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定例会報告

締め括り総括質疑  和田宗春

和田議員

 

平成22(2010)年3月27日

 

 

和田 宗春(北区)

 

 

*質問は予定稿ですので、実際の質問とは表現が異なります。正確には議事録をご参照ください。

 

 

 

 

 

 

  1. 都政運営について 
  2. 築地市場について
  3. 新銀行東京について
  4. オリンピック・パラリンピック招致について 
  5. 公文書の管理について
  6. 環境対策について 
  7. 医療について
  8. 自殺対策について
  9. 動物愛護について
  10. 土地信託について 
  11. ゲリラ豪雨対策について
  12. 東京国体について
  13. 武道必修化について
  14. 都営地下鉄について

 

 

 

1.都政運営について 

○はじめに、平成二十二年度予算について伺っていきます。
 二十二年度予算は、堅実な財政運営に努めつつ、救急・医療体制の充実など、都議会民主党が昨年の都議選で掲げた施策が概ね反映されており、基本的に評価できる内容となっています。
 一方、来年度予算は、いわば石原都政の集大成としてだけではなく、次の知事にバトンを渡す、将来に向けた布石ともいうべきものでなければなりません。一兆円を超える基金残高を維持するなど、将来にわたる強固な財政力を確保したことは評価できますが、中期的には、景気の一部に明るい兆しが見えるものの、依然としてデフレや雇用など、なお懸念材料が存在します。また長期的に見ても、人口減少社会という社会構造の大きな変化を迎えつつある中にあって、税収の大幅な伸びを期待することができず、逆に、社会保障や都市インフラ更新といった課題が山積しており、こうした都民の不安を払拭する必要があります。
 こうした状況を踏まえ、都は二十二年度予算で、どのような手立てを講じたのか、いくつか論点を絞って確認していきたいと思います。


 他自治体の財政状況が厳しさを増せば増すほど、基金残高のみを捉えて、東京富裕論が展開される恐れもある。改めて、都財政にとって一兆円の基金残高を確保したことの意義を伺います。●1



 どこよりも急速に少子高齢化が進む東京において、都民の命と生活を守るためには、大都市特有の課題にもしっかりと対応していくことが求められているが、来年度予算において、東京の福祉サービスの水準を維持・発展させていくため、どのような策を講じたのか、所見を伺います。●2



 新たな雇用を生み出し裾野の広い税源を涵養するためには、新分野の産業を育成するなど東京の成長力をより高めていくことが重要と考えるが、来年度予算において、どのような東京の産業の将来像を持って具体的な策を講じたのか、所見を伺います。●3



 高度成長期に整備された社会資本が耐用年数を迎えつつある中、首都としての機能を維持するとともに安全性をより高めることも大きな課題となっている。来年度予算では、こうした膨大な道路や橋梁の維持更新に対して、どのような考え方で対処しているのか、所見を伺います。●4


 二十二年度は石原知事最後の一年となる。知事としてはどこに最重点をおいて任期を全うしようと考えているのか、伺います。●5


 次に、特別区、市町村行政について伺います。
 平成十九年度には、都市計画公園整備事業における面積要件は一ヘクタール以上となり、二十一年度では交付金額は百九十億円までに引き上げられていますが、まだ不十分と考えます。
 特別区都市計画交付金は、都市計画が特別区の区域では都税とされているなかで特別区の都市計画事業の財源とされています。
 そこで都区双方の都市計画事業の実績にみあった配分にするべきであるが伺います。●1
 交付対象事業や面積要件などの基準をとりはずし、すべての都市計画事業対象とするべきであるが、見解を伺います。●2


 また、区施行による都市計画道路や連続立体交差事業の整備を促進するため、平成十六年に策定した「区部における都市計画道路の整備方針」や「踏切対策基本方針」に基づき、それぞれ整備を急ぐべきであると考えますが、平成二十二年度の取り組み方針を伺います。●3


 市町村については、障害者自立支援法が施行されたことにともなう市町村の超過負担についての、都の財政負担についてです。法律によると障害程度区分と支給決定手続きの導入、国、都の負担義務化と負担上限額の設定、統合補助金としての地域生活支援事業への移行が実施されています。
 これらの制度変更によって東京都の市町村では心身障害者(児)の通所訓練等事業や、精神障害者共同作業所、通所訓練事業で使用されている施設が、地域活動支援センターに移行した場合、サービス低下が心配されます。そこで団体はもとより都単独の補助金の上乗せをするべきであるが、都の見解を伺います。●4



  次に、公契約制度について伺います。
 石原知事は平成二十二年度予算にあたって、雇用対策を重視している見解を述べています。これは都が「官製ワーキングプアをなくしていくこと」を率先するということではでしょうか、私はそう理解しました。
 厳しい経済状況を背景に、国や都を始めとする地方自治体の公共調達においては、公共サービスの効率化、コストダウンの要請が高まるとともに、激しい受注競争の中で公共工事や委託事業における低価格、低単価の契約、発注が増大しています。そのために、受注先企業の経営悪化、労働者の賃金、労働条件の著しい低下を招くという問題が生じています。事業を受託した企業や事業体も、仕事の確保を優先するあまり、低価格での契約を締結せざるを得ない状況です。
 一方で、行政や公共サービスに対する国民の要望も高まっており、質を落とすことなく、さらに効率化が求められている現状です。公共調達においては、効率化原理のみが優先されるのではなく、公共性や普遍性の原理が並存されるべきです。すなわち、価格だけではなく、品質や労働者の適正な労働環境などの確保が図られるべきと考えますが、都の見解を伺います。●1
 この様な現状では、単に最低賃金などの法令遵守を求めるだけでは、官製ワーキングプアは、解消できないと言わざるを得ません。私は、公契約は民間契約とは異なり、「住民の税金を使う公的事業で利益を得ている企業、事業者は労働者に人間らしい労働条件を保障するべきであり、発注者たる公的機関は、それを確保するための責任を負っている」と考えています。そうしたことから言えば、公契約は、低賃金や労働条件を低下させる圧力をかけさせないだけでなく、より適正な賃金や労働条件を確保するための手段でなくてはならないはずです。都が、十二兆円に上る予算を持ち、雇用、景気回復の原動力と認識したとき、より良い労働条件を企業や事業者に義務付ける公契約制度が今こそ必要と考えますが、都の見解を伺います。●2



