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定例会報告

一般質問 興津 秀憲

 

平成22(2010)年6月9日

 

興津 秀憲 (国分寺市・国立市)

 

 

 

 

 

*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。

 

 

 

 

 

1.多摩の振興について
2.地域医療病院について
3.道路問題について
4.中小企業支援について
5.教育施策について
6.魅力ある国際都市「東京」創りに向けて

 

 

 

 

1、多摩の振興について

 

多摩地域は昭和40年以降、急激な人口増加と都市化により様々な問題が発生しました。市町村の懸命な努力にもかかわらず、 行政サービスが都市化に追いつかず、区部との間に、都市基盤をはじめとする、生活の利便性において、様々な格差が生じました。

昭和50年に設定されたいわゆる「三多摩格差8課題」については、かなりの部分で解消されたと思います。先人の永年にわたる努力に感謝するものです。

しかしながら、現在、新たな行政課題、多摩格差ともいえる状況が生じているのではないかと思います。この行政課題は多種の施策にまたがるので、今回はいくつかの事例を示し、1点について質問したいと思います。

まず、財政面の事例として、平成20年度普通会計決算において経常収支比率平均は特別区が76.1%、市町村では91.7%、財政調整基金の現在高は特別区合計が4297億円余で、住民一人当たりにすれば約5万円、市町村合計が731億円余で、住民一人当たりにすれば約1万8千円、となり大きな隔たりがあります。

もちろん、一概に単純な比較はできない面もありますが、市町村は厳しい財政状況にあります。

毎年市長会などから、南北幹線道路などの道路整備。東京国体を契機とした多摩地域の発展支援。義務教育 就学児 医療費 助成事業の所得制限など子育て環境の充実にむけて、等懸案事項に対する、要望書が都知事宛に提出されています。

このように、少子高齢化等の社会状況の変化や、住民ニーズの多様化などにより、新たな行政課題が生じてきています。

この状況において、都として、多摩地域の発展や魅力ある地域づくりに向けて、今後どのように多摩の振興に取り組んでいくのか。

また、市町村が厳しい財政状況にある中、個性と魅力をいかしたまちづくりを実現していくために、都は、市町村との緊密な連携を図りながら、引き続き多摩の振興に向け、財政面など、効果的な支援を行っていくべきと考えますが、見解を伺います。

 

 

2.地域医療について

 

 財団法人「自警会」という警視庁職員を会員とする団体があります。この団体は国分寺市と府中市にまたがる地に「西東京警察病院」という病院を経営されています。

今般「自警会」はその理事会において、この病院閉鎖を決められました。非常に残念であります。しかしながらこの決定は尊重させていただき、今までの地域医療に貢献されたことに感謝申し上げます。

さて、この病院閉院を受けて、地元国分寺市・国立市・府中市の3市長と3市議会からそれぞれ、財団法人「自警会」に病院継続への要望書が提出されています。要望書は民間財団に提出されているので、都は関知するところではないのでが、3自治体からの要望書は非常に重い意味を持っていると思います。

3市長は「現行の診療体制の下で存続されるよう要望する。」

3市議会は「現在地での存続を求める要望。」

とあります。また現在でも多摩総合医療センターより年間70人~100名程度の患者さんをリハビリ機能回復に向けて紹介されています。

 

市長・市議会の要望はあくまで現在地に病院を求めるという事が願意であります。

 

1)都の外郭団体の病院経営について

そこで質問ですが、今後都として、この地に病院を継続して残せる可能性のある場合には適切な指導をお願いするとともに、喫緊の課題として西東京警察病院に入院・受診されている方々の行き場がなくなり、さまようことのなきように適切な対応をもとます。 所見をお伺いいたします。

 

3、道路問題について

 

1)多摩地区の整備について

多摩地域の都市計画道路の整備率は53%と、区部の60%と比較して遅れており、都民の安全で快適な生活を支える幹線道路の整備が喫緊の課題となっています。

一点目として、多摩地域の総合的見地にたって幹線道路

ネットワーク整備の取り組みについてお伺いいたします。

 

2)国立市域の都に移管された甲州街道部について

二点目として、国立市、甲州街道の日野バイパス入り口以西は道路管理を国から東京都に移管され都道となりました。

ここはかつて2車線から4車線へと変更された道でありますが、歩道が非常に狭く、日曜日のテレビ番組でも取り上げられたほどであります。都としても現状道路・歩道の改善の必要性は認識していると伺っています。

地域住民からはこの4車線道路を以前の2車線へもどし、人に優しい道路としていただきたい。と国立市議会に陳情書が出され、採択されています。

平成15年12月の「多摩北部地域の幹線道路検討会報告書」にも将来の2車線化が報告されており、地元市民の期待は大変高いものがあります。都では、二車線化にむけての現況を、機会を捉えて

