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定例会報告

一般質問  小沢昌也

  小沢昌也(墨田区)

 

平成21(2009)年9月15日
 
 
小沢昌也(墨田区)

 
 

*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。

 

 

  1. 環境対策について
  2. 薬物依存対策について
  3. 中小企業支援対策について
  4. 都立横網町公園について

 

 

1.環境対策について

 

初めに、地球温暖化対策について伺います。

地球温暖化・気候変動は、集中豪雨や竜巻などの異常気象をもたらし、生態系に影響を与え、洪水、土砂災害、農作物への損害など大きな被害が生じる原因となっており、私たちの生命・財産を危険にさらしています。しかしながら、国の対策は遅々として進んでおらず、石原都知事も今年五月のソウルでの「C四〇世界大都市気候変動サミット」で、『あるものに関しては「ポイント・オブ・ノーリターン(引き返すことのできない時点)」を通り過ぎていると思う』と発言しており、温室効果ガス排出量の削減にむけて、より積極的な対応が求められております。
都は、二〇二〇年までに二〇〇〇年比で二十五%の温室効果ガス排出量の削減を目指し、世界で最も環境負荷の少ない先進的な環境都市を実現するため、「カーボンマイナス東京一〇年プロジェクト」を推進しています。平成二十年度には条例を改正して、大規模事業所に対する総量削減義務と排出量取引制度を導入し、中小規模事業所に対しても「地球温暖化対策報告書制度」を創設するなど、まさに国に先駆けた取組を進めております。
持続可能な都市を構築し、地球温暖化に立ち向かっていくためには、こうした先駆的な取組を進めるとともに、都民一人ひとりの環境問題に対する意識の醸成に努める取組を積極的に推進していかなければならないと考えます。
  特に、これからの時代をになう若い世代は、初等教育から「環境問題」が社会科や理科等の授業科目で取り上げられ、危機意識は大人世代よりも向上しております。しかし、知識としての環境問題と、実生活及び社会の中での環境課題を認識し行動することが、まだまだ結びついていないのが現実であると考えます。
  将来世代の子どもたちが、環境問題の現状や課題、解決策について気付き、考え、行動する大人になることが必要です。すなわち、この地球規模の環境問題をこれからの人類の共通認識ととらえ、それぞれの社会的役割の中で行動できる人材の育成が求められていると考えます。
  そのためには、知識だけでなく、感動・体験を重視し、子どもの自発性を引き出すような学習を実施する必要があります。こうした認識に立ち、今後一層の環境学習の強化が必要と考えますが、知事の所見を伺います。●1

  都は、都立高校において、省エネ型照明器具の設置や雨水利用を進めてきたことに加え、太陽光発電設備の導入や屋上緑化・壁面緑化などの施策を明確な数値目標とともに進めております。これらの取組については、さらに積極的に推進して頂きたいと考えますが、都立高校における温暖化対策についての取組状況と今後の見解について伺います。●2

  生徒達にとって、一日の大半の時間を生活する高等学校において、環境対策の施設や制度が充実されつつある都立高校は、環境教育において、実践的な学びの場になると考えます。
  例えば、既に行われている各校の環境教育実績、成果をウェブサイトなどで情報提供したり、環境への実践的な取り組みを表彰するコンテストの実施、また、「推進校」制度でこれから活動を始めようとする高校に対する側面支援を行うことなど、現在行われているハード面の施策とソフト面の施策を有機的に結びつける取組が重要であると考えます。
  そこで、都立高校におけるさまざまな環境施策の意義と効果を積極的に生徒達が学ぶことのできる環境教育や、さらに高校生が社会人になったときに必要とされるべき意識を芽生えさせるよう、一歩踏み込んで生徒たちが行う環境活動への支援を推進すべきと考えますが、所見を伺います。●3

 

2.薬物依存対策について

 