2.築地市場について


○次に、築地市場の移転問題について伺います。
 今定例会では、この間、本会議の代表質問や一般質問、予算特別委員会、あるいは、経済・港湾委員会において、さまざまな議論をしてきました。
 特に私たちが予算修正の対象だと考えている用地購入費の一二六〇億円については、東京ガスの費用負担のあり方など、かなり細かい質疑をしてきました。
 確認の意味を込めて、何点か伺いたいと思います。
 私たちがマニフェストで、築地市場の強引な移転に反対している理由のひとつは、移転予定地の安全性が確認されていないことです。
 このことは表現の違いこそあれ、石原知事も、私たちも、どうようの認識ではないかと考えています。
 豊洲予定地は、かつて東京ガスが、平成十四年に東京都と協議しながら、当初計画を上回る土壌汚染対策を実施し、平成十九年には完了届けを提出し、東京都も、それを受理しています。
 しかし、その後の調査で環境基準の四万三千倍のベンゼンが検出されたことなどを踏まえれば、専門家の提言、あるいは、実証実験の結果だけをもって、豊洲が安全だというのは、都民の理解は得られないのではないでしょうか。
 石原知事にとっても、新しい市場の開場にあたっては、安全が確保されることが大前提であると考えますが、まずその認識について伺います。●1
 私たちは、豊洲の安全を確認するためには、土壌汚染対策法に基づく手続きを踏まえるべきだということを述べてきました。
 そこで、石原知事の言う「無害化された安全な状態」とは、どういう状態であるということか、見解を伺います。●2

 また、私たちは、関係者の合意が得られていないことも、強引な移転反対の理由としてきました。
 今後、仮に、晴海への仮移転案や機能分散案などの現在地再整備を検討するにせよ、また逆に、豊洲の安全性が確認されて、実際に移転するにせよ、いずれにしても市場で働く事業者の合意を得るために努力をしていかなければなりません。
 そこで、新市場の整備を検討するにあたっては、事業者の合意形成がなされるべきと考えますが、見解を伺います。●3


 私たちが求めているのは、現在地再整備を改めて検討することであり、闇雲に、市場機能を止めようとは思っていません。
 もし仮に、市場機能が止まるようなことがあれば、その責任は、築地市場を取り巻くさなざまな状況が変わっているなかで、再検討さえしようとしない石原知事、あなたにあるのです。
 都議選後、石原知事は、「必要なら専門家を入れてもう一回検討したらいい」と述べていました。
 私たちは、都議会の中に立ち上げた「築地市場の移転・再整備に関する特別委員会」において、積極的に現在地再整備を検討していきたいと考えています。
 議会における検討結果については、知事も当然重く受け止めるべきと考えますが、見解を伺います。●4

 また、現在地再整備の検討について、議会で行うことはもとよりであるが、執行機関側も自らの立場に立って、現在地再整備について検討すべきであり、そのための組織を設けるべきだと考えますが、見解を伺います。●5

 私たちは、現在地再整備の検討を担保するためには、豊洲新市場予定地の用地取得費の削減が必要であると考えてきました。
 したがって、議会での検討結果が出され、その必要性が認められるまで、当然にして、予算の執行についても凍結すべきと考えます。
 新市場の整備に当たっては、議会の合意を踏まえて、慎重に対処すべきと考えますが、石原知事の見解を伺います。●6

 本日、知事は議会と執行機関それぞれが現在地再整備を検討していく組織を立ち上げるとしたうえで、土地取得の予算執行については議会の合意を尊重すると約束してくれた。
 平行線をたどってきた議論が知事の方針の大転換により本日ようやく交わり、新市場の議論は新たな局面に入った。
 今後は、議会・執行機関双方が真に都民の利益となる新市場に向け共に歩んでいけると考えたい。



3.新銀行東京について


○次に、新銀行東京について伺います。
 新銀行東京については、設立当初から、その手続きに疑問が呈されてきました。
 その直前まで考えていないと答弁していた追加出資についても、多くの都民からの反対の声が寄せられたのは、新銀行東京そのものが、石原知事のトップダウンによる政治銘柄であることに対する一種の拒否反応だったのではないでしょうか。
 そこでまず二十年度の追加出資について伺います。

 四百億円の追加出資が盛り込まれた平成二十年度決算は、不認定とされました。地方自治法二百三十三条第六項によれば、「地方公共団体の長は、決算の認定に関する議会の議決などを、総務大臣に報告しなければならない」旨規定されています。また、その解説では、「議会が決算の認定をしない場合には、6項の規定による報告に議会が認定しない旨と、これに対する長の意見を添付する必要がある」とされています。
 そこで石原知事は、決算の不認定する意見として、どのようなものを添付して、総務大臣に報告したのか。伺います。●1
 「議会が決算の認定をしない場合には、 六項の規定による報告に議会が認定しない旨と、これに対する長の意見を添付する必要がある」とされているのです。改めて、見解を伺います。●2


 私は、決算不認定の最前線にいましたので、これが、最終的にどのように処理されるのかを注視してきましたが、長の意見が添付されずに国に報告されたことは残念でなりません。


 次に、新銀行東京と信用金庫との関係について伺います。
 新銀行と信用金庫とは、開業以降、信金協調保証として、実行件数で七千二百二十一件、金額で九百七十四億円の保証実績をあげてきました。
 しかし、追加出資の議論に、東京都は「二百八十五億円のデフォルトのうち、信金協調保証でのデフォルトは五百六十件、六十五億円」と答弁し、これがデフォルト全体の二十三%を占めていることが明らかになりました。
 そもそも、平成十六年三月十八日の財政委員会において、民主党の青木英二議員が「保証するのは簡単だが、信用金庫のモラルハザードを招いてしまっては意味がない」旨質問しています。これに対して、東京都の関参事は「信用金庫にもリスクの負担を留意してもらう一部保証であるために、モラルハザードが起こる可能性は極めて低い」と答弁していました。
 そこで、現在における信金協調保証におけるデフォルトの件数と額について確認するとともに、信金協調保証で、何故、これほどのデフォルトが生じてしまったのか。そもそも、東京都の制度設計が間違っていたのではないか、東京都の認識を伺います。●3

