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定例会報告

代表質問  大沢 昇

大沢 昇(幹事長、江東区)

 

 

 

平成21(2009)年9月14日
 
 
幹事長  大沢 昇(江東区)

 
 
*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。 

 

 

 

  1. 新銀行東京について
  2. 築地市場について
  3. 医療について
  4. 薬物の乱用防止について
  5. 雇用対策について
  6. 住まいと防災について
  7. 学びと子育てについて
  8. 環境政策について
  9. 行財政改革について 

 




私は、都議会民主党を代表して、都政の主要課題について知事並びに関係局長に伺います。

  政権選択を最大の焦点とした第四十五回衆院選の投票が行われてから、既に二週間がたちました。十六日には、特別国会が開会され、鳩山首相が選出されることになります。
七月十二日には都議選の投票が行われ、ここ都議会においても、自民党・公明党による過半数体制が崩れました。
この都議選で私たちは、二百三十万人の都民の支持を得ることができました。これは戦後の都議選での得票としては史上最高の得票であります。更に衆院選においては、小選挙区で三百五万人、比例区で二百八十四万人もの都民の期待が民主党に寄せられました。そして、現憲法下で初めて、衆院選で、野党第一党が単独過半数を得ての政権交代が実現するという、まさに革命的な転換点を迎えたのであります。
既に、非核三原則に係る密約や高速道路無料化についての国土交通省の試算などが改めて明らかになっていますが、今後も年金制度の実態をはじめ、これまで秘匿されていた事実が次々と明らかにされることになります。旧来の政治を根本からたたき直し、二十一世紀日本の礎を築くことが、これからの政治の責任であり、民主党に課された責務であります。
国会同様、都議会も又、若さ故の経験不足が指摘されますが、この若さとしがらみのなさを活かし、新たな挑戦を続けていきたいと考えています。
知事を初めとした理事者各位並びに各会派の議員の皆様、都議会民主党もまた、都民福祉の向上になお一層汗をかくことをお誓いし、質問に移ります。

1,新銀行東京について


それではまず、新銀行東京について伺います。
石原知事は、七月十七日の定例会見で、今回の都議選結果について、民主党が議席を増やしたことに関して、「石原都政への審判という面もあるのではないか」と問われ、そうは思っていないと否定されました。
しかしながら、私も、都議会議員選挙の期間中、より多くの有権者の声を聞いてきましたが、新銀行東京への四〇〇億円の追加出資を提案した石原知事、あるいは、その提案に対して、十分な審議もしないまま早々に賛成した自民党に対して、都民の怒りや疑問をヒシヒシと感じてきました。
石原知事は、新銀行東京への追加出資について、たびたび新銀行と取引している一万社を引き合いに出しますが、中小企業が取り引きしているのは、新銀行東京だけに限りません。
石原知事が、中小企業との取り引きがある他の金融機関から出資要請があった場合、出資するのかという私たちの質問に対して、はっきり「NO」と答えたように、一万社の取引先は単なる言い訳で、自ら発案した石原銀行の延命だけが、追加出資の目的であったことを、多くの都民は見抜いているのです。
もちろん、石原知事のいうように国政の前哨戦とならなければ、自公過半数割れという結果になったかは議論の分かれるところです。
しかし私は、少なくとも、都議選における民主党の議席増と自民党の議席減は、新銀行東京への追加出資四〇〇億円に対する都民の怒りや疑問が大きく影響した結果であったと考えるものです。
新銀行東京に対する都民の審判について、石原知事の見解を伺います。●1

その上で私は、新銀行東京の失敗について、その原因を究明すべきであると考えています。
新銀行東京が今年二月十七日に発表した外部調査報告書は、融資の判断について論じたもので、過大なシステムや設備投資をしてしまった責任について触れたものではありません。
私は、ATMなどを含めて、何故このような過大なシステムを作ってしまったのか、或いは何故需要に見合わない店舗展開をしてしまったのかなど、新銀行東京の失敗についての根本的な責任を明らかにする第三者機関を設けるべきだと考えますが、石原知事の見解を伺います。●2

石原知事は、新銀行東京の失敗を旧経営陣に転嫁していますが、その旧経営人に対する責任追及については、新銀行東京が提訴するのか否かも含めて、未だ不透明です。
今年二月の外部調査報告書を受け、新銀行東京が訴訟を提起するという意思決定をしたとは聞きますが、すでにそれから半年以上が経っており、また、代表執行役も変わったなかにあっては、この問題がウヤムヤになるのではないかと懸念するものです。
石原知事は、二月二十四日の私たちの代表質問に対して「損害賠償請求訴訟の提起には、周到かつ慎重に準備を進める必要があるとしている新銀行東京の判断を尊重する」と答えていますが、いつまでも問題を先送りしようとする姿勢では、都民の理解は得られません。
「周到かつ慎重に準備を進める必要がある」としながらも、いまだ提訴に踏み切れないのは、裏を返せば、訴えるに足だけの根拠や資料が不十分だったということではないでしょうか。
なぜ、提訴の時期さえも示せないのか。石原知事は、旧経営陣の責任追及についてどのように考えているのか、見解を伺います。●3

第1四半期決算に関連して、石原知事は、都議選期間中の応援演説のなかで、新銀行東京の四半期決算が黒字の見通しであることをさかんに発言していたと仄(そく)聞(ぶん)しています。
七月十日の定例会見では、このことを質問され「内々の報告で、金融庁との絡みがあるから、期限が来るまで発表できないが、間違いなくこの四半期は黒字になりました」と答えています。
しかし、新銀行東京の第1四半期決算が発表されたのは、これらか約一か月後の八月六日です。
このような早い段階で新銀行の決算内容を把握できるのであれば、新銀行東京が一〇〇〇億円を毀損する以前に、東京都としても、有効な手立てを講じることができたのではないでしょうか。
これまで、新銀行東京から情報を取るべきだと私たちが再三指摘しても、石原知事は、銀行法を盾に情報入手の努力さえしようとしませんでした。にもかかわらず、選挙のために情報を入手し、それを発表前にひけらかしたのであれば言(ごん)語(ご)道(どう)断(だん)です。
石原知事は、いつ誰から、どのような内容の報告を新銀行東京から受けたのか。
また、黒字化の見通しであることを、議会にさえ報告することなく、なぜあえて決算発表の1か月も前に、しかも選挙の応援演説の場で公表したのか。
さらに、このことは石原知事が再三述べていた銀行法との関係で問題はないのか。併せて、見解を伺います。●4

