
平成22(2010)年6月8日
総務会長 山下 太郎 (清瀬市・東久留米市)
*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。
私は、都議会民主党を代表して、都政の主要課題について知事並びに関係局長に伺います。
今月4日、前民主党都連会長であった菅直人衆議院議員が、第94代総理大臣に選出されました。ここ東京から総理大臣が誕生するのは、鳩山一郎総理以来であり、多摩地域からは初の総理大臣であります。
私たち都議会民主党も、菅総理とともに「国民の生活が第一」の政治の実現に努めることを表明させていただきます。
去る5月14日、鈴木俊一元東京都知事がご逝去されました。
鈴木元知事は、戦後日本の地方自治の礎を築かれ、更に副知事、知事として、東京都の発展に偉大な貢献をなされました。
同30日には、戦後の日本スポーツの発展に尽力された青木半治日本陸上競技連盟名誉会長がご逝去されました。
ここに謹んで故人のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。
最初に、補正予算について伺います。
当初予算成立直後の補正予算は、都単独のものとしては珍しく、昭和48年以降で最小規模の増額補正となっています。今回は、緊急対応が必要なものに限って予算上の措置をするとして、東京マラソンの運営主体の法人化、上野動物園へのジャイアントパンダの導入、財団法人 東京都 道路整備 保全公社からの寄附が上げられています。
いずれも、今回の予算のみならず、都における監理団体のあり方や動物園の運営などとも密接に関わるものであり、将来の都政を見据えて、議論を深めておく必要があります。
最初に、東京マラソンの運営主体の法人化について伺います。
東京マラソンは、すでに4回開催され、倍率も年々増えて本年度は8.9倍にも及ぶなど、都民の間で定着しています。そうした中での法人化です。その根拠として、都は運営主体を法人化することで安定した事業運営や責任の明確化、幅広い事業の展開などが可能になると説明しています。しかしながら、これまでも東京マラソンは成功裏に進められてきており、特段、運営に問題はなかったと考えられないでしょうか。あえて、税金から8億円を出資し、運営主体を法人化するというのであれば、それだけの問題が今まであったということを示すとともに、法人化することで、東京マラソンがどう変わるのか、その8億円に見合った都民へのリターンは何かをはっきり都民に示す必要があります。都の見解を伺います。●1(生文)
単にマラソンの運営主体を法人化する必要があるというのであれば、何も新たに設立せず、既存の団体を活用することはできないのでしょうか。
国においては、政権交代以降、事業仕分けによって独立行政法人や公益法人に対する天下りやそれに関わる随意契約、補助金の問題にメスを入れており、国民の関心は非常に高いものがあります。都においても、監理団体の廃止を含め、その見直しを進めてきました。このような折も折り、新たに監理団体を設立することは、一見すると、これまでの行政改革の流れと逆行するかに見えます。既存の団体、東京都スポーツ文化事業団を活用すれば、管理費などを削減でき、より効率的な運営が可能になるのではないでしょうか。
なぜ、新たに団体を設立する必要があるのか、伺います。●2(生文)
新たに監理団体が増えれば、都の職員の再就職、いわゆる「天下り」に対する都民の懸念もあります。この点についても、ここではっきりさせておく必要があります。
新たな財団に都からの天下りはないと言い切れるのでしょうか、伺います。●3(生文)
都議会民主党はかねてから、監理団体について、その公益性を含めた見直しや経営情報の積極的な開示など、主権者である都民の視点に立った監理団体改革を推進していくことを求めてきました。しかし、現時点で、各監理団体がその使命を果たしているのか、税金の無駄遣いの温床になってはいないかという都民の疑念に十分応えているとはいえません。都は、マラソンの運営主体を法人化、監理団体化することで責任の所在を明確にすると説明しますが、それは、監理団体の改革が進むことが前提です。そのためには、団体の自律性を高める天下りの削減や契約実態の公開の推進などを、都民に対してより示していかねばなりません。
監理団体の改革をさらに進めていくために、都としてどのように指導・監督していくのか、伺います。●4(総務)
次に、道路整備 保全公社からの寄附金に関連して伺います。
去る2月に公表された 道路整備 保全公社 に係る包括外部監査において、都有地の駐車場運営などの収益が原資となっている30億円以上の積立金は、「将来の使途が明確でない特定資産」であり、公益法人認定で遊休財産制限に触れる懸念があるとの指摘を受けました。
今回の寄付金は、この指摘を受けて、道路整備 保全公社が、早急に事業計画を変更し、公益事業として都に10億円を寄附すると判断したものです。
では、公社は、どのような考えに立って、都に10億円を寄附するという判断に至ったのでしょうか、見解を伺います。●5(建設)
道路整備保全公社は、今年度中に、5年間で 電気 自動車用 急速充電設備 の都内設置など、残額20億円の使用計画を策定していくとのことですが、ここで改めて、監理団体が行うべき事業、適当な事業とは何かを考える機会であると考えます。漫然と基金を積み立てるのではなく、事業計画を立て、団体の公共目的に沿って事業を実施していくことが重要と考えますが、監理団体が行うべき事業とは何か、都の見解を伺います。●6(総務)
包括外部監査の対象となった 道路整備 保全公社 以外にも、収益を積立金として抱え込み、有効に活用されていない、いわゆる都の「埋蔵金」は、他の監理団体にも存在するのではないでしょうか。監理団体は、本来、公共性の高い分野において、質の高いサービスを効率的かつ効果的に都民に提供するために存在するものです。そうした監理団体設置の趣旨からも、都の「埋蔵金」については、金額の多寡によらず、公益事業に使用する計画を明確に立て、しっかり都民に還元していくべきであります。