 この信金協調保証の反省に基づいて、再建計画では、新型保証というものを打ち出し、「相互に信頼できる金融機関に限って提携していく」との方針を答弁していました。つまり、信金協調保証では、信頼できない信用金庫があったということです。
 十二月の代表質問で、再建計画で二百億円と見込んでいた新型保証の実績がゼロであることについて、東京都は「経済情勢の急激な悪化の影響などにより、商品化には至っていない」と答えていました。
 しかし、再建計画が提案されたのは、すでにサブプライムローンに端を発した世界金融危機後のことで、理由にはなりません。
 まさに、再建計画自体が、いいかげんなものだっと言えるのではないでしょうか。
 新型保証の現在の実績を確認するとともに、商品化の見通しについて、確認します。●4


 しかし実質業務純益は赤字です。また、計画を上回る利益を上げていれば、その中身が、議会に説明していたものと全く変わっても問題ないという認識は、納得ができません。
 また、今年一月、都内四つの信用金庫が、信金協調保証で焦げ付いた肩代わり分の支払いを新銀行が拒否しているとして、新銀行を提訴したと報じられ、すでに一件は信金が勝訴し、新銀行が控訴中とのことでした。
 これらから察するに、新銀行にとって大事なパートナーであったはずの信用金庫との関係が、こじれているのではないのでしょうか。
 「相互に信頼できる金融機関に限って提携していく」と言っていた新型保証も商品化させる見通しも見えないなかで、東京都は、新銀行と信用金庫との関係について、どのように考えているのか、見解を伺います。●5




 結局、新銀行東京は、信用金庫などにも見限られたのではないでしょうか。
 新銀行の存在意義はもはや失われています。
 私は、都民の税金がさらに毀損(きそん)することのないよう、事業譲渡や株式の売却などを含め、新銀行東京から、早期に撤退すべきだと改めて、申し上げておきます。

 

 

4.オリンピック・パラリンピック招致について 


○次に、オリンピック・パラリンピック招致について伺います。


 都議会民主党は、二〇一六年オリンピック・パラリンピック東京招致に賛成を表明しましたが、それは、決して無条件の賛成ではなく、未来への責任も含めた議論を大いに行っていく姿勢に立ったものでした。そして、議会で提案や言及を行い、大会の招致実現に向け、活動を推進してきました。
 国際プロモーション活動においても、我が党の鳩山総理が、政権発足後間もない時期でありながら、全IOC委員宛に親書を送るとともに、首相として初めてIOC総会に出席、IOC委員へのプレゼンテーションを行い、環境に配慮する日本の姿勢を強くアピールしました。
 また、コペンハーゲンにも都議会議員を派遣し、文部科学副大臣も現地に赴き活動しました。
 そのため、今さら知事から「大体、民主党は」などと責め立てられる筋合いはないと考えます。知事の見解を伺います。●1

(意見)二〇一六年招致を実現したいとの思いは、共通のものでありました。


 この予算議会では、二〇一六年オリンピック・パラリンピック招致の敗因の総括を行っていますが、未だ多くの都民が納得するものには至っていません。
 失敗に対する深い分析が問われています。
 そのため、都は、なぜ、東京が再び、世界最大のスポーツ競技大会、オリンピック・パラリンピックを招致しなければならなかったのかといった理念・コンセプトに都民、国民そしてIOC委員など多くの人から理解が得られたのかどうか総括する必要があります。都の見解を伺います。●2
(意見)都民、国民が、再びオリンピック招致を行うべきだと考えるに足りうるものとはならなかったということですね。
Q3
 そして、知事は、「日本のスポーツ界が、IOCや国際競技連盟の要職に強力な人材を送り込み、国際的な影響力を高めていかなければ、招致の獲得は非常に不可能」と述べています。そのためにはどのような取り組みが必要で、将来の展望をどのように見ているのでしょうか。都の見解を伺います。●3

(意見)JOCによると、戦後、国際競技連盟の会長を務めた日本人は三名、現在の国際競技連盟の日本人副会長は七名とのことです。国際的な影響力を向上させることは、短期間で克服できる問題とは思えません。

 国際スポーツ界との関係構築の他にも、都は、二千十六年招致を終えて都に寄せられた提言、要望等やマスコミの全国世論調査など、東京の招致に対する意見や調査結果の決してはかばかしくない現状や、二千十八年冬季オリンピック開催都市の選定の行方など、様々な国内外の情勢も把握する必要があります。
 また、知事が招致で体験した「理念にかかわりない力学」なども勘案するならば、知事は、次の招致に勝算があると考えているのか、見解を伺います。●5


(意見)一昨日の二十三日、オリンピック・パラリンピック招致特別委員会において、全会派が一致して、招致の議論には東京都以外の招致関係者からの意見を聴取する参考人招致を行う必要があることを決定しました。
 また、いまだ議論が半ばであることから、継続調査を行っていくことも決しています。
 今後も、二〇一六年オリンピック招致の総括を続けていくことを述べて、次の質問に移ります。

 

 

5.公文書の管理について 


○次に、公文書管理について伺います。

 平成二十一年、国で、公文書のライフサイクル全体を包摂する公文書管理法が制定されました。これは、国だけでなく、独立行政法人の文書についても、国の文書に準じた管理を義務付けています。
 この法の施行が近づく中で、都の文書管理の現状、そして課題を取り上げていきます。

 

 都議会民主党は、都民の権利を明確にするため、都の文書管理体制の整備促進を訴えてきました。都は、地方自治の本旨に基づき、保有する文書は、現在そして将来の都民の知的財産、知的資源であると考えているのか、見解を伺います。●1

(意見)これは、住民自治などの地方自治を確立していく上で、重要な考え方です。

 