新銀行東京に関連して、「東京都と地域の金融機関とが連携して実施する金融支援に関する条例」について伺います。
この条例は、今年三月、都議会本会議において、可決・成立しましたが、条例の規定では、東京都と連携する金融機関を「銀行、信金、信組のうち知事が定めるもの」としていました。このことから、東京都と連携する金融機関として新銀行東京も加わることで、新銀行東京への隠れた追加出資になるのではないかと指摘されていました。
私たちは、当該条例に賛成しましたが、本会議討論の中で「新銀行東京については、制度から除外すべであり、都が今後検討していく制度の内容によっては、条例改正も視野に入れて対応していく」旨述べてきたところです。
東京都は、この夏にも制度をスタートさせたいと説明していましたが、すでに暦の上では初秋を迎えています。東京都の現在の取り組みの状況について伺うとともに、新銀行東京への対応について確認したいと思います。●5

以上、新銀行東京の問題について述べてきましたが、私たち都議会民主党は、今都議会において、新銀行東京問題に関する特別委員会の設置を求めていく考えです。
そのなかで、私たちは、石原知事が、責任を転嫁している旧経営陣をはじめとする参考人の招致などを通じて、責任の所在を明確にするとともに、新銀行東京からの早期撤退を実現すべく取り組んでいきたいと考えています。

 

 

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2.築地市場について


次に、築地市場問題について伺います。
先の都議会議員選挙において、民主党は、「築地市場の移転にNO」などをマニフェストに盛り込み、都民の審判を仰いできました。
その内容は、多くの都民が望んでいる現在地再整備について、改めて検討するとともに、シンポジウムや公開討論会など、都民の声を幅広く聴く場を設けるべきだというものです。
また、石原知事も、都議選の結果を受け、七月十七日の定例会見では、「必要ならもう一回検討したらいい、専門家を入れて」と述べており、私たちも、そのための検討委員会を速やかに設置すべきであると考えています。
以上のことから、九月七日、私たち都議会民主党は、現在地再整備を改めて検討するために、建築や流通の専門家、技術者、文化人などによる検討機関を速やかに設置することを石原知事に対して申し入れたところです。
そこで、改めて、検討機関の設置について、石原知事の見解を伺うものです。●1

先ほどの新銀行への追加出資と同様、築地市場の移転については、多くの都民が反対であるということを、選挙期間中、より多くの有権者の声を聞くことを通じて、改めて実感しました。
六月八日の東京新聞での世論調査でも、築地市場の豊洲移転については「支持する」と答えた人が二十六・四%、「支持しない」と答えた人が六十%と、移転を支持しない人が大半です。
私たちは、こうしたの都民の声を真摯に受け止め、それらが都政に反映されるよう懸命に努力していかなければなりません。
そのためにも、私は、築地市場の移転問題に関して、シンポジウムや公開討論会など、都民の声を幅広く聴く場を設けるべきだと考えますが、見解を伺います。●2

また、市場の関係者の話を個別に聞くと、やはり築地で商売を続けたいという人たちの声も圧倒的です。
もちろん、なかには築地は狭くて再整備ができないと思っている人たちもいますが、移転推進派の人たちの多くが「大家の東京都が言っているのだからしょうがない」という消極的な理由で容認しているに過ぎないように思われます。
私は、水産や青果の卸(おろし)や仲卸、あるいは関連事業者など、個々の事業者に対して、意向調査を実施するなど、市場事業者の実態を把握すべきであると考えますが、見解を伺います。●3

豊洲地区では、環境確保条例に基づく汚染土壌の調査などが着々と進められていますが、一方で、東京都が、調査した土壌のコアサンプルを廃棄しようとしていることに対して、その保全と開示を求める声も聞かれます。
東京都の情報公開のあり方に対しては、例えば、公表値の百十五倍のベンゾ(a(エー))ピレンが検出されたり、不透水層が確認できなかったにもかかわらず、これらの事実を指摘されるまで、公表しようとしてこなかったことに象徴されるように、都民の多くが不信感を抱いています。
このようななかで、コアサンプルを廃棄してしまっては、有楽町層が本当に不透水層であるのかも含めて、ボーリング柱状図の正確性が検証できなくなる、あるいは、PCBやセレンなど未調査の汚染物質について、ボーリングした深度までの検査ができなくなるといった懸念の声が上がるのは、当然ではないでしょうか。
私は、土壌のコアサンプルを破棄することなく、その保全と開示に取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。●4

 

 

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3.医療について

 

次に、医療について伺います。
まず、現在四十七分となっている救急搬送時間の短縮についてです。救命率は、発症から時間が経つほど下がり、後遺障害などの発生も増えるとされています。
民主党は、救急搬送の迅速化を繰り返し求めてきました。特に、都内では救急搬送の受け入れ先が決まるまでに長い時間かかっていること、中には一時間以上かかるいわゆる困難事例があり、医療を受けられずに亡くなる方も出ていることを重く見ています。都議選でも、ドクターカーの配置、医師の確保推進、搬送先選定の司令塔機能強化や医療機関の連携による受入の迅速化、不要不急の出動削減などが必要であり、こうした施策の複合効果によって三十分に短縮することを目標に取り組むことを訴えました。
どの医療機関も勤務医師不足に苦しむなかで、いわゆるたらい回しの発生を防ぎ、医療機関同士の連携による迅速な受入を進めるために、都は、私たちの求めに応じて救急医療情報システムを各病院が閲覧できるようにされました。今後は、システム登載情報の精度向上など、リアルタイムに地域内の医療の状況を把握できるものとするよう取り組んでいかなければなりません。
こうした情報基盤を整備を進めることに加えて、患者受入を的確に行っていくためには、地域における医療機関のネットワーク化、協力体制の構築が不可欠ですが、どのように取り組むのか伺います。●1

