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定例会報告

一般質問 島田 幸成

 

平成22(2010)年6月9日

 

島田 幸成 (西多摩)

 

 

 

 

 

*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。

 

 

 

 

1 都市外交と文化交流について

2.私学振興について

3.日の出町水道水異臭事故について

 

 

 

1 都市外交と文化交流について

 

(都市外交の理念)

日本の首都・東京はニューヨーク、パリ、などと並んで世界的に見ても重要な大都市である。外交は基本的に国の仕事だと思うが、大都市が抱える共通の問題を解決するため、日本の首都・東京が世界の各都市と友好的な関係を築くことは、大変重要だと考える。国の間や都市の間の友好関係構築が土台となってその上に、経済や文化スポーツなどの交流が行えるものである。東京都は2016年オリンピック・パラリンピック招致に望み残念ながら失敗したが、引き続き、海外諸国との良好な関係を日常的に築いていくことが重要であることは変わりない。

 

Q 首都東京が日本の自治体のリーダーとして各都市との交流を積極的に進めていくべきだと考えるが、都市外交について都知事の基本認識を伺う。

 

(友好都市の活用、海外への日本庭園技術の提供)

特に、東京都はNY市、北京市、パリ市を初め11の都市と姉妹友好都市提携を結び友好関係を築いている。石原都知事の時代になってからはアジアとの関係構築を中心に各国の関係を築いていが、友好都市関係を利用し、文化交流を盛んに行うべきと考える。

 

以前、私は東京都と友好都市関係にある、オーストラリアNSW州にあるカウラ市を訪れたことがある。カウラ市には戦時中捕虜収容所があったところである。この収容所では「生きて虜囚の辱めを受けず」という戦陣訓にしたがって200人を超える日本人が捕虜収容所から死を覚悟で脱走し亡くなった。

 

オーストラリアは連合国側として日本とは敵対関係にあったが、カウラ市では、戦後、亡くなった日本兵のために市民が墓地をつくり、毎年、慰霊祭を行っている。日豪との交流が進む中、その交流を象徴するものとしてカウラ日本庭園を造る計画が持ち上がり、日本財界などの援助のもと、昭和53年に第1期工事を行った。その後、昭和59年の東京都とNSW州の姉妹都市提携の記念として、東京都などの援助により第2期工事を行い、4haの広大な敷地にカルチャーセンターなどを併設した日本庭園が完成した。

 

この庭園では日本の生け花展や茶会が開かれるなど日本文化に触れる場としてカウラ市民から愛され、大切に維持されている。また、日本の学生とカウラ市民との交流も盛んにおこなわれるなど、文化交流に大きな役割を果たしている。日本庭園は日本文化を象徴するものであり、都市交流に有効な手段の一つと考えるが、

 

Qカウラ日本庭園のほかに海外交流の一環として、日本庭園を都が整備した実績について伺う。

 

(地域伝統文化の保存と発信)

 

日本庭園を海外で広めることは1例であるが、海外との交流を行う上で、もっと積極的に日本の伝統芸能などを発信しても良いのではと考える。都立高校では日本史の必修化が検討されているが、日本の若者は自国の歴史をあまり知らないとか、うまく説明できないなどと言われることがある。日本の文化を自らが発信し、自らの文化伝統に誇りを持つことがこれからの若者にとっては必要なことである。

 

地域には様々な伝統文化が残っている。私の住む西多摩地域でも、小学校の子供たちが中心となり活動をしている秋川歌舞伎をはじめ、「お祭り好きな地域風土」もあり、「お祭り」にはかかせない、太鼓や、お囃子、獅子舞などを保存する活動が盛んに行われている。地域の伝統文化を大切にし、東京のまちづくりを進めていくべきだと考えるが、

 

Q 東京都は地域に残る文化をどのように保存し、あるいは、地域文化を世界にどのように発信していくのか、東京都の見解を伺う。

 