 しかし、二〇一六年オリンピック招致の総括が行われている現在、鉄腕アトムがオリンピックの聖火を灯す構想など科学技術の粋を集めた大会であるなどと発信されていた「オリンピック基本構想懇談会」議事録は、既に廃棄されていました。招致の総括が始まる前に、この文書はなぜ廃棄されたのか。都民の立場からみて、そしてオリンピック招致、レガシーを検証する上で、今後も利用価値が高いと考えられるこの議事録は、文書管理規則第四十八条第二項により保存期間を延長するべきではなかったのか、判断はどのようなものだったのか、見解を伺います。●2(オリンピック本部)
(意見)議事録は、報告書を取りまとめる上で欠かせない重要な文書であり、招致の事情から非公開とされていたため、廃棄されたことで都民は永遠に内容を見ることができないのであります。非公開文書は、知事本局、引き継いだ招致本部において保存年限を延長し、招致の総括に活用、そして非公開対象でなくなった後に情報公開対象文書としていくべきだったと申し上げておきます。


 また、東京都の職員が職務上作成したメモなどの記録等も、公文書にあたります。
 今議会では、豊洲市場予定地の用地取得費千二百六十億円をめぐり細かい議論がありましたが、経港委の質疑では、東京都と東京ガスとの交渉経過を記した記録等の保存について、危惧を述べてきました。
 東京ガスとの交渉は、極めてデリケートで、場合によっては、今後、さまざまな事態が想定されます。
 そこで、私は、東京ガスとの交渉経過を記した記録等についても、保存し、必要な場合は、公開していくべきだと考えますが、見解を伺います。●3(中央卸売市場)




 公文書管理法では、独立行政法人等についても、その対象に含んでいます。
 三月十一日の総括質疑では、増子議員が、新銀行東京の旧経営陣が、税務協会における検討の組織の中に、顧問という形で契約し、これが執行役の候補を前提としていたという議論もありました。
 この契約書について、産業労働局は「引き継ぎは受けていない」と答弁していましたが、税務協会を所管する主税局は「お尋ねの文書管理については、税務協会で行っている」と答弁しています。
 そこで、主税局に伺いますが、東京都税務協会と新銀行との契約については、確実に保存されているのか。また、顧問契約の内容は、産業労働局が答弁した内容と一致しているのか、伺います。●4(主税局)




 私は、東京都の公文書管理のあり方については、今述べてきたようなさまざまな課題があると思います。
 都政に必要な文書の廃棄を防ぐなど、公正で透明な都政を推進するとともに、都民の都政への参加を促すため、都の保有文書を分類する文書総合管理システムに記録した文書などの一覧や、公文書館における文書の管理状況の概要を都民に公表すべきと考えますが、見解を伺います。●5

(意見)歴史的文書の目録の電子化などは重要な取り組みです。

 また、保存年限前に文書を廃棄する文書管理規則第五十三条第二項の規定がありますが、この規定が濫用されるおそれはないのでしょうか、条文が必要なのでしょうか、見解を伺います。●6

(意見)前例はないとのことですが、条文が公文書管理法の条文と比べ裁量の幅が広いと考えられる点が懸念されます。


 その対策の一つとして、都の文書管理を組織的及び効率的に維持管理していくため、都の職員で構成する文書管理における会議が効果的に運営されていかねばならないと考えますが、見解を伺います。●7

(意見)文書管理の運用を適正化していただきたい。


 都は、内部規則としての文書管理規則だけでなく、文書のライフサイクル全体を俯瞰して、文書が現在そして将来の都民の知的財産、知的資源であることを明言する条例化を検討していく必要があると考えますが、都の見解を伺います。●8

(意見)公文書管理法の施行が近づく中で、都の文書管理の仕組みを改めて考えていただくことを求めて、次の質問に移ります。

 

 

6.環境対策について 


○次に、環境対策について伺います。
 本会議の代表質問では、温室効果ガス排出量の削減に向けた都の取り組みとして、化石エネルギー利用からの転換、再生可能エネルギーの利用促進について質問致しました。ここでは逆に利用するエネルギーの総量を削減するための取り組み、省エネ化について質問したいと思います。
 『「十年後の東京」への実行プログラム二〇一〇』では、新規施策として私立学校や社会福祉施設が、地球温暖化防止活動推進センターの省エネ診断を踏まえて実施する省エネ設備等の導入に対して支援を行うことが挙げられています。
 そこでまず、私立学校の省エネ設備等の導入に対する支援について、これまでの状況と今後の具体的な取り組みを伺います。●1(生活文化スポーツ局)


 福祉保健局予算では、社会福祉施設省エネ設備等導入モデル事業費補助が都の単独事業として三千万円、新規に計上されていますが、この具体的取り組みについて、伺います。●2(福祉保健局)


 次に、小笠原諸島の自然について伺います。
 今年の一月、小笠原諸島の世界自然遺産登録推薦書がユネスコに提出されました。また、この夏にはユネスコの諮問機関が現地視察を予定しているなど、今後、登録に向けての動きが本格化してまいります。
 小笠原の自然が世界に誇るべき価値としては、まず、この地球上で大陸がどのように形成されたかを示す「ボニナイト」という岩石が陸上で唯一見られることが挙げられます。これは地質学上非常に大きな意味を持つものですが、それに比してなによりも素晴らしいのが小笠原の動植物であります。すなわち、小笠原諸島はこれまで一度も大陸と地続きになったことがないため、海洋島特有の種が独自に進化した生態系が存在し、さらには絶滅の恐れのある固有種を含む多くの動植物が生息しているのであります。
そうした素晴らしい小笠原の自然環境ではありますが、アカガシラカラスバト、オガサワラシジミ、ムニンツツジといった小笠原固有の動植物は、現在、外来種の侵入や人間活動によって絶滅の危機に瀕しております。世界遺産登録に向けて、小笠原独自の固有種を育んでいる独自の生態系を守るため、都としても外来種対策を積極的、かつ着実に進めていただくよう要望しておきます。