また、民主党が昨年来早急な実施を求めてきた救急搬送の司令塔機能については、去る八月三十一日より東京消防庁に救急患者受入コーディネーターが設置されました。従来、搬送先の選定に長時間を要していたケースで、地域救急医療センターでは地域内で受入可能な医療機関が見つからない場合、広域に調整を行うとのことです。
昨年は年間三万五千件にも登った困難事例の搬送先選定に対して、地域救急医療センターによる受入努力が行われるとはいえ、迅速かつ適格に対処するためには、救急患者受入コーディネーターを必要に応じてさらに増強していくことが必要と考えますが、所見を伺います。●2

都民の側も、不要不急の一一九番を少なくするために、自ら病気や医療に関する知識を持つことが必要です。都や医療団体、市民団体による啓発活動なども行われており、都においても東京ルールのコマーシャルなど従来に比べれば格段にわかりやすい情報提供が行われるようになりましたが、#七一一九や#八〇〇〇の認知度はまだ高くはありません。都民目線、都民参加によって、医療体制の構築を進めるとともに、自らも限りある医療を支えていくために責任ある行動をとれるよう、医療改革都民会議を設置し、ともに都の医療保健政策を考え実行することが必要であると考えますが、所見を伺います。●3

ここまで現有資源の有効活用と搬送調整の無駄をなくし、救急搬送の迅速化を図るための取り組みについて伺って参りましたが、何と言っても高度・救急医療を担う医師の不足と、そして自民党政権下で行われてきた社会保障費の削減や救急医療に対する診療報酬の低さによって、医療機関が疲弊し各医療機関ひいては個々の医師に過度な負担を強いてきた、この点を抜本的に改善しなければ、私たちは、本格的な医療崩壊を目の当たりにすることになります。民主党は、国政においても医療の立て直しに全力で取り組む所存ですが、都においても東京特有の地価、物価、人件費の高さに配慮した医師確保策、救急医療確保策をより一層進めるべきと考えますが、所見を伺います。●4

都立病院はいわゆる行政医療を担う病院として、またその所在する地域にとって都民に頼られる病院として、医療を実施してきました。なかでも都立の小児病院は多摩地域の小児医療の拠点として、小児の高度医療から初期医療までを担う重要な役割を果たしています。都は、平成二十二年三月に八王子、清瀬、梅ヶ丘の都立小児病院を府中に移転統合し、多摩小児総合医療センターを開設することとしており、準備が進められています。小児医療は不採算性が高いといわれるなかで、都が高度医療を総合的に提供する拠点を整備することは評価していますが、整備にともなって都民に身近な地域医療に空白を生じさせることは、絶対にあってはなりません。特に、もともと病院の数、医師の数が人口数に対して二十三区よりも少ない多摩地域においては、民間医療機関の疲弊が進む中で、都立病院の果たす役割は大きいと考えます。三小児病院の統廃合にともなう、医療機関の充足といった地域医療確保に対する取り組みを伺います。●5

続いて、がん対策についてです。
国民の死亡原因のトップである、がんによる死亡率を下げ、適切な医療を受けられないがん難民をなくすためには、まずはがん検診受診率を現状の三割程度から少なくとも五割へとアップさせることが必要です。そのためには、忙しい日常の中で先延ばしにしがちな検診を受けやすくするため、職域検診との連携を検討するなど、さまざまな工夫をして受診機会を増やしていかなければなりません。
都として、従来より行ってきたキャンペーンの継続・強化、また区市町村が行うがん検診へのより一層積極的な支援を行い、区市町村間の格差をなくし、東京都全体として受診率を向上させることが必要と考えますが、所見を伺います。●6

さらに、適切な治療が受けられない、治療に納得がいかないがん難民をなくすために、国と都が全力をあげて取り組まなければならない課題です。高度な医療機関が集積するこの東京ですら、がん難民が発生しています。なぜ、適切な医療が受けられないのか、私たちは、がん患者たちの問いかけに応えていかねばなりません。
なかでも医療についての疑問や不安を解消するためには、主治医とのコミュニケーションが重要ですが、これを助けるためのツールとしてがん手帖の発行、いつでも相談できるがんコールセンター、治療に関する情報がとれるがんサイトなど、医療者と患者との間の情報格差をなくす取り組みが必要です。また、医療の供給サイドと利用者サイド、そして医療政策を実施する行政との相互理解を推進する場をより一層充実するために、タウンミーミーティングの開催を求める声もありますが、患者とのコミュニケーション推進についてどのように取り組まれるのか、所見を伺います。●7

都は、地域におけるがん診療体制を確保するため、がん診療連携拠点病院及び東京都認定がん診療病院の指定などの施策を進めてきました。しかし、患者の願いである、どの病院にかかってもいわゆる標準治療が受けられる、適切な医療を受けられるという段階にまでいたっていません。がん医療の均てん化を目指して、都としてどのように取り組むのか、伺います。●8

また、都は医療機関においてがん患者の診断・治療及び転移に関する情報を登録する仕組みである院内がん登録を支援してきました。都民のがんの罹患や死亡状況などがん対策の充実・強化に必要な情報を集めるためには、院内がん登録をさらに発展させて、地域がん登録の実現に向けた取り組みを進めていくべきと考えますが、所見を伺います。●9