(文化交流と観光事業)

 

また、ここ数年は海外からの観光客が増え、国も成長戦略の1つとして観光事業を発展させたいとしているが、首都東京が日本文化を発信することは、東京への観光産業に寄与するものと考える。経済もやや持ち直しの傾向があらわれ、羽田空港にも国際便が就航し、海外から東京へダイレクトにアクセスが可能となるが、今が海外からの観光客を誘致する絶好のチャンスである。首都東京の魅力は、高層ビルが立ち並ぶ現代の的なもの中に、古き良き日本の文化が今でもしっかり残っているというところにあるのではないか?と考える。

 

Q 日本庭園を初めとして、今や、全世界で知られているアニメ、日本食、柔道や相撲などの日本の国技など、日本文化を中心に海外に積極的に発信し、東京への観光客誘致に結び付けたらいかがと考えるが、東京都の見解を伺う。

 

 

 

2.私学振興について

 

(就学支援金および特別奨学金)

 

4月に公立高等学校の無償化法案が施行され、私学にも年間約12万円の支援がなされた。この法案により、高校生の子どもを持つ保護者の負担が大きく軽減された。

 

また、0歳児から中学生まで支給される子ども手当ての支給と合わせると、子どもを持つご家庭への教育負担は大きく緩和されたといえる。

 

国は就学支援金として、私立高校に通う保護者には所得にかかわらず年間約12万円の就学支援金を支給するが、低所得者世帯にはさらに上乗せて支給されることから、東京都がこれまで実施してきた特別奨学金制度と合わせると、私立高校に通う、低所得世帯には今までにない充実した支援体制が整うことになった。大きな前進といえる。

 

ただ、これらの制度の運用が急がれたため、現場では混乱があるのも事実である。東京都では、新たな制度に対応するため事務センターを設置し、日夜、事務作業を行っている。また、私立学校においても保護者への説明やあらたな事務作業が発生し、対応に追われている。私もそれらの現場を実際に拝見させていただいたが、頭が下がる思いである。

 

また、国の支援金制度と東京都の特別奨学制度では、支給対象が所得階層ごとに微妙に異なるため複雑な制度になり、保護者にはわかりにくい制度になっている。

 

Q1 いろいろ問題はあるものの、本年度4月より就学支援制度が導入され、すでに就学支援金の一部は支給が始まっている。この就学支援金は、都道府県を通じて、各高校に支払われているが、さきも述べたが、都はこれまでも特別奨学金を支給してきた。あらためて、この就学支援金についての都の見解を伺う。

 

(経常費補助について)

 

前段では私学に通う生徒の保護者の負担軽減について考えたが、私学助成のもうひとつ重要な柱は、東京都が実施している経常費の補助である。この点については委員会等でも質問させていただいたが、昨年度の東京における生徒ひとりひとりのコストは公立で約128万円、私立で約122万円、そのうちの公費負担額は公立約118万円にたいし、私立約36万円で、私立は公費の負担が公立に比べるとかなり低いということが言える。経常費の補助は、都内の公立高校の経常的経費の決算値を基に、私立学校の標準的な運営費を算出し、その2分の一を補助するものであり、土地や借入金にかかる経費などの施設経費は含まないことから、そのような補助額になっている。

 

土地や建物は学校経営に不可欠な基本財産であり、自主性・自立性という観点から自ら用意すべきという意見はもっともであるが、私学の3分の2が赤字経営になっているという状況や、そして、さらに、景気不況で公立学校の競争率が高まっている現状で私立は苦戦を強いられているという声も聞かれる。

 

Q2 このような状況の下で、都は、経常費補助についてどのように考えているのか見解を伺う。

 

 

3.日の出町水道水異臭事故について

 

(現 状)