 また、世界遺産に登録するということは、小笠原の素晴らしい自然を世界にアピールするとともに、それを将来にわたって守っていくことを世界に向けて宣言することに他なりません。
 したがって、登録はゴールではなく、登録後も遺産としての価値である小笠原独自の生態系をきちんと守っていく必要があります。
 そのために、さきほど申し上げた登録推薦書に合わせ、管理計画が作成されたわけですが、その中には、「各種事業での環境配慮の徹底」や「自然と共生した島の暮らしの実現」、さらには「エコツーリズムの推進」などが盛り込まれています。
 こうしたことを実現するためには、管理計画についての関係者の深い理解と積極的かつ主体的な協力が不可欠でありますが、都としては、管理計画をどのように推進していくのか所見を伺います。●3(環境局)


 小笠原諸島は、大陸が形成される歴史や、生態系というものが微妙なバランスの上に成り立っていることを教えてくれるとともに、自然と人間との関わり方を考えるヒントを与えてくれる、まさに生きた教材であります。今後、世界自然遺産登録に向け様々な動きが活発になっていく中で、都が率先して小笠原の貴重で豊かな自然の価値とそれを守る取組について、広く都民・国民にPRしていくことを要望し、次の質問に移ります。

 

 

7.医療について 


○次に医療について伺います。
 まず、がん対策です。
 民主党としても求めてきた拠点病院の整備など、高度かつ専門的な治療ががん患者に適切に提供される体制整備が進んできました。
 拠点病院等での専門的治療のあとには、地域のかかりつけ医等で、診察・検査等をうけることも多くなります。
 患者が、病状に応じた治療を受け、安心して療養生活を送るためには「いつ、どこで、どんな」診察・検査をうければ良いか等の、今後の診療計画を知り、安心して診療を受けることが大切です。
 また、がん患者・家族の実際の経験から求められる施策や、課題の解決策が必要であり、その意味で、がんの地域連携クリティカルパス(以下、がん手帖)は極めて重要な取り組みであると評価します。

 がん手帖については、民主党の代表質問でも取り上げました。現在試行中であり、全都展開していくとのことです。まずはこのがん手帖について、詳しく伺います。
都内拠点病院の医師と医師会等が参画して作り上げ、試行しているが、次のステージとして、これを地域のかかりつけ医等との連携ツールとしていく上での課題、取り組みを伺います。●1



 拠点病院と医師会とがが地域連携の一環として理解を得、活用していくと伺っています。この手帖が普遍的な存在として、都内のがん患者が、がんと闘い、対当につきあっていくためのツールとしても有用。試行中とのことですので、患者の視点からの改善もしながら本格版を作り上げて欲しい、患者にも積極的に活用してほしいと思う。
 都として、患者による活用については、どう図っていくのか、伺います。●2



 患者は、自身が病と闘うことに精一杯ということもあり、人に病気を知られたくないという思いを持ったりして、どうしても個人がばらばらで、一人、あるいは家族がもんもんと悩む。
 団体の継続性についても、がん患者としての悩み、要望をまとめていくようなものとなっていかない、適切な情報もなかなか伝わらない、という課題があります。
 インターネット上などに、玉石混淆の情報はたくさんありますが、その人にあった、正しい情報を得るためには、きちんと話せる相談等が重要です。
 患者団体やボランティアが病院内で活動したり、相談に乗るなどの活動がもっと活発に行われていくことも、有効な方策と考えます。
 患者が孤立しないための取り組み強化として、ピアカウンセリングや相談電話などが重要ですが、都における相談支援体制の拡充に向けた取り組みを伺います。●3



 日本医療政策機構が三月に発表したがん患者アンケートでは、世帯年収が二百~三百万円が最も多く、治療費等の金額が平均百三十三万円にのぼることがわかりました。
昨年十一月~十二月にがん患者団体を通じて患者・家族千六百十八人から回答を得た結果です。治療費用の負担がとても重いとした人三十%、やや大きいとした人が四十一%で、あまり負担でないは二十%です。七十%以上の人が負担感をもっています。
 がん患者は、病気による苦痛や不安のみならず、経済的な負担をはじめ、様々な悩み、苦しみを抱えています。
 都ががん対策推進計画を策定し、施策を進めていることは評価するところですが、さらに条例を制定し、がん患者に対し、都は絶えず支援してくんだというメッセージを発することも必要と考えます。
 がん対策推進計画に加え、条例を制定して取り組むべきと考えますが、見解を伺います。●4


 続けて、都立病院における東洋医学について伺います。
 現在、医療といえばエビデンスに基づき個々の疾患に向き合ういわゆる西洋医学ですが、一方で伝統的な東洋医学も存在します。
 現に、大学でも東洋医学の講座をもっているところがいくつかあり、有効性も認められているものだと思います。
 患者さんにも一定のニーズがあるのも事実であり、都立病院でも昨年度までは大塚病院が取り組んでいたことがあると聞いている。
 患者さんの多面的な治療機会を確保するためにも、都立病院においても東洋医学を活用していくべきと考えますが、所見を伺います。●5



 専門医師の確保は困難な場合が多いと思いますが、患者さんのニーズに応え治療の選択肢を増やすためにも、都立病院における診療体制を強化していただくことを要望しておきます。

 

 

8.自殺対策について                                   

○次に、自殺対策について伺います。
 三月と九月は自殺予防月間です。
 我が国では、平成十年に三万人を超えて以来、毎年三万人以上が自殺で亡くなりました。都内でも、平成九年の二千十四人から、翌年二千七百四十人へと急増して以来、平成二十年の二千七百七十六人まで、高い水準です。
 毎日全国で八十人、東京都で七人以上が亡くなり、この十年間だけで全国で三十万人、東京都でも三万人弱が亡くなっています。
 自殺は、亡くなった本人あるいは遺族の個人的な悲劇、あるいは十字架として、多くは秘匿されてきました。しかし、平成十三年より自殺に関する心理学的剖検の方法が研究され、平成二十年には自殺実態千人調査結果がまとめられ、自殺時に抱えていた危機要因は一人平均四つあることなどが明らかとなりました。
 個人外問題の経済問題や職場の悩み、家庭の悩みが複合的に折り重なって、最終的に個人のうつ状態に陥り自殺にいたっているようです。
逆を言えば、危機要因ごとに事前の介入が可能であるわけですが、関係機関における対応について、どのように対策を構築しているのか伺います。●1
 七割が何らかの相談機関に行かれていたということで、何とか危機介入をし、支援に結びつけるとのことですが、残る三割の方については、身近な人がその予兆に気付くことも重要です。一般都民にも知識の普及啓発を行わなければなりません。
 私は、人の死に直面できる組織として、自殺対策本部を設置、都としても本腰を入れているという強いメッセージを発して欲しいと思っています。
 そして、すべての都民が、自殺は社会的な問題であると受け止め、気付く、見守る、そして支援するという姿勢の表れとして、レッドリボンのバッヂような自殺対策のシンボルを定めることも有効です。
 一般の都民に対しても、自殺予防についての普及啓発を積極的に行うことが重要と考えますが、見解を伺います。●2