次に、集団感染や重症化し死亡者も出ている新型インフルエンザ対策について伺います。民主党は、先の代表質問でも、過去スペイン風邪が流行した際には夏にも流行のピークがあったことを指摘し、対策の強化を求めて参りました。これから空気が乾燥し気温が低下するにしたがって、さらに患者が増えることが懸念されます。また患者が増えるにつれウイルスが変異し、強毒化する危険性が高まるとの専門家の指摘もあります。発生動向を的確に把握するため、サーベイランス体制を継続・強化する必要があると考えますが、所見を伺います。●10

腎臓病などの疾病がある方、免疫が低下し重症化しやすい方が感染し、亡くなるケースが出ています。現場の医師達から強い求めがあり、厚生労働省は、ようやくこうしたハイリスクケースの臨床情報や治療方法などの情報提供を行うと発表しました。これまで国の対応は後手後手にまわり、現場での治療に必要な情報すら十分に提供されていないばかりか、重症者の治療に必要な医療機器や入院ベッドも不足することが懸念されています。都は、医薬品や防護服など必要な資材を確保してきましたが、秋冬の大流行に備え、入院医療体制の確保が急務と考えますが、どのように取り組んでいくのか伺います。●11

また、既に感染者が増えてきている中で、間近に迫った九月の大型連休中には、医薬品の流通がストップするため、診療所や調剤薬局における抗インフルエンザ薬枯渇が懸念されています。こうした事態を防ぐため、都としても何らかの対策を講ずるべきと考えますが、所見を伺います。●12

 

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4.薬物の乱用防止について

 

次に、薬物の乱用防止対策について伺います。
  昨今、芸能人やスポーツ選手等の著名人、さらには若者に至るまで、覚せい剤、大麻、MDMA等の違法薬物全般にわたる乱用のニュースが飛び交い、大きな社会的問題となっています。違法薬物の乱用は、乱用者の大切な命までもを奪いかねず、さらにはその家族や周囲の方々の人生をも壊しかねません。
  都は、脱法ドラッグ条例をいち早く策定し、国に先駆けた取り組みを行うとともに、最近では、東京都薬物乱用対策推進本部において、薬物乱用のない社会づくりを目指し、新たな「東京都薬物乱用対策推進計画」を策定しました。しかし、薬物の乱用は、低年齢化し、社会に幅広く浸透しつつ、問題が複雑化、深刻化しているのが現状です。薬物汚染という深刻な現状を真摯に受け止め、これまでの計画をより強力に実施するとともに、新しい発想での対応も求められています。
  薬物の乱用防止は、薬物依存という病理的な捉え方、命を大切にするという教育的捉え方、また生活環境によって薬物に手を染めてしまうという心理的な捉え方等の問題意識を持って取り組まないと根本的な解決には至らない課題でもあります。
  一方で、法規制の強化も必要と考えます。既に大麻に関しては、都から法規制の強化を求める等の国への提案要求も行われましたが、違法薬物に関する認識をより一層高めていくためには、さらなる対象の拡大と罰則強化が求められています。
  都には、違法薬物の一掃に向けて、社会全体で取り組む強固な体制を構築するための更なる対策と全庁的、全都的な取り組みを求めるものです。法規制の強化にむけた国への提案要求も含め、違法薬物の一掃と薬物乱用のない社会の実現に向けた知事の見解を伺います。●1
 

  薬物の乱用防止には、小学校、中学校、高校での段階的な薬物に対する適切な学習と自分の身を守るすべを習得していくことが重要です。これまでも、都では、小学校段階からの薬物乱用防止教室に取り組んでいますが、平成二十年の文部科学省の調査では、都内公立学校での実施率は、小学校で六十二%、中学校で七十三%、高校で八十一%となっていますが、まだ百%には至っておりません。
  また、子どもたちへの教育には、その内容も重要です。特に、現場の先生達が薬物について正しい知識を習得し、違法薬物を取り巻く社会の現実を理解することが重要です。薬物に関する専門的知識を有する外部講師の活用も効果的です。昨今の薬物乱用状況と若者への浸透を考えれば、都教育委員会としても、全ての公立学校において、今まで以上に薬物乱用防止教育が実施されるように取り組まなければなりません。今後の薬物乱用防止教育の充実と推進について、教育長の見解を求めます。●2

更に、違法薬物を水際で食い止める取り組み、密売組織の撲滅と乱用者への取り締まりが極めて重要です。警視庁では、芸能界の薬物問題を深刻に受け止め、関係者の緊急会議を開催し、これまで以上により積極的な対応を行っています。
  昨今の深刻な薬物乱用問題を根絶するために、警視庁の取り組みをより一層強化し、違法な薬物を社会から一掃することが必要不可欠です。警視庁における覚せい剤等の薬物事犯の取り締まりの現状と、今後の取り締まりにどのように取り組み、どのような対策を講じていくのか、警視総監の決意を伺わせていただきます。●3

 

 

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5.雇用対策について


次に、雇用対策について伺います。
八月二十八日、総務省が発表した七月の完全失業率は、前月比で〇・三ポイント上昇し、五・七%と一九五三年に統計を開始して以来、過去最悪を記録しました。
また、八月二十五日に東京都が発表した四月から六月期の都内の完全失業率は四・八%となり、前年同期と比べて〇・九ポイントも上昇し、完全失業者数も、前年同期より六万三千人も多い、三十四万五千人になっています。
東京都は、昨年十月、緊急対策Ⅱを発表し、公的雇用五十万人創出を打ち出し、その後、国の最終補正を受ける形で、ふたつの基金事業を打ち出しました。しかし、その規模が不十分であることは、前回の六月議会でも申し上げてきた通りです。
このように日々雇用情勢が厳しくなるなかで、何ら追加的対策を打ち出そうとしないのであれば、それこそ行政の不作為でないでしょうか。
私は、東京都として、現在の厳しい雇用情勢に鑑み、緊急雇用対策の実効性が上がるよう施策の検証をしながら、緊急雇用対策のさらなる積み増し、充実を図っていくべきと考えますが、見解を伺います。●1