説明をしているとしていますが、歩道の改善などを含んで目に見える改善は図られていないため、地元市民の理解を得られず、都にたいし、不信感を抱いている状況であります。当該区間の2車線化について今後の対応をお伺いいたします。

 

 

4、中小企業支援について

 

今、中小企業に求められている施策は、事業資金の融資制度。

企業合併・買収。事業継承。創業・ベンチャー支援。事業転換時の支援。ビジネスマッチング。技術・製品の国際標準化の積極的推進。海外展開推進支援。インキュベーション支援。そして人材育成など多岐にわたります。

企業にとって効果的な支援策を打ち出すためには、本当に必要で、真に役立つ支援を、中小企業に寄り添う発想を持って施策を実施することが重要であります。

都は「10年後の東京」等を策定し毎年の様にローリングし、アップツーデートすることにより、戦略的な中小企業支援策を先んじて行っていくべきであると思います。そこでお伺いいたします。

 

1)施策の告知について

第一点は現在行われている都の中小企業支援策は非常に多岐にわたり、一定の成果も上がっていると思います。それであればこそ、この支援策をもっと知らしめるべきであると思います。都では、

インターネット等で告知している。としていますが、具体的な事例が相談者の身の回りで起きない限りこの施策を感じることは無いでしょう。

都の中小企業支援策を、知ってもらい、利用しやすくし、利用してもらうためには、より一層の工夫を求めるがいかがでしょうか。

 

2)経営診断・経営相談出前事業について

二点目に、地域の商店主さんなどは、中小企業振興公社のある

秋葉原まで相談に出かけるのも、ほぼ一日仕事になってしまう場合もあります。

例えば、現在行っている「中小企業診断士」の経営診断・相談などを、いわゆる「出前事業」として現場の商店まで出かけて、診断・相談をするなど、より細やかな施策が求められていると考えます。企業には、大小を問わず、必ず存続の意義、社会性があると私は信じていますが、企業の立場にたって施策を実施するのであるならば、企業を訪問し、実態を把握した上で、各種相談をして、企業にとって実効性のある支援を行うことが重要と考えます。

「出前事業」の推進は有効な施策であると思いますが、今後の方針を伺います。

 

3)中小企業の販路開拓支援について

三点目として、今、聞こえてくるのは、「仕事がない」「仕事がほしい」というまさしく直線的な要求となっています。仕事を確保

するために必要なことは、既存の販路の保全と拡大。それとともに、販路拡大にむけて新しい得意先の確保も必要であります。

「仕事を供給するという」観点からビジネスマッチングも求められています。東京都はこの企業の声を踏まえ、中小企業の販路開拓支援に力を入れるべきだと思います。所見をお伺いいたします。

 

4)「地域の金融機関と連携した新たな融資制度」について

四点目として、都は中小企業融資制度として、信用保証協会を通じて大きな役割をはたしています。この経済状況の中、優秀な企画、あるいは技術をもっているものの、資金繰りに苦しんでいる中小企業を速やかに支援する必要があります。

現在では「地域の金融機関と連携した新たな融資制度」が昨年10月より始まっていると聞いています。そこで、資金調達が困難な事業者にたいしてどの程度資金供給がなされたのか、この実績についてお伺いたします。

五点目として、この制度は「国の信用保証補完制度」によらない都独自の制度でありますが、地元企業から金利・保証料が高いと指摘されています。実態をお伺いたします。

六点目、今回の制度は申し込み時点において取り扱い金融機関とのお取引が1年以上あることが条件とされています。つまり取り扱い金融機関に一年以上の取引の実績のない企業は、この制度の活用が出来ないという事です。従って、より多くの都内の中小企業がスムースに使える制度にするためにも、それぞれの中小企業の地元の金融機関をすみやかに増大させるべきであると考えます。今後の取り組みについてお伺いいたします。

 

 

5、教育施策について

 

本年二月、私も含めて都議会民主党5名は、フィンランドをはじめとする欧州諸国の教育問題等を視察しました。現在報告書は印刷に入っているので、もう少しでお届けできると思います。

(PISA)世界一となったフィンランドの特徴は、

①教員養成の充実

②個のニーズに対応した教育

③学習面で躓いてしまった子どもへの個別教育対応の充実

の三点が特筆する内容でありました。

 

この三点目の学習面で躓いてしまった子どもたちへ、学習の楽しさ、面白さ、そして学力が伸びていくことによる個人の自己実現を助けていくことは、都の責務であると思います。

 