 都は、平成十九年に自殺対策東京会議を設置しています。
 その組織はありますが、自殺者は減っていません。都は平成二十八年までに二十%減という目標を立てていますが、もっとスピードアップして、早期に平成九年の水準の自殺者にもっていく、そして段階的に自殺者数を低下させていき半減させる、といった都の目標が必要と考えます。

 例えば、亡くなった場所ごとの集計を見ますと、北区では百六十二人の自殺があり、八十九人、五十四・九%が自宅で亡くなっています。港区では、二百三十五人のうち、自宅は五十九人、二十五・一%で、同じ東京都内でもかなり様相が異なります。
 自殺者三万人時代を迎え、自殺対策が言われるようになって十年がたちます。自殺半減という難事業を達成できるか否かは、各区市町村で適切な取り組みができるかどうかにかかっています。それには、地域の自殺の政策を都民に知らせることです。そこから対策はスタートしなければなりません。
 私は、都の行っているこころといのちのネットワークのような取り組みが、各区市町村でも作られ、気になる方を見守る、あるいは気付く体制が網の目のように張り巡らされていくことが必要と考えます。

 二十二年度予算では、地域自殺対策緊急強化基金事業一億二千三百万円により、区市町村及び民間団体等への補助を行うとしています。より個人に目の届きやすい各区市町村ごとに効果的な対策が行われるよう、都として強力に取り組みを働きかける必要がありますが、見解を伺います。●3

 

9.動物愛護について



○次に、動物愛護について伺います。
 動物愛護センターに収容される動物は、年間約七千頭、そのうち新たな飼い主に引き取られる、譲渡動物は約九百頭、致死処分は約五千頭です。この致死処分をなくすための取り組みを求め、質疑を行います。



 環境省は、二月に住宅密集地での犬猫の適正な飼育についてのガイドラインをまとめました。
都においては、既に推進計画を定めて取り組んでおり、ガイドラインにも都の基本方針や施策が反映されているようです。
 都は、既に国の先を行く取り組みを実施してきたわけですから、さらに最先端となる取り組みを行っていくべきです。
 犬、猫等の致死処分数の減少には、飼い主が生涯にわたり適正に飼養するという、飼い主が果たすべき責任を徹底する必要がありますが、都はどのような取り組みをおこなっているのか伺います。●1
 販売業者の中には、生き物を扱う責任感のない者もいます。安易に売りつけることのないよう、厳しくチェックしていくべきと考えますが、都は販売業者に対して、どのように指導しているか、伺います。●2



 収容動物数は、ここ十年間で一万八千七百六頭から、七千七百八十一頭まで減少してきています。
致死処分をなくすためには、その多くを占める子猫の対策が重要ですが、都はどういう取り組みをしているのか、伺います。●3



 島根県の刑務所では、日本盲導犬協会との連携により、動物を介在した受刑者への教育プログラムとして、盲導犬を育成する取り組みが行われています。
アメリカでは、青少年刑務所の服役囚が、虐待されたり捨てられたりした犬を数ヶ月かけて人に馴らして、しつけ、新しい飼い主に渡すドッグプログラムがあります。三百人収容の刑務所で、十一人ほどが参加、十六年前から約三百人がプログラムを終えており、再犯者がほとんどいないとのことです。
都内の小中学校でも、獣医師会と連携した学校の動物への取り組みがあり、子ども達のこころの教育としても好評を得ていると聞きます。

 譲渡動物を増やし、殺処分ゼロにするためには、現在行われている民間団体と都との連携した取り組みを拡大することが必要ですが、都の取り組みを伺います。●4



 猫の引き取り頭数は、平成二十年度五千五百九十五頭。そのうち譲渡は三百三十四頭、約六%です。平成十七年度の譲渡率四%から改善してはいますが、依然低い水準です。
犬とは異なった猫の事情があり、飼い主のいない猫を増やさないために、地域猫の取り組みが行われています。都の医療保健政策区市町村包括補助事業として実施されており、このなかから地域猫対策が行われることとなります。
 先にあげた環境省のガイドラインでも、都が力を入れている地域猫を評価しています。
そこで、地域猫の適切な愛護、管理、そして望まれない繁殖を避けるための取り組みを拡充していくべきと考えますが、都の見解を伺います。●5

 

 

10.土地信託について 



○次に、土地信託について伺います。
 予算特別委員会資料三十一号には、土地信託の一覧が明示されています。
土地信託は、バブル経済のなか、地価高騰を顕在化させない都有地の活用方策でした。
また、二十年間の信託期間が終了すれば、東京都に土地などが戻ってくることもメリットのひとつとして挙げられていました。
 そこで、まず、土地信託を導入した当時の意義について伺います。●1

 土地信託で、最初に契約満了を迎えるのは新宿モノリスです。
 新宿モノリスの土地信託に関する当初の事業計画では、二十年間の予想信託配当は、二千四百十六億円となっております。しかしながら、これまでの実績は、五百十九億円余りとなっており、予想を大きく下回るものとなっております。
 また、東京都健康プラザは、平成五年四月竣工なので、あと三年で信託期間が終了しますが、予想配当は千六百八十一億円に対して、平成二十一年度までの十六年間の信託配当は十億円にもなりません。
 そのほかの信託においても、予想信託配当を大きく下回るものばかりです。これでは、土地信託は失敗したと言われても仕方がありません。
 そこで、新宿モノリスを含めた土地信託の評価について伺います。●2