次に、職業訓練の拡大・充実についてです。
雇用情勢の悪化を受け、東京都では、今年度、職業訓練の規模を大幅に拡大しています。しかし、本年四月からの応募状況をみますと、多いときには、定員に対し五倍強の応募があり、離職して再就職を目指す方々の職業訓練ニーズは、ますます強くなるものと思われます。
私は、東京都としてさらに職業訓練の拡大・充実に向けて取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。●2

次に、中小企業対策について伺います。
中小企業の厳しい資金繰りに対応するため、昨年十月に緊急保証制度がスタートしました。
スタート当時は、五百四十五業種でしかなかった対象は、その後、四度の追加指定を経て、現在では、七百八十一業種にまで拡大しています。しかしなお、中小企業関連の業種は約九百業種あり、まだまだ不十分です。
一方、緊急融資の実績も含めて、今年四月から六月までにおける東京都信用保証協会の第1四半期事業概要が先日発表されました。保証承諾件数は、昨年同期に比べ、一五〇・一%の四万四五〇〇件、金額では二一〇・七%の六千七百八十七億円になっています。
この実績のうち約六割は、緊急保証によるものですが、今後、年末に向けて、中小企業の資金需要に適切に対応できるよう東京都としても万全を期していくことが必要です。
私は、預託金をさらに積み増すことで、融資目標額を拡大するなど、今後の都内中小企業の資金需要に適切に対応していくべきだと考えますが、見解を伺います。●3

また、都議会民主党では、九月一日から九月九日までの間、さまざまな団体から来年度予算編成に関する要望を聴取してきました。中小企業団体からは、制度融資の融資利率の引き下げ、あるいは、経営支援融資の信用保証料の全額助成といった声も多く聞かれました。
民主党も、東京マニフェスト二〇〇九のなかで、「一%の利子軽減制度の創設や保証料補助の拡充などで、中小企業の負担を減らします」と主張してきたところであり、厳しい経済状況を鑑みれば、中小企業の負担軽減は、緊急の課題であるものと考えます。
東京都としても、緊急避難的に中小企業の負担を軽減していくべきと考えますが、見解を伺います。●4

次に、ワークライフバランスに配慮した労働環境の整備についてです。
ワークライフバランスを推進するため、都は、平成十九年九月より、中小企業両立支援推進助成金事業に取り組んでいます。
この事業は、平成十五年施行の次世代育成支援対策推進法において、従業員三百一人以上の企業に一般事業主行動計画の策定が義務づけられたことを受け、当時、努力義務であった三百人以下の企業に取り組みを促し、責任者設置や社内のルールづくり、育児休業取得者の代替要員の経費まで一貫して支援する目的で作られました。
その後の法改正などにより従業員百一人以上三百人以下の企業については、平成二十三年四月一日以降は義務化されることになり、東京都の制度も見直していく必要があります。
一方、この事業の実績は、平成二十年度、二十一年度とも予定件数を上回る申請があったと聞いています。
私は、法律改正による義務化や現在の厳しい雇用情勢などを踏まえるならば、この両立支援事業の目標時期を大胆に前倒しするとともに、制度の充実・強化を図るなど、ワークライフバランスに配慮した労働環境の整備を進めるべきだと考えますが、見解を伺います。●5

 

 

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6.住まいと防災について


次に、住まいと防災について伺います。

国ではこの十月から失業者救済のための住宅手当制度として「住宅手当緊急特別措置事業」を創設する予定となっています。この制度は、職と住居、ここで言う住居は賃貸住宅ですが、これらをともに失った方々が対象となっています。
また、都は国の既存制度である「離職者支援資金」を基に独自に利子補給を行い、「再就職支援貸付事業」として再就職を目指す離職者向けの無利子貸付を開始しています。就職活動中の生活費について、一年間二百四十万円を限度に返済可能な額を貸し付けるもので、家賃等の住宅費については、その範囲内で算定するものとしています。
しかし民主党は、東京マニフェスト二〇〇九にも示したように、景気の悪化に伴う企業の倒産などにより失業したり、家を所有していない方々の救済はもちろんのことですが、給料や賞与がカットされてしまったことによって住宅ローンの返済が困難になってしまった都民が、せっかく取得したマイホームを失うことのないよう、無利子貸付などで支援することも必要と考えます。
不動産競売流通協会が最高裁判所事務総局の競売物件数データを分析した結果では、金融機関による個人向け住宅ローンの融資額が急増した二〇〇五年頃より約八ヶ月から二十四ヶ月を経過した二〇〇六年から二〇〇八年において住宅ローン破綻による競売物件数が急増しており、今後更に増加する可能性が極めて高いと予想されています。東京都内の個人所有の競売物件数は直近の二〇〇九年七月で五〇二件で前年同月の二八七件に対して一.九倍、この一年間を見ると、前年同月比の二倍前後で推移しています。
このような状況の中、景気の回復が軌道に乗り、雇用情勢が安定化するまでの一定期間、住宅ローンが破綻する一歩手前の都民を救済する制度を速やかに構築する必要があると考えますが、所見を伺います。●1(福祉保健局or産業労働局or都市整備局or知事本局)

民主党は、東京マニフェスト二〇〇九で学校、病院の一〇〇%耐震化を掲げましたが、都は『「一〇年後の東京」への実行プログラム二〇〇九』で大地震から子供たちや高齢者等を守るとともに、震災時の避難所機能を確保するため、学校等の耐震化の早期完了に向けた取り組みを強化することを示しています。
そこでまず、公立の小中学校・幼稚園の耐震化に向けた今後の取り組みについて、伺います。●2(教育庁)

また、私立の小中学校・幼稚園等の耐震化に向けた今後の取り組みについて、伺います。●3(生活文化スポーツ局)

さらに、救急医療機関の耐震化の早期完了に向けた今後の取り組みについて、伺います。●4(福祉保健局)

