけばいいと思います。
まずは、各保健所を通じて個別訪問する業種を中心に、不適切な飼い方も含めた情報提供の協力を呼びかけてみてはいかがでしょうか。さらに、労災申請の際など、行政として情報を得られる機会を貪欲に活用し、咬傷事故や事故につながりかねない案件の実態を把握するような取り組みを、今後さらに充実していくべきと考えますが、見解を伺います。●
本年4月に民主党島しょ振興等調査会として小笠原諸島の視察に行き、島民の方々が生活されている環境を直接見てまいりました。離島という環境ではありますが、同じ都民としての安心・安全は守る必要があります。
その中で、現在、小笠原の航空路についてはPIでの協議を待つ形となっておりますが、交通アクセスの改善により解決が期待される諸課題については、PIの結論を待つだけではなく、積極的に解決のための実現可能性を探るべきではないでしょうか。
例えば、航空路ならヘリの活用も一案だと思います。
海上自衛隊が持つ最大の輸送ヘリは、航続距離が最大2070キロ可能であるとの情報もあります。
あるいは、航空路だけでなく、海底光ケーブルの設置を受けて、インターネットを活用した産業振興や遠隔医療のさらなる充実など、改善できるところは多いと思います。
今のあげたのは一つの例ですが、こういった様々な情報を主体的に集め、必要ならPIに提案するか、もしくは暫定措置として活用するなど前向きな取り組みを期待したいところです。
そこで、このような提案を踏まえ、これまでの小笠原への取り組みの成果と展望について見解を伺います。
現在、硫黄島は自衛隊の基地となっており、その管理は防衛省の所管となっております。一方、硫黄島にはまだ、約1万3千柱の御遺骨が残されており、御遺骨収集については厚生労働省が所管しております。言うまでもなく、この残された御遺骨の収集については国が第一義的な責務を有しており、防衛省、厚生労働省にわたる調整も含め官邸主導での早期解決が必要だと考えます。
この度、東京から新しく首相になられた菅総理は平成18年に硫黄島を直接視察されており、アメリカ公文書館に対して、占領下における御遺骨の処置についても精力的に調査されておりました。早期解決に向け、これ以上ない内閣の誕生であると私は期待するところでもあります。
また、同じく平成18年の第3定例会において知事は、我が党の西岡議員の質問に対し、硫黄島の歴史を語り継ぎ、島全体が国民にとっての象徴的な慰霊の地となるようにすべきと答弁しております。またさらに、硫黄島に対する国としての位置づけも根本的に考え直す必要があるとも述べられました。私自身、この4月に小笠原諸島に視察に行き、ご遺族の方から直接お話しを伺う中で、先の知事の答弁にありましたような象徴的な慰霊の地という考えには、賛同できるとこであります。
そこで、まず、平成18年の知事答弁を受け、この4年間、遺族や関係者の要望も踏まえた中で都として、どのように慰霊の充実を図ってきたのか、その成果をお答え頂きたいと思います。
また、遺族の高齢化が進む中で、これまで以上に早く遺骨収集を完了させなければなりません。本年度の国の予算においても前年比で2倍の予算を計上されており、国としてもその姿勢を示していると思います。とはいえ、自衛隊の滑走路など、まだまだ取り組むべき場所も残されております。国の責務ではありますが、都としても早期の遺骨収集を政府に積極的に働き掛けるべきと考えますが見解を伺います。●
都では、知事の諮問機関として、様々な審議会等を設置しておりますが、その委員の方々は、専門的な知見を活用して都の施策に反映させるために、都の委嘱に基づいて、委員に就任していただいたはずです。
審議会等の諮問機関を設置する趣旨からすれば、各委員の方々には、自らの知見に基づいて、自由に意見を表明していただくことこそが重要なことであります。
しかしながら、昨今、青少年健全育成条例や市場移転の問題に関連して、審議会等の委員の方々が、ネット上でいわれのない中傷にさらされている事態が生じてしまいました。私は、ネットを利用した個人の中傷は、絶対にあってはならないと考えております
今回のネット上の書き込みを見ますと、委員の選任にバランスを欠いていたという主張が声高になされており、そのような協議会の出した答申内容は信頼がおけないという論調になっております。しかし選任された委員の方々が自由な意見表明を行うことは当然であります。
今回の問題については、都が委員選任の公平性について、十分な説明をしないことが、結果としてネット上での個人攻撃にまでつながってしまったものと考えます。協議会や審議会の委員については、客観的にみて公正な議論がされていたことを担保するためにも、偏りのない公正な選任がなされるべきであると考えております。
価値観が多様化する現代、審議会等の委員の選任に当たっても、今まで以上に透明性、客観性を確保することが求められています。都は、公平性を担保するための取組を行うべきと考えますが、見解を伺います。