 「全ての信託事業で毎年配当を得ている」といっても、健康プラザに対して、東京都は、賃料・共益費で年間三十一億円余を支払っているのですし、配当予想千六百八十一億円に対して十億円というのはいかがなものでしょうか。
 新宿モノリスの供用開始は平成二年七月一日であり、本年中には、信託契約が切れると思います。
 地方自治法第二百三十八条の五の解釈によれば、「信託しようとする土地に既存の建物がある場合で、当該土地及び建設の管理処分のみを目的とする場合には、これを信託することができない」としています。
 つまり、二十年間の信託期間が終了した場合、この土地には、すでにモノリスという既存の建築物があるわけですから、これを管理処分する場合は、信託することができないのではないかという懸念もあります。
 モノリス以外にも、墨田区両国が平成二十四年に、新宿区歌舞伎町のハイジアが平成二十五年にそれぞれ信託期間が満了するほか、渋谷区のコスモス青山、中央区の勝どきについても順次満了してまいります。今後は、信託事業の継続も含めた事業のあり方などについて検討していく必要があると思われます。
 そこで、モノリスを含めた、土地信託事業の今後のあり方について、見解を伺います。●3 

 是非とも、しっかりとした総括や検証を行っていたいと思います。

 

11.ゲリラ豪雨対策について

 

○次に、雨水浸透ますの設置拡大について伺います。
先日の総括質疑における西岡議員の雨水浸透の状況とその重要性に対する認識についての質問に対し、環境局長は、これまでの不浸透面積率の調査によれば、東京においては都市化が進み、地表が舗装や建築物で覆われ、雨水が地面にしみ込みにくくなっている状況が継続していること、そして豪雨対策の一環としての雨水浸透の推進は、地下水の涵養や湧水の保全対策のみでなく、下水道への雨水の流入抑制にも寄与するなど、水循環の重要な構成要素であると認識していると答弁されました。
 都内の雨水浸透機能が低下し、その状況が継続するということで、雨水浸透機能の強化の必要性が確認できます。そこで、我々は都議選の際に掲げたTOKYOマニフェストにも、ゲリラ豪雨の対策として、この雨水浸透ますの設置促進を掲げました。
 そこでまず、都内の浸透ますの設置状況と浸透施設全体の対策量が、この十年間でどのように推移しているのかを具体的に伺います。●1


 十年間の実績はいずれも二倍ということで、浸透機能の強化に取り組んできたことはわかりました。しかし、さらなる取り組みが重要であります。
 雨水浸透ますの設置は、水害対策のみならず、地下水の枯渇への対策、地球温暖化対策、ヒートアイランド対策、合流式下水道への雨水流入の軽減、そして発展的には、緑の創出などの環境の保全や地盤沈下の抑制といった、都が抱えている環境問題の多くの分野に大変大きな効果がある事業であります。また、膨大な経費が必要となるものでもありません。
 都の平成二十二年度予算案では、雨水浸透ますの設置助成地域が四流域から七流域に拡大される方針です。流域を一つのブロックとして捉え、一体的に取り組むことには意義があり、より大きな雨水流出抑制効果が期待されます。さらに、都議会民主党の復活予算要望により、雨水浸透施設の設置指導等強化事業として、区市町村への普及等を支援する経費として三千五百万円の予算案が実現しました。
 そこで、雨水浸透ますの設置助成の対象流域の拡大及び新たな復活予算により実施される事業に期待される具体的な効果について伺います。●2


 区市の対策の充実については、着実な事業化を求めます。しかし、設置費用の助成による施策は、予算の執行率を高めていかなければ効果があがりません。浸透ますの設置は民間レベルでの取り組みが欠かせないことから、積極的かつ効果的な広報啓発活動が重要であることも忘れてはなりません。
 今後は、計画的かつ継続的に東京都内の雨水浸透ますの設置をさらに全都に拡大していく必要があります。都の個人住宅への助成実績は、平成十九年、二十年では、年間の平均設置助成件数が三百九十四件となっています。一方、都の目標は平成二十一年で千件、平成二十二年で千九百件とされています。
 我々都議会民主党は、その目標を一年間に三千件とさらに大幅に拡大して取り組むべきだと考えています。都には、平成二十二年度はもちろんのこと、予算の執行率を常に高めていくことが求められます。効果をあげていくための今後の取り組み方針と設置目標数の向上について、見解を伺います。●3

 

 

12.東京国体について

○次に、東京国体について伺います。
 二〇一三年東京国体について、伺います。
平成二十五年に、多摩・島しょを中心として開催される東京国体は、地域を挙げた競技会の盛上げによるコミュニティの活性化や、競技施設の整備など、地域のスポーツ振興につながるものとして期待されています。
五十四年ぶりに首都東京で開催する国体を成功させるため、都ばかりでなく、区市町村や多くの都民の参加により大会を盛り上げていきたいと考えています。
そこでこれまでの国体の開催準備状況と今後の予定について、いくつか伺います。
  昨年、我が党の西岡議員が予算特別委員会において、草の根から東京国体を盛り上げていく観点から、デモンストレーションとしてのスポーツ行事の活用策を質問し、都においても、都内全域で取り組んでいく旨が答弁されました。その後の進捗状況と、こうした行事の活用などにより、今後、どのように国体を盛り上げていくのか、都の見解を伺います。●1


(意見)全区市町村で何らかの競技、種目を実施するということは、まさに都全域で国体を盛り上げていくということであり、今後の取組にも期待します。

 

 さて、東京国体は「環境に優しい国体」を特色の一つとしており、先頃、環境指針も発表されました。様々な取組が掲げられているようですが、策定にあたっての考え方と、特徴的な取組にはどのようなものがあるのでしょうか、都の見解を伺います。●2