  次に薬物依存対策について伺います。

  昨日の代表質問でも都議会民主党は、薬物乱用防止対策について質問させて頂きました。
  芸能人などによる薬物乱用のニュースが毎日のように報道され、社会的にも薬物問題に関心が高まっている現在こそ、都は更なる薬物乱用防止にむけた対策を進めていくべきだと考えます。
  薬物乱用防止対策については、「啓蒙活動への拡大と充実」「指導・取締りの強化」「薬物問題を抱える人への支援」という三つの対策がありますが、私は、薬物依存者の治療・社会復帰の支援について伺いたいと思います。
  薬物依存症は、依存者本人の身体的・精神的健康の阻害だけにとどまらず、家族や周囲の方々の人生をも破壊しかねません。さらに、幻覚、妄想等による凶悪な犯罪や重大な交通事故など社会に与える甚大な被害は計り知れません。
  現況、薬物乱用は低年齢化の傾向にあり、比較的手に入りやすいといわれている大麻にいたっては、初犯者が八十五.五%を占めており、二十歳代の若年層が六割以上となっています。
  薬物乱用のない社会を実現するためには、薬物乱用防止への啓発と教育、取締りの強化とともに、薬物依存者の治療・社会復帰の支援に積極的な支援を行う必要があると考えております。
  薬物依存者の治療・社会復帰を実現するためには、早期の相談、早期の治療が重要です。薬物依存症になると、使用をやめようと思っても自分自身でコントロールすることが困難になり、回復には長い時間が必要とされています。
  薬物依存者の薬物乱用を防ぐためには、問題解決の第一歩として、早期に専門家に相談すること、さらに、医療とあわせて薬物に頼らない生活を身につけるリハビリテーションなどが重要と考えます。
  薬物乱用が発生してから本人や家族などが相談機関へアクセスするまでに数年を要しているのが実情です。薬物の乱用が悪化している中、早期に相談に繋がり適切な支援を受ける体制を構築することが重要であると考えます。
  薬物依存者は、本人が否認する場合が多いと思われ、家族や周囲の人々が早期に相談機関につながることが出来るよう、効果的な啓発を行っていかねばなりません。再乱用防止に向けたより一層の周知を推進するべきであると考えます。今後の取り組みについて、見解を伺います。●1

  医療としての薬物依存対策としては、都立松沢病院が、平成二十三年度末開設予定の新病棟の開設に併せて、精神科特殊医療の一つとして薬物依存症の専門医療の充実を図るとしています。体内から有害薬物を取り除き、幻覚や妄想などの精神病症状の改善をすることが、医療本来の役割ではありますが、医療とリハビリテーションプログラムの相互連携は重要であると考えます。
  そこで松沢病院では、現在どのような取り組みを行い、今後どのように取り組んでいくか、伺います。●2

  都内に三箇所ある精神保健福祉センターの一つである多摩総合精神保健福祉センターは、平成十九年より、薬物依存者を対象とした認知行動治療のプログラムを試行実施しています。新聞報道によると、平成十九年度に延べ一〇〇人だった参加者が、翌二十年度には延べ四百九十三人に急増していると伝えられています。
  薬物依存症の回復においては、実際の生活環境の中でいかに断薬を継続していくかが大きな要因となることから、地域生活に身をおきながら回復していくことも重要です。
  海外では、認知行動治療は再発防止などにおいて一定の成果を得られていると聞いており、こうした取り組みは、積極的に支援し、拡充していくべきだと考えます。今後の取り組みについて、見解を伺います。●3

 

3.中小企業支援対策について

 