都は、こうした積立金、特定資産の実態を把握し、そのあり方はどうあるべきかを明確にしていく必要があります。そして、将来の使途が明確でない積立金の都への返還も含め、速やかに都民のために還元するよう、監理団体に対して指導すべきと考えますが、見解を伺います。●7(総務)
次にジャイアントパンダの導入に関連して、動物園の運営について伺います。
今年は、国際生物多様性年ということで、都立動物園においても様々な啓発イベントが開催されているところであります。動物園は、小さな子どもから大人まで、生物の多様性を身近に感じられる絶好の場であり、より多くの都民に多様な動物に触れていただくことで、多様な生物とその成育環境を守り、これを将来に伝えていくことの重要性を理解していただくことにつながるものと考えます。
今回のパンダの導入は、都民の皆様や地元の高い期待に応じたものであり、上野動物園の 入園者数 増加の起爆剤となることが期待されますが、一方で、パンダのような人気のある動物がいなくても、様々な展示の工夫によって、動物園の魅力を向上させることも大切です。
都立動物園が都民だけでなく、より広く国民全体にとって親しみやすく、魅力溢れるものにするためには、今回のパンダの復活を契機に、園の創意工夫によって展示方法を一層魅力あるものにしていくなどの取り組みが求められていると考えます。
加えて、大幅な税収減に直面するなど厳しい財政環境の中にあっては、入園者数の増加だけでなく、コストの見直しなど、都民の税金だけに頼らない、効率的で魅力ある動物園経営のあり方も問われており、より一層の経営努力が必要であると考えますが、見解を伺います。●8(建設)
次に、スポーツ振興について伺います。
都はこれまでも、「スポーツ振興基本計画」を策定し、スポーツ 都市東京の実現に取り組んできましたが、今回、各局に分かれているスポーツ 関連部署を統合し、新たに条例局、スポーツ振興局をつくるとしています。
都の調査によると、全くスポーツを行わない都民が2割を超え、その6割が「仕事、家事などが忙しく時間がない、機会がない」としています。こうした中で都には、運動、スポーツによる健康増進などスポーツの持つ効果をどう都民に浸透させ、企業などにもその重要性を一層周知させていくかが課題と考えます。また、子どもたちがスポーツに親しむため、学校との一層の連携も重要です。この新組織は、都民の健康増進を図るなどスポーツ振興の推進に、どのような相乗効果をもたらすのでしょうか、都の見解を伺います。●1
都では現在、平成25年 開催予定の国体と全国障害者スポーツ大会の開催準備を担(にな)う体制づくりを行っており、今年度は開催の正式決定と実行委員会の設立を予定しています。
また、地域振(しん)興(こう)の観点からも、両大会を契機として、多摩や島しょの市町村 振興が一層推進されていくことも期待されています。都は、スポーツ振興と地域振興の双方から、両大会をいかに、これまでにない国内最高の総合スポーツ大会と障害者スポーツの祭典にしようと考えているのでしょうか。都はスポーツ振興局を新設することによって、国体・全国障害者スポーツ大会にどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。●2
次に、まちづくりについて、伺います。
現在、政府の地域主権戦略会議において、地域のことは地域に住む住民が決める「地域主権」の観点から、『地域主権戦略大(たい)綱(こう)』の策定に向けた検討が進められており、その中で、三大都市圏における用途地域等の決定などの事務権限を市町村に移譲することが挙げられています。
しかし私たちは、特別区においては、地域に身近なまちづくりの権限は既に相当部分が移譲されており、その上でさらに、広域の見地から決定すべき都市計画権限を、都から特別区に移譲することは、市街地の連担(れんたん)する地域における良好な都市づくりに支障を来(きた)す可能性があると考えます。
例えば、現行制度においても、区境(くざかい)において一方の区では都市計画法による絶対高さ制限がかけられているにもかかわらず、もう一方の区ではそのような網がかかっていないことから、建物高さを 巡(めぐ)る 建築紛争が発生するといった問題も現実に起こっています。
そのため、私たちは、単純に現在検討されているような権限移譲を行うのではなく、市街地の連担性(れんたんせい)の観点などから、メガロ ポリスとしての都市構造計画は東京都が担い、コミュニティのまちづくり・都市計画については特別区が担うよう、都市計画制度全体の事務権限を改めて整理しなおす必要もあるのではないかと考えます。
このような、用途地域等の決定などの事務権限の特別区への移譲に対する、都の認識を伺います。●1(都市整備局)
都は、昨年7月に改定した「東京の都市づくりビジョン」を効率的に実現していくための方針として、先月、「東京における市街地整備の実施方針」を策定しました。この方針は、サブタイトル「公(こう)と民(みん)の連携によって実現する質の高いまちづくり」に端(たん)的(てき)に示されているように、公共と民間のパートナーシップを重視しています。
そこで、今後の市街地整備にあたっての公共と民間のパートナーシップのあるべき姿についてどのように認識し、都はその中でどのような役割を果たしていこうとしているのか、伺います。●2(都市整備局)
「市街地整備の実施方針」では、これまでの市街地整備が事業完了までに重点が置かれていたことから、完了後における地区の魅力の維持・増進を図る視点が十分でなかったとの反省に立ち、今後は質の高い市街地の形成とその持続に向け、計画の初期段階から事業完了後の管理・運営までを見据えてまちづくりを進めることが重要としています。
そのために、事業を担う主体に対して、事業完了後は関係住民や企業が主体となって地域の管理・運営を行っていく、エリア マネジメントの導入を働きかけていくことが明示されました。