(意見)スポーツにおける環境配慮への取組は、環境問題を考えるきっかけづくりとしても有効であり、国体のような大規模な大会で実施することは意義のあるものと考えます。また、スポーツ施設を環境配慮型施設へ転換していくのも、時代のニーズに適ったことであり、メイン会場である味の素スタジアムをはじめとする各施設において、適切な対策が講じられることを求めておきます。



 次に、武蔵野の森総合スポーツ施設(仮称)の整備計画における、「サブアリーナの整備」について質問致します。
 平成二十四年度からの中学校での武道必修化に伴い、武道が地域に広まっていくことが期待されます。現在、都立の武道場は、足立区綾瀬にある東京武道館しかございませんが、多摩地区に武道場ができることによって武道の広がりに、大変貢献できるのではないかと考えております。
 例えば、武道の段位審査会を行うにあたっては、四段と五段の審査は都道府県単位で行われますが、会場は綾瀬の東京武道館一つだけのため、遠くに住まわれている方にとっては通われるのが不便であります。しかしながら、多摩地区に武道場ができることによって、そこを審査会場として利用できるようになれば、利用者にとっては大変利用しやすくなるというメリットが生まれます。
 サブアリーナを創設するにあたり、そのようなメリットが生まれ、武道が盛り上がっていくことを期待しておりますが、都はそのサブアリーナの機能に関して、どのように計画されているのか、お伺い致します。●

 

13.武道必修化について



 次に、武道必修化について質問致します。
 我が国伝統の武道は、年齢・性別を超えて知性と体力の向上、人間形成の道として、国内はもとより海外にまで広く普及しております。東京都においても、関係者の努力により、武道を通して礼節及び克己の精神を学びながら心身の鍛練に励む都民は確実に増加しており、武道は定着してきているところです。
 また、多くの都民は、地域の道場、体育施設などを活用し、各種武道に励んでいて、都民生活に潤いをもたらしています。
 平成十八年十二月、六十年ぶりに教育基本法が改正され、教育の目標に、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うことが位置付けられ、学校教育法も改正されました。
 こうしたことを受け、平成二十年一月の中央教育審議会答申において、保健体育科における武道の指導を充実し、我が国固有の伝統や文化により一層触れることができるようにすることが重要であると示されました。
 平成二十年三月の学習指導要領の改訂により、中学校で武道が必修となり、同二十四年度から完全実施となりますが、この中学校武道必修化の具体的内容と、これまでの都教育委員会の取組について伺います。●1


 今回の改訂により、平成二十四年度からは、全中学校において武道の学習が開始されますが、今まで選択制であったこともあり、保健体育科の教諭でも武道の指導経験のない人が多いと聞いています。
 学校において、今後、武道が必修となることに伴い、武道の価値を生かした指導の充実を図るため、教員の指導力向上が喫緊の課題であると考えますが、都教育委員会は、この課題にどのように取り組むのか伺います。●2


 ただいまの答弁で、武道の精神的価値について述べられておりました。私が所属している武道議員連盟では、先月、高円寺駅の線路にホームから転落した女性を救出した若者を表彰しました。彼は、無我夢中で助けたということですが、自らの命を省みず、人を助けたという点で、武道精神に通じるものを感じました。
 また、先月の日本経済新聞で、柔道家で元金メダリストの山下泰裕(やました やすひろ)さんの記事がありました。中学校に入るまでは周囲に手を焼かせた彼は、柔道に出会い、「相手を敬い、礼に始まり礼に終わる」といった「柔」の道を恩師から教わり、「社会のために役に立つ人間にならなければ」と考えを改めたとのことです。この山下さんのケースのように、武道は、子ども達の心に公共心を根付かせることができます。


 武道必修化により、すべての生徒が武道に触れる機会ができます。ただし、部活ではありませんので、体育のなかで行う時間は限られています。その限られた時間の中、何回か授業を受けただけで、簡単に生徒たちが武道精神や技能を身につけられるということはないでしょう。
 よって、限られた時間の中で、生徒達がどれだけ武道の真髄を吸収できるかが課題であり、それは指導の工夫にかかっております。生徒の興味とやる気を惹き起こし、礼儀を重んじることや道を究めることの重要性を可能な限り身につけさせるためにも、造詣の深い指導者との連携により、情報共有と教育的意義の統一化を図り、指導者講習等をより意義のあるものとして頂く様、強く要望致します。
 また、合わせて、この必修化が入口となり、部活もしくは習い事として継続的にやっていきたいという子ども達が増え、武道が社会全体に広がっていくよう、都教育委員会には武道の教育環境整備に積極的に励んでいただくことを強く要望致します。

 

14.都営地下鉄について


   
○次に、交通政策について伺います。
 地下鉄の建設にあたっては、莫大な初期投資が必要であり、建設財源を調達するために多額の企業債を発行しますが、それに伴う利子負担や、減価償却費が都営地下鉄の経営を圧迫してきました。
 私が公営企業委員会の委員でもあった平成十四年度の高速電車事業会計の決算は、経常収支で約二百九十億円の赤字でしたが、二十年度決算では経常収支で約百四十億円の黒字となっています。今般策定した交通局の新しい経営計画の収支目標を見ても三年間黒字を計画するなど、都営地下鉄の経営状況は改善しています。
 しかし、未だ多額の累積欠損金や長期債務があり、今後、これを着実に解消、縮減していくことが必要です。
 そこで、都営地下鉄の累積欠損金の解消や長期債務の縮減に向けた今後の取り組みについて伺います。●1



 引き続き、財務状況の改善に努める一方で、大勢の利用者がある都営地下鉄の安全確保については、万全を期さなければなりません。
 交通局では、経営効率化のため、業務の委託を進めていますが、鉄道業界では、重要な保守点検業務などは、事業者自らの責任で行うか、経営効率化のために委託する場合でも、安全の確保と技術やノウハウが他社に流出してしまうことを防ぐため、グループ会社に任せるのが一般的と聞いています。
 この点について、交通局の新たな経営計画を見ますと、東京交通サービス株式会社を監理団体化するなど、関連する団体について「交通局グループとしての一体的な事業運営に努める」としてあり、これは、従来の経営計画では謳っていなかった点です。
 そこで、今後、どのように関連団体や監理団体を活用していくのか、伺います。●2