都内における木造住宅密集地域は、二十三区と多摩地域の七市にかけての約二万三千ヘクタールですが、都の「防災都市づくり推進計画」では、この三割弱、六千五百ヘクタールを震災時の甚大な被害が想定される「整備地域」として指定しています。
この選定基準は、平成十四年に公表された第五回の地域危険度測定調査に基づく、建物倒壊危険度が五、及び、火災危険度が五に相当することなどとなっています。
しかし、建物倒壊危険度が五に該当する八十三地域のうち、整備地域に含まれているのは六割程度にとどまっており、さらに、建物倒壊危険度が五で、火災危険度も五となっている二十四地域についても、その四分の一は整備地域に含まれていません。
都は現在、整備地域内における木造住宅の耐震化に対して助成を行っていますが、私たちは、これまで都内全域で制度を適用するよう、範囲の拡大を求めてきました。例えば、木造住宅密集地域はあるものの、整備地域の指定のない三鷹市や狛江市などからは、耐震化促進制度創設の要望があります。
都では、平成二十年度に公表された第六回の地域危険度測定調査に基づき、「防災都市づくり推進計画」の見直し作業を進めています。国における法改正が必要な部分については、政権与党として必要な働きかけを行っていきますが、現段階で耐震化促進制度の都内全域での適用が困難であるならば、この計画の見直しの機会を捉え、まずは第一歩として、建物倒壊危険度五の地域はすべて、あるいは建物倒壊危険度と火災危険度がともに五であるような地域も制度の適用対象地域として取り扱うよう、対象地域を拡大すべきではないかと考えます。
このような木造住宅の耐震診断・耐震改修助成制度の対象地域の拡大について、所見を伺います。●5(都市整備局)

現在の木造住宅に対する耐震化助成制度は、制度の創設から四年目を迎えていますが、過去三年間の利用実績は耐震診断が初年度五百五十一件、二年目は四百八十六件、三年目の昨年度は二百九十六件と減少傾向にあります。また、耐震改修は初年度二十二件、二年目は四十七件、三年目の昨年度は五十五件と、制度の利用は伸び悩んでいます。都はこうした状況に対し、木造住宅の耐震化助成の利用促進のため、都民の意識啓発等を中心とした取り組みを強化しつつありますが、制度の利用が進まない最大のネックは、耐震化のための自己費用負担にあるのではないかと考えざるを得ません。
民主党は、都議選マニフェストで、耐震診断・耐震改修にかかる費用について都独自に補助を上乗せし、自己負担を軽減することを提案しました。具体的には、耐震診断の自己負担額を現況の補助対象額の三分の一、五万円をゼロ、無料実施に、耐震改修の自己負担額を現況の補助対象額の二分の一、七十五万円を三分の一、五十万円に引き下げるというものです。
耐震診断・耐震改修費用に対する都独自の上乗せ補助の実施について、所見を伺います。●6(都市整備局)

次に、豪雨対策について伺います。
豪雨対策に対して最も有効なのは、河川整備と下水道整備ですが、このうち河川整備については、平成二十年度末時点での時間五十ミリ降雨対策の護岸整備率は都内全域で約六十三%、護岸整備率に調節池等の整備の効果を加えた治水安全度達成率は約七十五%であり、共に年間約〇.五%程度の進捗状況となっています。
河川整備事業は息の長い事業であり、大きな投資と長い時間が必要であることは十分に承知しておりますが、一日も早い計画の一〇〇%達成が望まれます。事業の性格上、単純に予算や人員を増やすだけで大幅なスピードアップができるものではありませんが、現在の限られた予算と事業の執行体制の中、河川整備の進捗率向上に向けた今後の取り組みについて、所見を伺います。●7(建設局)

下水道整備については、時間五十ミリ降雨に対応する下水道整備が完了した面積の割合を示す浸水対策整備率が平成二十年度末時点では区部で約五十九%であり、年間約一%程度の進捗状況です。
下水道整備事業も、河川整備事業と同様に息の長い事業でありますが、下水道整備の進捗率向上に向けた今後の取り組みについて、所見を伺います。●8(下水道局)

豪雨対策には、このほか雨水の流出を抑制する対策も有効です。
雨水流出抑制策の一つとして、雨水浸透施設の設置が都内各地で進められています。各区市は、民間住宅の雨水浸透ます設置に対して助成を行っており、都は、その区市が行う助成に対して、補助を行っています。都は『「一〇年後の東京」への実行プログラム二〇〇九』で平成二十一年度から二十三年度までの助成の目標を示していますが、私たちは、さらに大胆に進めていく必要があると考えます。
また、都道においては雨水浸透ますの設置や路面の透水性舗装が進んでいるようですが、区市が管理する道路についても、雨水浸透施設の整備が進むよう、区市に対する助成制度を都として独自に創設することも有効と考えます。
雨水浸透施設のより一層の普及に向け、区市に対して都として今後どのように支援していくのか、所見を伺います。●9(都市整備局)

 

 

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7.学びと子育てについて


次に、学びと子育てについて伺います。
私たちは、子どもを安心して産み育てられる状況、子育て負担の軽減を図ることを重点課題のひとつと考えています。なかでも、出産、子育て、教育の費用負担を減らし、格差固定社会の是正が重要です。そのため、比較的収入の低い若年世帯の経済的負担を軽減することが、まず必要と考えております。国において恒常的な施策として子ども手当の支給、出産育児一時金の引き上げを行っていく、その上でさらに都として、大都市東京に必要な上乗せ、横出し補助を実施するという二段構えで、負担感を軽くし、生活の向上を実感していただき、結果として少子化傾向に歯止めをかけることができるものと考えます。
まずは、子どもが誕生するときにかかる大きな出費、出産費用です。東京では医療機関への支払いだけで、平均五十一万五千円と、各種健康保険から支給される出産育児一時金は三十八万円、十月からは四十二万円ですが、それでも到底まかないきれない額になっています。子どもが生まれるときには、他にもさまざまな出費が嵩み、親さらには祖父母世代の収入も伸び悩む中では重い負担です。出産育児一時金についても、都内の若年世帯の収入、出産にともなうコストを勘案して、必要な額を算出し、都独自の上乗せを行うことを検討すべきと考えますが、所見を伺います。●1