私たちは、地域の良好なコミュニティの形成・再生という観点からも、この取り組みは極めて重要と考えますが、今後のエリアマネジメントの導入に向けた都の具体的な取り組みについて、所見を伺います。●3(都市整備局)
次に、築地市場の再整備について伺います。
築地市場については、平成22年度 中央卸売 市場会計予算 に対する付帯決議に基づき、現在地 再整備の可能性について検討することになっています。
私たち都議会民主党は、より多くの都民の皆さんのアイデアを募るべく、さる4月13日から募集を行い、その結果については、5月31日に公表したところですが、実に45件ものアイデアが寄(よ)せられました。
その内容も、ほんとうに一人ひとりが、築地市場のことを真剣に考え、築地市場のことを愛してやまないのだなと言うことを実感させるものでしたし、建築の専門家をはじめ、市場関係者などからも本当に熱心なアイデアをいだたきました。
今後、私たち都議会民主党は、寄せられたアイデアを類型化しながら、都議会に提示し、検討材料として役立てていきたいと考えています。
付帯決議では、「知事は、議会における検討結果を尊重する」となっており、また、予算特別委員会の締め括り総括質疑でも、石原知事は、「議会における現在地再整備の検討結果について真摯に受け止める」と答弁するとともに、「執行機関として、現在地再整備の組織を設けていく」と答弁されたところです。
そこで、東京都におけるこれまでの取り組みと今後の対応について、伺います。●1
私たちは、先の予算特別委員会において、議会での検討結果が出され、その必要性が認められるまで、予算の執行についても凍結すべきであると主張し、これに対して、石原知事も「議会の合意に示された意思を尊重する」旨(むね)答弁されました。
付帯決議にあるように、現在地再整備の可能性について検討し、一定期間内に検討結果を得るためには、付帯決議に賛成した会派をはじめ、都議会の皆さまの協力が不可欠です。
この場をお借りして、皆さまのご協力をお願いし、次の質問に移ります。
次に、産業政策について伺います。
東京都が、平成19年12月に策定した「産業 振興指針」は、3年目の今年度をもって、その計画期間が終了することになっています。この指針は、同年夏以降に顕著になったサブプライムローン問題や翌20年9月のリーマンショックがあるなかでも、それなりの意義のある指針であったと考えますが、来年度以降、東京都の産業政策は、さらに目的の明確化を図り、選択と集中を強めていくべきだと考えます。
政府においても、この6月に成長戦略を示すことになっていますが、環境・健康・観光といった分野へのさらなる重点投資が、その一例です。
また、アジアを見据えた国際市場への対応、あるいは地域における産業の集積化・集約化の促進。そしてそれらを実現するための税制やまちづくりなどを含めた総合的な支援も、より充実させていく必要があります。
加えて、政府における「中小企業憲章」の制定を見据え、経済活力の源泉である中小企業が、その力を思う存分に発揮できるような施策の展開も求められています。
私は、こうした視点を踏まえて、東京都の産業施策を積極的に展開していくべきと考えますが、今後の取り組みについて、見解を伺います。●1
次に、海外企業の誘致についてです。
国際社会における都市間競争が熾烈さを極めるなかで、東京が、国際ビジネス拠点としての地位を高めていくためには、これまで以上に企業の誘致に取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。
すでに東京都では、外資系企業やその家族を対象にワンストップで相談・情報提供ができる「東京 ビジネス エントリー ポイント」を運営していますが、大阪府の外国企業 誘致センター(O-BIC)が誘致実績を公表していたり、静岡県 浜松市が世界的なクラスターであるドイツのイエナ市との事業連携を進めているのと比べると、まだまだといった感があります。
東京という都市が、国際ビジネス拠点としての地位を高めていくためには、先端産業の集積・高度化を国際的な視点からも図っていくべきだと考えますが、外国企業の誘致に向けた取り組みについて、見解を伺います。●2
また、経済成長が著しく、将来の巨大マーケットとして期待されている中国をはじめとするアジア市場において、販売ルートを作り上げていく中小企業の取り組みを支援していくことも重要です。
現在、東京都では「海外 販路開拓 支援事業」を立ち上げ、アジア地域を始めとする海外の情報収集力や販売ノウハウが不足する中小企業を支援しようとしています。しかし、海外に販路を拡大するといっても、取引先のいる現地情報の入手さえままならず、不安ばかりが先行し、なかなか商談に踏み切れない中小企業も多いとも聞いています。東京都としても、中国などに現地事務所を設け、情報収集に当たらせるくらいの積極的な意気込みを示し、販路拡大の支援に取り組むべきではないでしょうか。
私は、中小企業がアジアで販路を広げるためには、現地の情報収集に限ることなく、さまざまな取り組みを幅広く展開することも重要と考えますが、今後、中小企業の 海外販路開拓支援事業をどのように進めていくのか、見解を伺います。●3
さて、わが多摩地域においても、アジアを代表する産業拠点を目指して多摩シリコンバレーの形成が求められています。
2月22日にオープンした「産業サポートスクエア・TAMA」では、この6月1日から、インキュベーションオフィスの入居がはじまり、先端的 ものづくり分野や 研究開発型 企業などの創業が進んでいます。
一方、「10年後の東京」への実行プログラム2010では、今年度の取り組みとして、多摩シリコンバレーの中核となる研究開発型企業の世界的な集積に向けて検討することになっていました。
私は、こうした取り組みを着実に進め、多摩シリコンバレーの形成を積極的に進めていくべきだと考えています。研究開発機能の強化も含めた多摩シリコンバレーの取り組みについて、見解を伺います。●4
