
平成22(2010)年3月12日
斉藤 あつし(小平市)
*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。
昨年12月末に民間の障害者社会福祉施設のサービス推進費の再構築について関係者と都において合意がなされたと聞く。サービス推進費は古くは激しかった社会福祉施設の公立と民間の格差を埋めるための制度を経て、数回の改編後H16年度より望ましいサービス水準の維持の基本補助とより上のサービスに努力した加算の制度となっている。今回の再構築で、精神障害者施設やNPOも対象にできる仕組みとして検討したことは喜ばしいことである。この他に変更内容については資料としていただいている。
さて、そこで伺うが、この再構築案決定の経過とこの再構築によって、H22年度はまだ据え置きだが、対象はどのくらい増えるのか?また予算総額はどのように変化するとみているのか?
合意に合わせて昨年12月28日に作成された障害者施策推進部の資料のP4では、「国費を加えて、試算すると、全体の約95%の246施設が増収もしくは20%以内の減収に納まる」とある。増収施設は全257か所のうち、どのくらいあるのか?
その一方で減収施設も-1%と-20%ではかなりの違いである。減収施設の減収率別の施設分布はどのようになるのか?
何となくこの説明では-20%程度は運営に問題のない範囲と受け取られているように思われる。少なくとも施設側は東京都がそう認識していると思っているようである。今は介護職員処遇改善助成金、これは従業員に直接支払われるもので、これ自体はサービス推進費とは別の制度ではあるが、各施設には報酬単価に2、3%上乗せをしているくらいである。決して障害者福祉の現場が裕福とは言い切れない。また、一方で失業者の雇用先として福祉施設での雇用を行政一丸となって進めている状況である。そんなときに雇用財源となる補助を変更して混乱しないか懸念される。-20%は増額と共に括られるほどの可愛らしい減額ではないと思うし、現下の状況では-20%補助減額となれば相応の経営改善をしなくてはならない。東京都の認識は問題ない範囲の減額という認識なのか。
都外施設についても今回の再構築は事業者の不安が残るようである。というのは、「入所施設メニュー選択式加算」「障害者等雇用加算」「医療的ケア充実加算」「特定疾病等対応加算」が「都内施設のみ加算対象」と明記されている。H20年統計で全国44か所3513人が入所している都外施設がこれらメニューが加算対象になっていないためである。対象外とする理由は?
都外施設は資金面だけでなく設置の経緯の上からも東京都の連携・支援が不可欠であり、そのパイプを維持することは物心両面をバランスを保ちつつで必要である。また、地方は物価の面で負担が少ないという面がある一方で、地域生活を望む利用者がいた場合は、東京との往復コストも含め、それなりの手間と費用を要する場面もある。この要件を見て都外施設が不安を持つのは当然である。そこでここで確認するが、今後の都外施設への具体的支援内容については、どのように考えた上で支援していくのか?
今回のサービス推進費は1施設の収入である国や都補助全体から見れば、わずかな金額かもしれない。ただ、年間2億円以上収入がある40人余規模の知的障害者施設などがシュミレーションして1割の年2000万余円減額となると試算している。商品の在庫などで財務的に調整できる業種ならいざ知らず、障害者福祉施設は人件費が重要な労働集約型産業である。100万200万減っても夜勤の人数確保に苦労する業種である。社会福祉法人となれば収入を簡単にストックできない。更には規模や利用者の障害程度で補助額が変わってしまい、各施設の収入が単一の計算方法で推計できない。だから、今回の減額に言及した再構築は不安の種になるのだ。
だからこそ、丁寧に移行期間の1年間の間で補助額計算を手伝ってあげて欲しい。そこはきちんとやっていただけますね。
一方、東京都内の障害者の入所施設の不足、待機者の多さは変わっていない。親亡き後の障害者、特に重度障害者の一生安心して生活できる場所の確保を切望する地元小平の親御さんの不安を私もよく聞く。東京都が現在考える障害者の入所施設とはどういうものか伺うとともに、数の確保について所見を伺う。
既に昨日も話題になった築地市場移転の話だが、私も気になっている疑問をまずは伺う。
来年度、豊洲関係の予算について1260億円の用地予算が計上されています。この第1回定例会にこの予算が入るのは決していいタイミングではない。土壌処理実験は中途だし、財務局に当分評価はお願いできそうもないし。そもそもなぜ22年度予算にこの1260億円を入れたのか。考え方を知事に聞きたい。
H22年度予算における土地購入1260億円の積算根拠について伺う。ちなみにこの価格は実際に購入する時も変わらないような価格なのか?また土地の形状などの要因で各土地(区画)によって、㎡単価は変わると思うが、今後購入予定の土地における平均土地単価はいくらか。
仮に豊洲地区の用地を購入する場合、土壌汚染のある土地の購入にあたって、土壌汚染対策費をどのように反映するつもりなのか?また、1260億円の中には、土壌汚染対策費は反映されているのか?
豊洲地区には、18000本もの杭など、地下埋設物も存在するが、その処理費用は、用地の購入にあたって、どのように反映されるのか。都の新たな負担になるのか?また、1260億円の購入予算には反映されているのか?
豊洲地区の土壌汚染処理については、過去に都と民間地権者との間でどのような取り決めを行っているのか。土地売買契約書等に定めているのか?また、通常の土地取引で規定される「瑕疵担保責任」については、どのように取り決めているか?