続いて、保育サービスの供給についてです。都は、去る六月の都議会定例会において都保育所整備の前倒し実施を表明し、緊急整備に取り組むとしました。少しでも多くの保育所を早急に整備し、幼い子どもを抱えて困っている親を支援することは歓迎いたします。しかし、これが単に既存計画の前倒しにおわることなく、今後とも継続して保育所整備を進め、保育所を利用する必要に迫られている多くの都民ニーズに応えるため、保育所整備を拡充すべきと考えますが、所見を伺います。●2

さらに、待機児童の解消に向けた取り組みについてです。 民主党は、保育所の整備に加えて、認証保育所の保護者負担軽減や保育ママなどの家庭的保育などさまざまな施策の実施を求めてきました。
東京では、五年前よりも定員で一万七千人分の保育所が増えています。当時の待機児童五千人を上回って整備しても、待機児童は、平成二十年四月には五千四百七十九人で二百五十六人、十月には五百七十三人の増加、今年四月には、経済状況の急激な悪化を受けて激増し七千九百三十九人、対前年同期比二千四百六十人の増加となっています。
保育所の利用ニーズは、待機児童数が全てではなく、保育所利用申し込みをしたが、利用できない人数だという、当たり前のことをまず認識しなければいけません。すると、待機児童数だけでなく、潜在的待機児童の問題となってきます。
内閣府の検討会で平成十五年に試算した結果、東京の潜在的待機児童数は約七万人で、これを今一度精緻に把握し、真剣に考えなければいけません。保育所整備方針を考えるとき、潜在的待機児童は視野に入っていません。把握の努力もしていません。保育所整備だけでは、待機児童の解消ができないことは、明白です。
そこで、私たちのマニフェストでは、この数を視野にいれ、さらにどう解決するかの方向性も含めて、保育所をもっと作れと言うだけなら大変楽ですが、あえて将来的に保育クーポンという書き方をさせていただきました。保育所は、法に定める制度で自治体には努力義務がありますが、予算面では一事業の域を出ません。事業規模については、事業主体である区市町村の意向や予算の著しい制約を受けています。国政と連動しての対策が必要ですが、ここを打破する仕組みへと改革していくべきです。
新たな次世育成支援行動計画の策定も控え、真の待機児童解消に向けた調査、検討を行うべきと考えますが、所見を伺います。●3

教育の格差解消について伺います。民主党は、石原知事の選挙公約として低所得者減税が打ち出された当初から、低所得者への支援は税の減免ではなく自立支援策の給付によって行うべきと申し上げてきました。所(いわ)謂(ゆる)「公約の進化」が起きてからは、生活保護水準の一.一倍という適用基準は厳格すぎ、真に格差の分水嶺となっているラインからはかけ離れていると指摘し、都事業の要件緩和を求めてきました。
なかでも、教育格差の解消については、義務教育における基礎的基本的学力の確実な定着にむけた指導に加えて、学校外での学習も必要です。学習塾などの利用を支援する取り組みは、所得要件を緩和しより多くの経済的困難を抱える家庭が利用できるようにすべきと、繰り返し申し上げてきました。経済の低迷が長引く中で、子ども達の学校外での学習機会を確保し、全ての子どもが基礎的基本的学力をつけて社会に巣立てるよう、所得要件を緩和すべきと考えますが、所見を伺います。●4

続いて高等学校教育についてです。民主党は、高等学校の実質無料化を掲げ公立高校は無料化、私立高等学校の通学者にも授業料補助を行うこととしております。私たちは、今後関係者ともよく相談し、より無駄のない形で、より多くを都民に還元できる実施を目指し取り組んでいく所存です。
都内の私立高校の授業料の平均は約四十一.六万円であり、国において公立高校と同等の約十二万円相当から低所得者に対して二十四万円の補助が実施されたとしても、全国平均の約三十五万円と比べなお高い負担額になります。都として少なくとも五万円の学費負担軽減補助を実施する必要があると考えます。こうした負担軽減の実施について、しっかりと検討していくよう求めるものですが、所見を伺います。●5

 

 

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8.環境政策について


次に、環境政策について伺います。
民主党は、東京マニフェスト二〇〇九において、「東京グリーンニューディールで、新エネルギーと緑の創出を約束します」として、ひとつに、スギの木三百万本分の太陽エネルギーの利用拡大で、温暖化対策を進めることを打ち出しました。
すでに東京都においては、平成十八年三月に「再生可能エネルギー戦略」を策定し、二〇二〇年までに東京のエネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合を二〇%程度に高めるという目標を打ち出しているところです。昨年九月の補正予算では、今年度当初から、太陽エネルギーの補助事業が円滑に実施されるよう、九十億円の債務負担行為を可決したところです。
しかし一方、今年四月一日から八月三十一日までの五か月間の実績は、二千二百一件という状況であるとともに、太陽光発電に比べ、太陽熱を利用したソーラーシステムや温水器の設置はわずか五十九件と遅れており、まだまだ工夫の余地があるように思われます。
今後、さらなる工夫を進めながら、太陽エネルギーの利用拡大に向けて、積極的に取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。●1