さらに、羽田空港の国際化を契(けい)機(き)に、東京における国際コンベンションやイベント、見本市などの誘致をさらに積極的に進めていくべきと考えます。
現在、東京都では、国際コンベンションの誘致強化に向けて積極的に取り組んでおり、この間、国際コンベンションの開催回数は大きく伸びています。例えば、日本政府 観光局が発表している国際会議 統計でも、国際的な都市の比較において、20位後半を前後していた東京が、2007年は8位、2008年は6位と大きく飛躍しています。
しかし昨今では、観光振興を図る視点から、MICE=マイスの必要性も指摘されています。
MICEとは、企業等の会議を指すMeeting、企業の行う報奨・研修旅行のIncentive Travel、国際コンベンションのConvention、イベント、展示会・見本市のEvent/Exhibitionの頭文字のことで、訪日外国人の増加や経済効果などが見込めるものをもっと幅広く誘致しようというものです。
私は、羽田空港の国際化の契機に、こうした国際コンベンションをはじめとするMICEの誘致に積極的に取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。●5
次に、新銀行東京について伺います。
5月21日、新銀行東京の平成22年3月期決算が発表されました。
当期利益が15億円と、開業以来初の黒字を達成しましたが、本業の収益をあらわす実質 業務 純益は、改善されているとはいえ、なお20億円の赤字です。信用コストの圧縮やリストラ等による経費削減も、これまでのように期待ができなくなるなかで、寺井社長によれば、今年度の実質 業務純益は「若干の赤字で着地する計画を考えている」とのことです。
では一体、いつ新銀行東京のセカンドステージなるものが明らかになるのでしょうか。次の決算が明らかになるのは、来年の今頃です。石原知事は、2020年の東京オリンピック招致については、次の知事が決めればいいとしていますが、新銀行東京のセカンドステージも次の知事に任せると言うことでいいのでしょうか。
私たちは、事業譲渡や株式の売却などを含め、早期に新銀行から撤退することを強く求めていますが、石原知事が、セカンドステージと繰り返して言うのであれば、石原知事自らが、任期を終える前に、新銀行東京を総括し、セカンドステージなるものを示すべきと考えますが、石原知事の見解を伺います。●1
また、新銀行東京による旧経営陣2名に対する訴訟については、私たちも、裁判を傍聴するなど、その行方を注視しているところですが、ややもすると石原知事の任期満了を待って、和解してしまうのではないかといった不安さえよぎります。
私たちはこの間、東京都としても、失敗の原因と責任について徹底的に検証すべきだと主張してきましたが、都は「司法の場で明らかになることが重要だ」として、これを拒否していきました。
一方、先の予算特別委員会の締め括り総括質疑では、旧経営陣と東京都税務協会とが交わした顧問契約書がすでに破棄されていることが明らかになり、関連する書類の管理に大きな不安を抱きました。
また、追加出資の際にも議論となった内部調査報告書の全文のように、都が閲覧しただけで、新銀行に返却したとされるような書類も、いつ破棄されてしまうか分かりません。
裁判の先行きや書類の管理などの状況を踏まえれば、私は、これらのすべての書類、あるいは関係者の証言なども含め、まずは東京都の所管局が責任を持って収集し、適切に管理するとともに、併せて、失敗の原因と責任について徹底的に検証すべきだと改めて主張するもののですが、見解を伺います。●2
さらに、仁司氏及び丹治氏を除く、その他の取締役7名に対する報酬の自主返納について、全員の返納が終わっていないことに対しても、東京都は「新銀行がみずから主体的に決めたことで、新銀行が引き続き、全員の自主返納に向けて取り組んでいるので、この取り組みを見守っていく」と答弁していました。
そこで、報酬の自主返納について、どのような状況になっているのか。何を理由に報酬の自主返納を拒んでいると聞いているのか。見解を伺います。●3
次に、環境政策について伺います。
今年4月、都は国内で初めて本格的なキャップ・アンド・トレード方式による温暖化ガス排出量取引制度をスタートさせました。
対象は都内の約1,300事業所となっていますが、本制度は事業所に対して義務を課すものであり、制度に対してうまく対応できている事業所もあれば、何をすればいいのか戸惑っている事業所もあるのではないかと推察され、都も円滑な義務の履行に向けたバックアップ・プロジェクトを実施しています。
キャップ・アンド・トレード方式による温暖化ガス排出量取引制度が開始してまだ2ヶ月あまりですが、本制度の対象となる事業者の反応について、都の認識を伺います。●1(環境局)
さて、国におけるキャップ・アンド・トレード方式の導入に関する議論は環境大臣の諮(し)問(もん)機関、中央環境審議会の国内排出量 取引制度小委員会で行われていますが、この小委員会で今月1日、東京都などからのヒアリングが実施されました。
この場で都は、温室効果ガス排出枠の設定方法について、エネルギー効率の改善を義務付ける「原単位方式」ではなく、排出量そのものを減らす「総量削減義務」の導入などを改めて提案しています。
一方で、同じ日に行われた石油連盟など産業界からのヒアリングでは、国内排出量取引制度の導入について懐疑的な意見が相次いだとも報道されています。
温室効果ガスの排出量取引制度設計には産業界の理解と協力が不可欠ですので、都独自の制度設計の経験やノウハウを踏まえ、国への提案を積極的に行うべきと考えますが、所見を伺います。●2(環境局)
また、都は今年4月から、CO2 排出総量削減義務のない中小規模事業所に対する地球温暖化対策報告書制度によって自主的な対策を促すほか、省エネ設備の導入を支援する「省エネ促進・クレジット創出プロジェクト」を開始しています。