1)「学校支援ボランティア推進協議会」について

葛飾区葛美中の「がんばらナイト」、大阪府の公立小中学校では地域の人材が中心になってボランティアとしての補習を行うなど、地域が参画した取り組みが行われています。

都教育委員会では子どもたちの学力向上にむけて、「公立小中学校土曜日補修の充実に係わる外部指導者 活用支援事業」もまさにスタートしたところであります。

学校だけでなく地域も積極的に参画しながら、子供たちの育成を図っていくことが必要であると考えます。

そこで、「学校支援ボランティア推進協議会」を設置し、地域の教育力を積極的に導入する取り組みが行われていると聞いていますが、この取り組みについてお伺いいたします。

 

2)定時制高校追加募集について

本年は定時制高校の追加募集が行われました。例年にはない追加募集であり、急遽の対応に追われた都教育委員会、受け入れ校の努力に感謝を申し上げます。

本年定時制高校一次募集の入学試験では、定員数に応募数がとどいていない状況であり、さらに2次~4次募集も実施したと事前説明を受けました。しかしながら、入試で残念な結果になってしまった子どもが、多摩地区で定時制の追加募集は、普通高校定時制はなく、商業高校一校となり、地域的に通うことが難しい場合等もあり、進学に希望が持てないということは如何かと思います。高校授業料実質無償化となる現在、公立高校に与えられた使命は高いものがあるはずです。次年度に向けて高校進学を希望する者の努力が、高校進学を可能とするように要望しますが、所見をお伺いいたします。

 

 

6、魅力ある国際都市「東京」創りに向けて

 

 いまや1300万人という人口を抱えている東京は、世界第1位の域内人口規模であり、域内総生産GRPも、2008年調査にて、世界一。さらに、2025年の都市別予測GRPにおいても東京が世界一であります。現在の東京を世界的に俯瞰したとき、国際都市東京として発展させていくという責務が都にはあります。「東京の都市づくりビジョン」には今後の課題として国際競争力の強化が示されています。国際都市東京として、世界の都市間競争に勝ち抜くための戦略的施策を、具体的に進めていくべきであると考え、何点かお伺いいたします。

 

1-1) 羽田空港の現状について

一点目として、航空運輸施策において、アジアのハブ空港の地位を、韓国のインチョン空港に奪われつつある現状からみれば、東京の地位は、相対的に下がりつつあるのではないでしょうか。一度そのようなハブ化への動きが加速してしまうと、その動きを止めることは容易ではありません。国際都市としていかに維持・発展させて行くかとの観点から、アジアの国際ハブ空港の中で、インチョン空港と比較した首都圏空港の現状について見解を伺います。

 

1-2)羽田・成田空港との一体運用について

二点目として、世界からのアクセス能力の低い空港では、観光業の発展など望みようもありませんし、人・もの・金そして情報の集積。経済活力の確保。文化交流は制限されてしまいます。

本年10月21日、羽田空港D滑走路の供用開始に伴う「24時間国際拠点空港化」を生かし、成田空港との連携も含めて、首都圏の空港のハブ機能をどのように高めていくべきと考えるか都の見解を求めます。

 

1-3)羽田空港のインフラ整備について

三点目として、アジア各国への乗り継ぎ便で、羽田空港でストップオーバーし、東京で短期滞在する外国人旅客を増やすことは、有効な施策と考えます。

東京都の調査によると、平成20年に東京都を訪れた外国人旅客は約534万人にのぼり過去最高を記録しました。都内で消費した金額は、3,347億円となり、1人単価は62000円にもなります。こうした経済効果の大きい外国人旅客に対して利便性を高めるためには、

①空港24時間化に伴う早朝深夜の遠距離移動手段の確保等、空港アクセス整備。

②深夜の空港周辺の宿泊環境の整備。

が求められる施策であると思います。

これら、具体策に対する都の取り組みについてお伺いいたします。

 

最後に文化の視点からお伺いします。

東京には上野文化会館、池袋芸術劇場、サントリーホールなど、数々の世界に誇れるホールが整っています。また、都には国内で一定の評価のある、東京都交響楽団があります。この都響を文化資源として積極的に活用し、アジア地域等海外から観客を呼び込めるように、有名な指揮者の招聘。優秀な楽団員の育成などの支援をおこなったらどうかと思います。

これには、時間もかかるし財源もかかります。しかし、評価の高いオーケストラに成長すれば、通年で数多くの聴衆が海外から東京にお越しになるでしょうし、経済効果もあり、文化交流の地、世界の東京が実現できると思います。

海外においても評価の高いオーケストラに育てるべく、支援を行ったらどうかと思います。所見をお伺いたします。