「カーボンマイナス一〇年プロジェクト」と並んで、都が重点的に取り組んでいる事業として「緑の東京一〇年プロジェクト」があります。
同プロジェクトで打ち出されている海の森の整備や街路樹倍増百万本、あるいは校庭の芝生化などの施策は、着実に取り組んでもらいたいと思いますが、なかでも屋上緑化については、さらに踏み込んだ取り組みが必要ではないでしょうか。
屋上緑化は、新たに建てられる建築物については、条例に基づき着実に緑化されますが、既存建築物については、それを進める仕組みがなければ、せっかくの空間が緑化されないまま放置されることになります。
現在、東京都では、既存建築物の屋上緑化に向けて、モデル事業の実施や緑地評価制度の検討に取り組んでいるところです。
私は、「緑の東京一〇年プロジェクト」を着実に進めるためにも、既存建築物などへも屋上緑化が進むよう積極的に取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。●2

東京には、島しょ地域も含めて約七万九千ヘクタールの森林があります。東京の面積の約四割を占め、CO2削減効果は、約十二万世帯の家庭が一年間に排出する量に匹敵するそうです。
しかしながら、木材価格の長期低迷などにより、林業が低迷し、森林再生への取り組みが急務となっています。
東京都においても、平成十六年に「森づくり推進プラン」を策定するとともに、今年の三月にはプラン改定を行うなど、前向きに取り組んできたところです。
しかし一方で、京都議定書議決以降のここ十数年を見ても、東京の製材用の木材生産量は、概ね漸減(ぜんげん)傾向にあり、直近の平成十九年度の生産量を見ても、約一万三千立米(りゆうべい)と十年前の半分以下に落ち込んでいます。
森林再生は、地球温暖化対策を進める上で、CO2の吸収源としての役割も期待されています。多摩産材については、CO2固定量の見える化を図ることで、利用拡大に寄与することが期待されます。
私は、これら取り組みも含めて、都内全域で東京木づかい運動を展開し、多摩産材の活用拡大に積極的に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。●3(産業労働局)

 

 

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9.行財政改革について

 

次に、行財政改革について伺います。
中央集権体制から地域主権に向けた動きが着実に進み、先日は、我が党と地方六団体による「国と地方の協議の場」の設置が合意されるなど、省庁自らも分権改革を積極的に行っていく必要に迫られています。
一方、地方自治体も、新たな制度の導入により、自治体が担う公共性が問われるとともに、財政健全化法などの改革も行われ、分権時代の地方政府の基盤を固めていかねばなりません。
今回、民主党は、マニフェストにおいて情報公開の徹底により、公正な都政を実現していくと訴えました。そこで、都は、都政への都民参加を促進し、住民自治を確立していくためにも、都民に対する情報公開度をより高めていく必要があります。そこで、情報公開制度による公文書の開示は、主権者である都民に説明責任を果たす事務だと認識し、制度の阻害要因とも言われる閲覧手数料を廃止するべきです。
他県では静岡県が、県民により利用しやすい制度とするため、閲覧手数料を廃止し、現在、東京都など二都県のみが徴収し続けています。都は、情報公開制度における閲覧手数料を廃止し、住民自治を向上させる取り組みを行っていくべきです。都の見解を伺います。●1

都は、行政運営の支援・補完を行う監理団体の改革を続けていますが、近年も指定管理者制度の本格導入や公益法人改革、三セクなどの監視強化の動きなど、公を取り巻く環境は更に変化しています。今定例会においても、役割を終える東京都道路公社の解散議案が提出されるなど、監理団体は、今後も都民の利用者としての視点に加えて、公益性を改めて考えるとともに、都民の主権者としての視点の改革を行っていくべきだと考えます。
そこで、自立に向けた経営を高めていくため、主要事業に精通する、所管局を歩むなどして就任してきた都幹部OBの役員数を見直し、生え抜きや外部経験者などの役員を増やしていく、プロパー職員の育成を推進するため、「監理団体所要人員計画」で決められた都職員の派遣数を減らしていく、そして財政支出に関しても検証していくことが必要です。各監理団体が自立的運営をより促進し、都も人的関与や財政支出を適正化し、それぞれが二十一世紀の公共分野の一翼を担う立場を高めていくべきだと考えます。都の見解を伺います。●2

人事院の「公務員の高齢期の雇用問題に関する研究会」が、年金支給開始年齢の引き上げに伴い、公務員の定年を段階的に六十五歳に引き上げる提言をまとめました。これは昭和六〇年の定年制導入以来の人事管理の見直しに向けた大きな動きです。
都における、昨年の幹部職員の退職状況は二百七十六名中、再就職者が百六十一名に上ります。そのうち、都が情報提供・斡旋したのは百三十一名です。
全国では二十四府県が、再就職の公正性や透明性を確保するため、部課長級以上の幹部職員の天下り・再就職情報を公表しています。
一方、都は、都議会民主党の質疑により、局長級の幹部の氏名などを公表することとなりましたが、その範囲は、まだ限定されたものになっています。
そこで、都は都職員の再就職に関して、民間企業や報告団体などに再就職した部課長級の氏名を公表するとともに、斡旋や再任用制度の活用、自己開拓などの区分を行う、監理団体への再就職の理由を公表するなど、幹部職員の天下り情報を更に公表していくべきです。都職員の再就職の公正性や透明性をより高めるとともに、都民の誤解を招かない、より開かれた都政を目指していかねばなりません。都の見解を伺います。●3

次に参与について伺います。
石原知事は八月末、相沢英之氏を東京都参与に選任しました。委嘱の分野は経済財政であり、これで、参与は相沢氏を含めて六名となりました。参与は、規則において「知事の策定する重要な施策について知事に進言し、又は助言する」とされていますが、数多くの経済財政の専門家がいる中で、知事が相沢氏を選任した基準はどこにあるのでしょうか。
また、経済財政分野と聞けば、都政関係者は新銀行東京に関しての助言ではと思慮するのですが、この状況で元金融再生委員会委員長を選任したということに、特別の意味があるのでしょうか。今後の都政で何を目指し、新参与を選んだのか、わかりやすい説明を知事からいただきたいと考えます。知事の見解を伺います。●4

以上で、都議会民主党を代表しての質問を終えます。なお、答弁によっては再質問を留保します。ご静聴ありがとうございました。