このプロジェクトでは、中小企業の省エネ設備購入に補助金を出すことにより、中小企業のCO2削減対策を普及させることを狙いとしていますが、制度がどれだけ活用されるのかが極めて重要です。
そこで、中小企業がこの事業によって、具体的にどのようなメリットが得られるのか、また、現時点における事業の状況について、あわせて所見を伺います。●3(環境局)
次に、若年者の精神保健福祉と教育について伺います。
精神疾患は、生涯を通じて5人に1人はかかると言われており、健康推進のための主要課題の一つであり早期発見 早期受診が必要です。
にも関わらず、私たちの多くは、精神疾患をタブー視してはいないでしょうか。
例えば、私たちは友人や同僚の様子が気になれば、ごく自然に「病気じゃない?早めに病院へ行った方がいいよ」と言います。しかし、知識不足もあり、「こころの病気じゃない?早めに精神科へ行った方がいいよ」とは言いにくいですし、もし仮に自分が言われたら侮辱と受け止める人も多いのではないでしょうか。
こうしたことは、我が国に限らず先進 諸国 共通であり、なかでも、若者の精神病知識の不足、ドラッグやアルコール依存の低年齢化、自殺などへの対応を進める上で乗り越えなければならない課題とされていました。そこで、疫学調査で得られた①精神疾患が初めて発症する時期は10代~20代前半に集中している、②統合失調症患者の多くが10代早期から精神病理的問題を抱えていた、③早期支援がより重要な、若者が最も助けを求めたがらない、といった事実に基づき、若者を対象とした精神保健 啓発を非常に重要視した取り組みを開始しているとの報告もあります。
例えば、イギリスでは「1in4」というキャッチコピーにより若者の4人に1人は精神疾患を抱えていることの啓発キャンペーンを行いました。さらに、一時的なキャンペーンには止まらず、若者に対する啓発を最重点課題とし、学校教育での一貫したカリキュラムを構築しました。
また、WHOは2004年に「学校に通う15歳のすべての若者が、精神病に対処しうる知識を身につけるべきである」という宣言を出し、各国の取組を促しています。
知識不足という点で、日本の若者は例外ではありません。学習指導要領には、精神疾患に関する教育内容について、明確な記述がなされていないこともあってか、十分な教育が行われていません。しかし、成人の精神障害者の約70%が18歳までに、約50%が15歳までに精神病理的問題を抱えていたとの調査結果があり、年齢に応じた精神病 知識の付与が喫緊の課題です。
学校でのメンタル ヘルス リテラシー育成が急務と考えますが、所見を伺います。●1
高知県で高校生を調査したところ、過去6ヶ月以内に苦痛感をともなう幻覚・妄想症状を複数回 経験している若者が、全体の3.4%おり、そのうち39%は保健室を複数回利用していたそうです。しかし、自ら進んで保健室の先生や担任に相談する子どもはそのうちの約6%に過ぎず、問題を自覚していながら誰にも相談できていない子どもは34%もいるとのことです。
しかし、現状では、精神疾患の知識をもつ教員やカウンセラーは少なく、学校医も内科医がほとんどです。保健室を複数回利用する子でも、あるいは学校で気になる子や問題児として、いくら一生懸命相談にのってあげたり、指導しても、精神的不調や精神疾患を抱える子どもに必要な助言や支援はできず、対処できないほど悪化して初めて周囲も気付き、精神科を受診することにならざるをえません。
早期発見、早期支援を行っていくためには、教師やカウンセラーが、精神疾患を正しく理解し、正しい知識を持たなければなりません。
さまざまな研修の中で、こうしたカリキュラムを実施していくことも必要と考えますが、所見を伺います。●2
現在、都内を見渡してみても、若者への早期支援を行うための、地域医療機関や福祉サービス資源、サポート体制がほとんどありません。
メタボや介護の予防は、その効果に対する評価は別として、近年大規模な予算を投入して実施されてきました。しかし、精神疾患については、早期発見と軽度の人への支援、精神的不調の発生から医療機関 受診までの期間をできるだけ短くしていく、予防への取組が十分とはいえないのではないでしょうか。
これは、当事者の生活の質 改善と同時に、社会的損失を抑制することにもつながるものと考えます。都の精神保健における予防、増悪を防止するための取組について、どのように考えているのか、所見を伺います。●3
どんな病気でもここまで進行する前に受診してくれたら、というケースはあると思います。精神科医療では、特に、受診の遅れが目立つといわれ続けてきました。
冒頭申し上げたとおり、生涯を通じて国民の5人に1人がかかる疾病でありますが、誰もがかかる可能性のある疾病として位置づけた体制がありません。
子どもの発達に沿った、家庭、学校、地域、一般クリニック、精神科クリニック等での、早期発見 早期支援 体制の構築が急務と考えますが、都の所見を伺います。●4
次に、医療政策について伺います。
さて、東京都はこれまで、多摩の小児医療 再編計画の中で、限られた医療資源の中で、1次・2次・3次医療機関がそれぞれの役割を果たし、連携しあうことが必要であるとしてきました。もちろん、連携が重要であることは間違いありませんが、私は、本当の連携というのは、ただ単に、東京都が担ってきた役割を、地域病院や開業医に担わせるということではなく、それぞれが、お互いの要望を話し合い助けあうことだと思っています。
そこで、何点かご提案をさせていただきたいと思います。
まず、言うまでもなく、小児医療は保護者に負担が非常に大きく、それを軽減するためにも地域で診療が完結することが理想です。しかし、今すぐ重症症例に対応できる3次医療機関を全地域に設立することは困難であり、地域中核病院で重症化している患者さんは、すみやかに多摩小児総合医療センターに搬送し、また容態が落ち着いたら、地域に戻すというシステムが求められていると考えます。