西多摩郡日の出町で本年2月4日大久野地区と平井地区の一部の水道水から異臭がすると通報があり、水道局が対応したところ、数件で水道水から異臭が確認された。この地区に配水しているのは浄水所内の地下水を供給源とする大久野浄水所である。大久野上水所は「膜ろ過装置」を導入した、最新技術の上水所であるが、当時、浄水所内の地下水からも異臭が確認されたため、現在、大久野浄水所の使用を中止し、多摩川水系の浄水所を経由した文化の森給水所から配水をしている。都に、原因を調査してもらいたいが、水道局の調査だけでは、原因の解明は進まず、大久野浄水所の再開のめどは立っていない。文化の森の浄水所は大久野浄水所のバックアップ機能を持っている施設であるが、この地区における、漏水や災害等が発生した際のバックアップなどを考えると、一刻も早く大久野浄水所の再開が求められる。危機管理を含め、対応を求められるが、

 

Q 日の出町の水道水の異臭事故について、これまでの経緯、初期対応についてお伺いしたい。

 

 

(水道局の対応)

私も2月の段階からこの件に関し、水道局の対応をお願いしていたが、この問題にたいする水道局の対応が適切であったか疑問が残る。4月になって、地元の町議が中心となった「水道水の安全を考える会」が主催した説明会が行われ、水道局や町とともに私もこの会に出席していたが、原因が不明なことや情報公開について住民からは不満の声が数多く聞かれた。 事故に対する水道局側からの配水世帯への説明は、事故当時は個別に対応したのみである。 大部分の配水世帯の方々には、今月6月3日になって初めて、水道水に異臭があったこと、その後の調査結果をしらせた内容の文書を配布したのみの対応となっている。事故直後の日の出町広報3月号には「日の出町は都内でも有数の上質な水道水源を有しますが、平成14年7月には全国でも数少ない膜ろ過施設を建設するなど、常に安定した水道品質への取り組みがなされてきました。」との記述があり、この内容が、逆に住民に不信感を与えた恐れもある。 事故当初、ほとんどの配水世帯には何も広報がなかったため、浄水所を切り替えたが、地域によっては水道水をタンクに貯蔵して配水しているので、そのまま、飲み水として使用していた方々がいる可能性もある。異臭事故に対し水道局は、速やかに情報公開をし、対応すべきだったと考える。また、水道局、自らが主催となり説明会を実施し、住民に理解を求めるべきと考えるが、

 

Q 水道水異臭に関する、調査内容を含めた住民への情報公開について、お伺いしたい。

 

(環境局への対応)

この問題が発覚した当初から、水源である北大久野川支流の西福寺川で強い臭気とともに川面に油の流失が確認されている。そのため、川の管理者である、日の出町が川への流失を防ぐため、ホースでバイパスを作り、また、川の底の土砂を排出し、石または、土で埋め戻すなどの安全対策を行っている。 これらの油の流失が一連の水道水異臭事故の原因かどうかはまだわからないが、大久野浄水所の水源である井戸は9.9メートルの深さの浅井戸で、河川の影響を受けやすく、異臭の原因である可能性もある。

 

Q また、大久野上水所の、近隣には二ツ塚広域処分場などがあり、住民の中には、処分場と水道水の異臭との関連を危惧する声も聞かれるが、近隣にあるごみ処理施設などからの排水が、この異臭事故と関連していないのか?お伺いしたい。

 

 

今回水道水に異臭があり、水道局は浄水所を切り替えるなど対応を行った。今後は原因究明を含め浄水所の再開に向け対応していくこととなるが、浄水所の異臭事故を通じて、地下水の利用については、異物の流入、その場合の原因特定の難しさなどを初め、多くの課題があるということが分かった。

 

水道水は、特に我々が毎日飲むもので、安全安心なものでなくてはいけない。東京都ではレベルの高い水道技術を海外に招聘しようという計画も進行している。われわれが安心して、おいしい水を飲めるよう、水質調査・管理などを初め、今後の対応を期待し、質疑を終わる。