土壌汚染対策は土地売買契約書の記載にはないようだが、そのことを踏まえて確認のため伺う。H16年5月26日及びH18年11月30日の東京鉄鋼埠頭株式会社から東京都が土地を購入した際の契約書には「地下埋設物の処理等」や「土壌汚染の調査等」という項目はないのか。仮にあれば内容を披歴してほしい。
同様にH18年2月28日と同年11月30日の保留地売買の契約書についても「地下埋設物の処理等」や「土壌汚染の調査等」という項目はないのか。仮にあれば内容を披歴してほしい。
保留地売買については、東京都市計画事業豊洲土地区画知り事業施行者東京都が保留地として東京ガス株式会社と換地として等価交換で入手し、東京都に売却した際の契約である。詳しくないので、聞くが、契約書を見て先ほどのH14年の合意文書を参照することができるのか、つまり合意文書にたどりつけることができるのか?どこを見たら書いてあるのか?(確認書に基づいて負担を求めていくということだが、確認書には瑕疵担保責任を規定する記述はないし、そもそも保留地の売買契約は「東京都 代表者 東京都知事 石原新太郎」と「東京都 東京都市計画事業豊洲土地区画整理事業 契約担当者 東京都第一区画整理事務所 岩井 壮三」で、とH14「合意」H17「確認書」では、「本部長」「局長」「東京ガス」「鉄鋼」はいても両者の名は入っていない。必要ならばH18年の鉄鋼埠頭公社㈱の契約書同様の記述にするか、「合意書に基づく」旨を書くべきだろう。不要であっても念のためどの合意に沿った対応をするか、H18年の鉄鋼公社との契約のように書くのが普通だろう。これでは、契約書を見て何の世の中のあまたある合意書の中からどの合意書を参考にすべきかわからない。)
ところで、この2つの保留地売買契約において売り主の区画整理事業が「隠れたる瑕疵」について免責されるのはわかった。ではその代わりに責任を取るのは誰だ?
では、この2つの保留地売買契約については、この契約書面で合計450億円の市場会計予算を受けて売買する上で、十分な物と認識しているのか?瑕疵担保責任項目はない、参考書類の指定はない、原因者責任を問うこともしていない。素人だってもう少しまともな契約書を書くだろう。整理して伺う。既に4件の土地売買をしている。①の鉄鋼から東京都については、詳細の埋設物と土壌汚染処理の調査・撤去・原因者費用負担が明確である。しかし、2つの保留地売買、2度目の鉄鋼からの土地購入の計3件は契約書だけでは瑕疵の処理方法も費用負担も不明である。ただ、H18年3月の「豊洲新市場予定地内に残置される地下埋設物の取り扱いに関する協定書」でこの3つにたいして残留した杭を合計約36億円以内で処理することは決められているのはわかる。しかしこれも、協定書を見てわかる話で、契約書見るだけではこの協定書の内容はわからない。そして、それ以外、つまり土壌汚染については全て協議することと決められているだけである。協議したけど全部東京都が汚染処理費を出すことになることになった、ということもあるということですよね?そのような理解で良いか?
更に確認したいのは2回の保留地売買である。元は土壌汚染もあると思われる東京ガスの土地を、区画整理事業施行者と等価交換で換地を行った。それを更に東京都に売却した。このとき杭以外の売り主の瑕疵を免責してしまった。いったん保留地にすることにより、東京ガスと東京都のつながりが切れ、完全に東京ガスに汚染原因者としての責任を遡ることができなくなった。つまり、瑕疵担保責任のロンダリングみたいに都民から見えるだろう。土壌の浄化の前に別の浄化をしているということになってしまっている。そう思いませんか?
本来ならば、売り主の汚染原因者に土壌汚染対策を極力お願いして、購入額をギリギリまで下げていくのが、期待される努力であろう。だが、その努力に背を向けて豊洲を買おうというのは都民からの信頼を損ねるものではないか?
知事は会見でよく東京ガスとの協議の話を聞かれている。ここまでのやり取りだと何となく東京ガスに負担させるべき、と思いがちだが、東京ガスは知られているように、H12年6月の【弊社豊洲用地への築地移転に関わる御都のお考えについて】という質問書を都に出すとともに、広く広報している。その中で、東京ガス自らリスクについて言及し「弊社としては基本的に受け入れ難い所であります」として「工場跡地であり、埋設物と土壌改良に多額の費用がかかる」等の意見を示していた。また、43000倍のベンゼンなどがH20年の調査で判明した後に開催された、6月27日の東京ガス株式会社本社での定時株主総会で「豊洲の東京ガス工場跡地からベンゼンなどの基準値を大幅に超えた有害物質が検出されたという報道がされ、株主として心配している。大丈夫か?」という趣旨の個人投資家の質問に、社長から指名された担当役員より満座の株主の前で「東京都の指導の下で適格に処理をしているので、問題はない」という旨の答弁をしている。知事はよく企業の社会的責任うんぬんで負担、というが、むしろこのH12年の質問公表が企業としての必要な責任ある行動であった。しかし、東京都はその時の東京ガスの進言を封じ込めてしまった。そして今になって、都が責任を強制している結果になっているのではないか。このような形で汚染処理費用負担を東京ガスが負えば、それこそ「株主を始め関心がもたれるのは必至」であろう。
私見を言えば、負担を求めるのは難しいと思うのだが、現在の東京ガスとの協議状況、及び、いつまでにまとめるのか、そもそもまとめることができるのか、その見通しについて伺う。