周産期医療について申し上げれば、既存のNICUを増床する努力はもちろんですが、あわせて、NICUから出られた子供を収容する後方病床、いわゆるGCU機能を地域中核病院に確保すべきであります。また、GCU機能を地域病院に移転することで、多摩小児総合医療センターにも余裕ができ、NICU機能強化につなげることもできます。
すでに、欧米では一般化しているシステムではあります。都としても、積極的に推進すべきと考えます。所見を伺います。●1
また、地域中核病院と開業医との連携で申し上げれば、この十数年の間に、多摩地域では、小児科を標榜する医療施設は、病院で22、診療所で100施設も減少していることからも、地域に診療所を誘致する方法や今後流行が懸念される強毒性インフルエンザ対策などについて、地域中核病院の観点からの診療所に対する要望や反対に開業医から中核病院に何を望むかなどを積極的に話し合い、検討するためにも、地域中核病院や地区医師会などの代表で構成する委員会を立ち上げるべきと考えますが、所見を伺います。●2
都議会民主党は、都立八王子小児病院、清瀬小児病院の統廃合に伴い必要となる、各地域での医療機能確保を強く求めて参りました。
一方の当該地である八王子市においては、八王子小児病院跡地の移転登記が完了し、小児初期救急、重症 心身 障害児 通所施設や発達障害者支援事業の実施に向けて、着実に進捗していると聞いています。また、NICUについては、先ほど申し上げたとおり、機能強化のための取り組み、地域のみなさんの安心をしっかりと確保していただくことを求めておきます。さらに、市内での新たな救急整備についても、6月1日より南多摩病院に小児救急がオープンするなど、確実に実現してきています。こうした後医療について地元としっかりと連携し、今後の実施状況を注視して、地域医療の強化に全力を挙げていただきたいと思います。
清瀬小児病院の後継医療機関としての多摩北部医療センターには、入院を必要とする救急搬送等への対応、夜間救急外来への対応、そして軽症のケースでの救急受診を減らすための地域貢献という3つのニーズへの対応が求められています。
まず入院についてですが、小児の入院病床を増やし、医師・看護師を増員するなど、救急患者の受け入れ体制を強化し、多摩小児総合医療センターの特別連携病院となり、その実績も昨年6月には20人強だったのが、10月には100人を超えるなど増加しています。さらに、内分泌・代謝・呼吸器・腎臓・アレルギー外来を開設、また、福祉支援医療として、重症心身障害児を積極的に受け入れるなど、地域医療に大きく貢献しようと努力されています。
しかしながら、こうした地域医療への貢献が、これまで様々な小児医療現場で起きてきたような、医師の数十時間に渡る連続勤務や看護師の休憩時間の短縮など、現場の犠牲によるものであってはなりません。
北部医療センターでしっかりと小児の地域医療を診てくださる常勤医師を増員する必要があると考えますが、所見を伺います。●3
また、昨年11月に、私たちが行った「多摩地域における小児医療に対する緊急要望」に対し、病院経営本部は、3月1日から小児救急を平日夜間・休日の救急2系列体制を整備すると回答され、その言葉通り2系列が整備され、現在も維持されています。
このことは、いまだ清瀬小児病院 廃止後の地域医療を心配されている住民が非常に多い中で、「本当に、清瀬小児病院が地域で果たしてきた役割を、担うことができるのか?」「北部医療センターは本当に信頼できるのか?」などの声に答えるために、必要な条件であります。
また、清瀬小児病院が受け入れていた患者数からすると、まだまだ潜在化しているニーズもあると考えられ、今後も、私たちに約束した救急2系列維持が地域住民の安心確保のためにもしっかりと継続されるべきと考えますが、所見を伺います。●4
さらに、従前清瀬小児病院の救急にかかっていた方のニーズとして、忘れてならないのは、結果として軽症かも知れないけれど、不安なので診てもらいたい、という方達です。コンビニ受診だからけしからんという話しで終わらせてはならず、根本的な解決のためには、疾患や救急時の対応に対する保護者の知識不足を解消する必要があります。
#7119などの電話対応だけでは、保護者の責任で判断しなければならないという現実があり、普段から保護者に知識を提供していくことが不可欠です。
そこで、小児医療病棟のスタッフに余裕を持たせ、勤務として地域啓発活動に従事してもらい、医療知識の啓発や子育て支援にあたっていただくことで、地域住民のさらなる安心につなげることができないか、伺います。●5
次に、不妊治療について伺います。
現在、全夫婦の約10~15%が不妊症だといわれます。2年以上正常に夫婦生活を営んでいるカップルでありながら、妊娠せず、タイミング療法などの一般不妊治療を行っても妊娠が困難と診断された方が、体外受精や顕微授精、いわゆる特定不妊治療を行う訳ですが、結婚年齢の上昇や特定不妊治療の費用の高さから、高齢になって治療を受ける方が少なくないと聞きます。
また、特定不妊治療は、夫婦双方に体力的・精神的・経済的な負担を伴います。特に女性にとっては、毎日注射を打つなど肉体的な負担が非常に重くなります。
さまざまな負担を背負って治療をして、結果的に子どもが生まれる確率は、約14%です。元気な子どもを抱くことができれば、困難を乗り越えたが故に、喜びも一層大きいでしょう。しかし、14組の幸せな夫婦の影には、大変な治療をがんばって乗り越えても、着床しない方や、着床しても流産や死産といったつらい体験をされる86組の夫婦もいるのが現実です。
このように、特定不妊治療は、大きな負担や困難が伴う治療でありながら、助成を受ける指定医療機関となるための施設基準のみで、治療の対象や方法、回数について統一した基準がなく、各医療機関の判断に委ねられています。治療費も9万円から63万円まで非常にバラツキがある自由診療となっております。