  次に、中小企業対策について伺います。

  一年前のリーマンショックに端を発した世界的な金融危機は、日本国内の実体経済に深刻な影響を与え、株価がなんとか一万円台を回復したとはいえ、多くの中小企業が非常に厳しい状況におかれております。
  中小企業の倒産件数は二十一年一月からの八ヶ月間で二千件を超え、増加の一途を辿っています。倒産にいたらないまでも、受注量の急激な減少や、資金繰りの悪化など、多くの中小企業が苦しんでいるのが現状です。
  東京都の経済を活性化するためには、都の事業所数の九十九パーセントを占める中小企業の経営回復が必須であります。そのためにも、中小企業の経営基盤を強化し、新たなビジネスチャンスに向けた支援を積極的に推進していくことが重要であると考えます。
  都は、下請取引の適正化を図るべく、昨年度、財団法人東京都中小企業振興公社に下請取引紛争解決センターを設置するとともに、国内の自治体関係機関としては初めて、法務大臣の「ADR認証」を取得し、解決困難な紛争についても、弁護士などの専門家の意見・助言を受け、校正かつ迅速な対応に努めていると聞いています。下請企業からの苦情紛争相談件数は十九年度八十件に対し、昨年度は四百六十四件とおよそ六倍に増加し、不当な取引に苦しむ中小企業の救済に一定の成果をあげております。
  しかし、物価の下落や親企業の業績悪化により、代金の支払い遅延、不払い、不当な値引きや取引契約など「下請いじめ」が増加しており、まだまだ適正化にむけた取り組みが十分であるとはいえません。
不況下の今こそ、親企業と下請企業の双方が、相互の理解と信頼の下により一層の協力関係を構築し、ともに発展していくことが重要であると考えます。産業全体の底上げを図るためには、下請企業の適正化をさらに推進していかなければなりません。
  ADRが苦情紛争の問題解決に実績をあげていくことで、中小企業への不当な取引に対する抑制が働き、下請企業の適正取引が推進されます。更なる企業へのPR活動の展開や相談の積み重ねによる対策の強化を進めていかなければならないと考えます。
  こうした取り組みについて周知を図るとともに、取引そのものの適正化をより一層推進することが必要と考えますが、見解を伺います。●1

  また、こうした不況下にある今こそ、新たなビジネスの創出を目指す中小企業に対して、積極的な支援を行っていくべきだと考えます。
  東京は、少子高齢化、環境問題、安全安心の確保など、日本を象徴する社会的課題が顕著に顕れています。
  こうした課題を解決するためには、都内各地に存在する企業や人材の技術やノウハウを最大限活用して、社会的な課題を解決する新しいビジネスを創造することが重要です。
また、各地域の観光資源や特産物を活用した「各々の地域ならでは」のビジネスの振興は、地域の魅力向上に不可欠であります。
都は、地域のニーズや特性に応じた新たなビジネスを数多く生み出していくための中心的な施策として「東京都地域中小企業応援ファンド」を昨年度から開始し、地域中小企業、NPO、住民など多種多様な主体が行う、地域の課題解決や魅力向上を図る取り組みを支援しています。
この「東京都地域中小企業応援ファンド」が、産業の振興と都民生活の向上を両立させ、雇用の創出にも繋がる事業として発展していくことを期待します。しかし、この施策の効果を高めるためには、地域に存在する新たなビジネスの芽を継続的に掘り起こして支援していくことが必要であると考えます。「東京都地域中小企業応援ファンド」の今年度の実績と、今後の取り組みについて伺います。●2

 

4.都立横網町公園について

 

  最後に、都立横網町公園についてお伺いいたします。

  関東大震災から八十六年、東京大空襲から六十四年が経過しようとしており、当時の凄惨な被災体験を生の声としてリアルに伺う機会も減少してきております。
  震災や戦争の残す傷跡の大きさを多くの方々が再認識することで、その悲惨な史実を風化させることなく、平和の大切さと地震を初めとする自然災害に対する備えの重要性の認識が促進されていくものと考えます。
  私は以前の一般質問において、都立横網町公園にある復興記念館に、より多くの方々が訪れやすいよう、展示や案内方法に工夫を加え、広報を充実すべきとの指摘させて頂きましたが、現況と今後の取り組みについてお伺いし、私の質問を終わります。●1