そこでまずは、安心して治療を受けるためにも、しっかりとした診断基準や治療方法を確立し、保険の適用範囲を一層拡大するよう国に求めていくことが必要と考えますが、都の所見を伺います。●1
保険適用を拡大することは目標ですが、その前提として、診断・治療方法の確立が必要であり、時間がかかります。しかし、就職 超氷河期を経験し、非正規雇用の増加、派遣切りといった過酷な時代の波にもまれ、結婚や妊娠出産を先延ばしにしたといわれる団塊ジュニア世代が、妊娠可能性の高い年齢を超えてしまうまでには、時間的猶予があまりありません。
子どもが生まれた後には、子ども手当や、保育所整備、無償の義務教育、高校無償化などさまざまな支援策が行われています。
子どもの誕生を切に願う不妊カップルに対して、せめて経済的な負担を、都が国に先んじて、さらに軽減してあげることができないものでしょうか。
特定不妊治療助成は、現在国事業で年2回まで、1回15万円で、通算5年までとなっていますが、平均の治療費は約34万円です。これに対し、都独自に上乗せし、負担を軽減することを求めるものですが、所見を伺います。●2
次に、メディアリテラシー・情報モラル教育について伺います。
多様な価値観と情報ツールが錯綜する高度 情報通信ネットワーク社会において、メディアリテラシーと情報モラルを早期に子ども達に身につけるための教育施策を、東京都は高いプライオリティーを置いて取り組んでいくべきであると考えます。
情報の受け手として身につけていくべきメディアリテラシーは、メディアを通して流れる情報は全て発信者によって加工されているものであることを前提に捉え、特に重要と思われる情報に対しては、5W1Hをもとに あらゆる角度から情報を分析し、その情報が正しいかどうかを判断する能力、本質を見抜く力であると考えます。
知事は、今議会の所信表明において、若者の活字離れと多くの若者が氾濫する情報に溺れている環境にあることを指摘しました。まさに、このような状況で、子ども達が情報の本質を見抜く能力、メディアリテラシーを身につける必要があると考えますが、知事の所見を伺います。●1
近年、フィルタリング規制やネット監視等の対策は進んでいるものの、依然として、出会い誘引を含む投稿や、顔写真を初めとした個人情報の安易な投稿、青少年がわいせつな動画を公開する等の問題が存在し続けており、規制による対策だけは限界があります。より重要なことは、情報を発信する側として、子ども達に相手の立場を思いやるマナーや不用意に個人情報を流さないといったルールを身につけさせる情報モラル教育を、メディアリテラシー教育と合わせて徹底して行っていくことと考えます。それが学校の使命であると考えますが、教育長の所見を伺います。●2
先の平成22年第1回定例会の代表質問で、都 教育委員会によるメディアリテラシー・情報モラル教育の取り組みについて質問しました。
情報に特化した教科は高校にしかなく、現在、「情報A」「情報B」「情報C」という3つの科目で構成されているようですが、平成25年度からは、新学習指導要領に伴って、「社会と情報」「情報の科学」で構成されると聞いております。
全ての高校生に必要な「メディアリテラシー」「情報モラル」に関する教育は、今後、「社会と情報」「情報の科学」という科目のなかで、どのように行われていくか伺います。●3
メディアリテラシーと情報モラルは、子ども達にとって、欠くことのできないものであります。その重要性を認識して頂き、さらなる取り組みを要望致します。
次に、特別支援教育について伺います。
東京都は、今年度、東京都 特別支援教育 推進計画の第三次実施計画を策定していく予定であると聞いています。
都立の 知的障害 特別支援学校 では、在籍する子ども達が年々増加してきたことから、普通教室が不足しており、特別教室を普通教室として利用したり、カーテンなどで間仕切りすることで教室の確保を行っている状況があります。教育活動の場となる教室は、学校教育における最も基本的な教育条件であり、知的障害 特別支援学校の教室整備は、第三次実施計画の最重要課題であると考えます。
都教育委員会は、これまで、第一次・第二次 実施計画を策定するたびに児童・生徒数の将来推計を実施してきましたが、いずれも、実際の子ども達の増え方は、推計値を大幅に上回っています。第三次実施計画では、これまでの増加傾向を踏まえ、知的障害 特別支援学校の在籍数の将来推計を精緻に行い、今後の子ども達の増加に十分対応できる教室数の確保を行っていくべきであります。その場合、第三次実施計画で予定されている3年という計画期間では、その後の知的障害のある子ども達の増加に対応できないことも予測されることから、計画期間の延長も視野に入れて、今後の子ども達の増加に応じた具体的な教室確保策について検討を進めるべきと考えますが、所見を伺います。●4
次に、島しょ振興策について伺います。
現在、伊豆諸島は、平成24年度までを対象期間とする離島振興計画の下で、種々の事業が実施されています。また、この計画の下、平成17年度から毎年200億円を超える事業費が計上されていますが、ハード関連事業に偏重しており、保健、医療、福祉サービス、生活環境、産業の振興などは手薄になっています。
これは、これまでの離島振興策が、本土との格差是正を目的に、主にハード面の社会資本整備にウェイトが置かれてきた結果なのですが、現計画では、伊豆諸島全体を「非日常的癒し空間」とも位置づけ、地域資源のポテンシャルを引き出し活用するとともに持続的に発展させ、地域の自立を実現していくとしています。
しかし、現在、実施されている 離島 振興 施策が、計画目標としている地域の自立的発展を、期間内に達成できるとは言い難い状況です。
真の島しょ振興を実現するためには、港湾整備など、引き続き必要がある事業もありますが、ハード関連事業に偏ることなく、医療・保健や福祉など生活関連や産業振興の施策もバランスよく織り交ぜることが重要だと考えます。
東京の島々が、自立的な発展と持続可能な地域社会を築きあげていくためには、島しょ地域に暮らす住民の方々が、まず、自らが果たすべき役割を認識し、自助努力を尽くすとともに、各町村が連携して地域づくりに取り組んでいくことが必要だと考えます。また同時に、都がそれぞれの町村の実態に即した、きめ細かで、より実効性の高い支援策を積極的に講じていくことが重要であると考えます。
そこで、より地域住民の生活の視点に立った島の自立的発展に向けて、今後、どのような島しょ振興策を行っていくのか、都の基本的な考え方を伺います。●1
次に、島しょ 貨物 運賃補助について伺います。
この貨物 運賃 補助は、島の暮らしに実効性のある支援策として、現在、島しょ地域で高い評価を得ています。ついては、従来から多くの島しょ町村が要望し続けているガソリン等に対象品目を拡大し、時代の要請に即したものに見直していくことが必要と考えますが、都の見解を伺います。●2
次に、小笠原諸島における課題について伺います。
私たち都議会民主党は、世界 自然遺産 登録の候補地である小笠原諸島に視察団を派遣しました。来月にはユネスコの世界遺産委員会の諮問機関、国際自然保護連合が、小笠原の現地調査を行う予定であり、私たちは、国や都、小笠原村の取り組みを見てまいりました。
日本の世界自然遺産は、森林生態系の博物館である白神山地や、亜熱帯から亜高山帯までが凝縮された屋久島、そして、海から山まで生命のつながりを育む知床の3カ所が登録されており、屋久島では、世界自然遺産の島に生活している自覚を島民に普及させ、自然資源の恵みを生かした循環型社会のまちづくりを進めるとしたビジョンを持っています。
一方、今年の1月、国は世界遺産 委員会宛てに小笠原の世界遺産としての価値を掲げた推薦書を提出しました。小笠原においては、今までも議論を重ね、管理計画やアクションプランを作成しましたが、国や都、小笠原村はこれらを踏まえ、具体的なビジョンをもって、島づくりをしていくことが重要と考えます。なかでも、世界 自然遺産 登録を契機に、その価値を活かして発展が期待される観光振興にあたっては、エコツーリズムの推進など環境に配慮した小笠原独自の取り組みが必要と考えますが、都はどのような取り組みを進めていくのか、見解を伺います。●3
次に、東京都における個人情報の漏えい・紛失事故について伺います。
この問題については、平成19年第4回定例会において、さらには、昨年の予算特別委員会において、繰り返し取り上げてきました。
しかしながら、東京都における個人情報の流出・紛失事故は、平成19年度30件、20年度は18件、21年度は25件と一向に減少する気配がありません。
これだけの情報社会の中で、本来、民間を指導・監督する立場の東京都が、都にしか持ちえない個人情報をいったいどれだけ垂れ流し続ければ気が済むのでしょうか?私には、全く理解できません。もし、自分もしくは自分の家族・友人・恋人などの身近で大切な人の個人情報が紛失もしくは流失してしまったとしても、同じように何の反省もなく、事故を繰り返すことができるでしょうか?
東京都におけるこれらの事故は、その多くが、学校現場や医療機関で起きています。つまり、テストの成績や単位の取得状況などの生徒の将来に大きく関わる個人情報や患者の病名・投与した薬・病気の進行状況などの命に関わる情報が、大変多く流失または紛失しているということであります。
とりわけ、今年に入ってからは、都立松沢病院において、医師が患者の氏名・生年月日・性別・病名・治療概要・投薬内容などの個人情報を紛失した事故をはじめ、医療現場において2月・3月・4月・5月と毎月一件ずつ事故が起きています。しかし、これまでの事故の当事者に対する都の対応は「口頭注意」や「訓告」を行ったに過ぎません。ましてや、その組織の責任者の緊張感は殆ど伺えません。
責任者の陣頭指揮のもと、情報管理システムの早急な改善とともに、個人情報を取り扱う職員一人ひとりの意識改革が求められています。
私は、ことここにいたっては、各組織の責任者の謝罪はもちろんのこと、その責任者や事故を起こした当事者への減俸など実質的なペナルティーを強化することから始める以外方法がないのではないかとすら考えます。所見を伺います。●1
最後に、青少年の健全育成について述べます。
条例改正案は、青少年にとって携帯電話を介したインターネット上の有害情報や、書店における図書類での性表現などが、憂慮すべき問題として、都が対策としてまとめたものです。
ところが、石原知事自身は、改正案が継続審議となると、実は精読していなかったと告白するとともに、「非実在青少年」という言葉は訳がわからない、どんどん変えるべきだと、発言されています。要するに、この改正案は、知事自身が責任を持てないものを議会に提案したということになります。余りにも無責任に過ぎると言わなければなりません。
私たちは、こうした知事自らが不備を認める議案については、これを撤回し、改めて責任の持てる案を提出するよう求めるものです。
また、私たちは、子どもたちが社会で健全に育つことを願い、携帯電話販売店やフィルタリング会社、モバイルサイトの審査機関、書店などを視察し、現状把握に努めるとともに、出版業界に対し、自主規制の徹底や青少年の健全育成に対する新たな取り組み、児童ポルノによる青少年被害者の救済に、努力するよう求めました。
出版業界からは、本日、児童ポルノを作ってはならない、あってはならないという共通認識のもと、性表現が過激なコミックが他のコミックと混ざった状態で販売されている現状を認識し、より一層の自主規制を徹底していくこと、区分陳列のためのきめ細かいレイティングの検討をしていくこと、警視庁が新設する児童ポルノの情報を求めるホットラインに協力していくことなど、青少年の健全育成に対して、今後とも努力を尽くしていくとの返答を得ました。都議会民主党は、今後も青少年の健全育成のために取り組んでまいります。
都には改めて、改正案の速やかな撤回を要請するものです。
以上で、都議会民主党を代表しての質問を終えます。なお、答弁によっては、再質問を留保します。ご静聴ありがとうございました。