平成21年第1回定例会
予算特別委員会
平成21(2009)年3月13日
西岡真一郎(小金井市)
*質問は予定稿ですので、実際の質問とは表現が異なります。正確には議事録をご参照ください。
2016年オリンピック招致について伺います。
都議会民主党は平成18年の都議会でのオリンピック招致決議に賛成し、その立場は今も全く変わっていません。同時に、決議には6項目の意見を付し、その後の開催計画については適時、意見を述べてきました。オリンピックムーブメントを高めるためには、都民の理解を得る計画に練り上げていくことこそが重要であります。広範な都民の参画により、より多くの都民の思いが反映される計画でなければ、オリンピック招致が実現できないことを考えれば、当然のことです。
私は、世界の方々とトップレベルのスポーツとパラリンピックを通じて、東京から世界平和の重要性や環境先進のこれからの都市のあり方というメッセージを発信し、オリンピックをてこに東京が抱える様々な課題を解決しながら、確かな道しるべを掲げた東京という都市を将来世代に継承していくために、2016年東京オリンピックは実現しなければならないと考えます。その為には、負の遺産は決して残してはならないし、無駄のない計画を作り上げていくために、意見を述べていくことは、当然のことであります。
Q1 都議会民主党は、都が2016年にオリンピックを招致すると宣言してから、その理念は、世界平和の希求に重点を置くものとし、平和都市である広島、長崎と連携すべきと訴えてきました。世界平和の希求への主張は、招致委員会が行った都民への世論調査の結果でも1位に位置づけられました。都は、今回初めて、立候補ファイルの中で、広島、長崎との連携事業や事前キャンプを実施する考えを示しましたが、開催競技や他の面でも連携できるのではないかと考えます。例えば、以前も指摘がありましたが、オリンピックのサッカー予選は、札幌、さいたま、横浜、大阪などの日本各地の会場で行う計画です。ここに「広島ビッグアーチ」を加え、より平和の連携を強めていくことを検討するべきです。課題もあるようですが、このスタジアムは、大阪オリンピック招致のサッカー会場であり、2018年のワールドカップ招致でも広島を含め、平和都市での開催を招致の目玉にする考えがあるとも聞いています。福岡市の開催概要計画書にも記されていることから福岡とも「結ぶ」計画にもなります。
また、太平洋戦争において国内で唯一、住民を巻き込んだ悲惨な地上戦の戦場となったのは沖縄です。沖縄とも、日本の夏の気候に合わせ、事前キャンプに利用するなど、連携が可能ではないかと考えます。
さらに、具体的な提案としては、開会式に向けた聖火リレーでの連携です。反核悲願の象徴である広島市の「平和の灯」や、オリンピアの丘で採火された長崎市の「長崎誓いの灯」、沖縄戦最初の上陸地から採取した火が灯されている沖縄の「平和の火」と合火するなど、聖火リレーと平和の灯を「結び」、平和の希求を国内に広げ、世界に発信していく取り組みを行うべきです。広島の「平和の灯」は、平成6年に広島市で開催されたアジア競技大会の聖火に点火されるなど、各種行事において平和のシンボルとして採火されていると聞いています。
オリンピックを通じて国内を平和のネットワークで結び、世界との連携をしていく姿勢をアピールすることは意義があります。合わせてご見解を伺います。
以上、3点について述べた、この平和の希求へ「結ぶ」取り組みについて、知事のご見解を伺います。
Q2 この3年間、オリンピック招致に関しては、私たち、都議会民主党は様々な提案や意見を真摯に申し上げてきました。具体的には、平和の理念を明確に打ち出すこと、負の遺産を積み残さない無駄遣いのないオリンピック招致、晴海地区の都営によるメインスタジアムの見直し、築地市場の移転と切り離したメディアセンターの設置、アジア外交を重視した招致運動等々、様々な提案を相当数行ってきました。その結果、大会理念に平和が明確に位置づけられ、メディアセンターが東京ビッグサイトになってことでより利便性が高まり、財政的にも軽減されました。今回提出されたファイルにも課題はありますが、民主党が果たしてきた役割には招致実現のためにも大きなものがあったと感じています。いずれにしても、招致に名乗りを上げた以上、10月2日のIOCコペンハーゲンでの総会で東京が勝利できるよう常に計画を磨き上げていく姿勢が必要であり、さらに招致した後においても同様であります。これからの大会開催にむけた知事のご見解を伺います。
次に、東京らしい2013年東京国体の実現について伺います。
2016年東京オリンピック・パラリンピックの3年前、2013年には、実に54年ぶり、3回目となる東京国体が味の素スタジアムをメイン会場として多摩・島嶼を中心に開催されます。前回東京国体は、東京オリンピックの5年前にあたる昭和34年ですから、半世紀を経て、再び同じような巡り合わせを迎えました。オリンピックにつなげていくためにも、東京国体を成功させなければなりません。
Q3 昨年、都は開催基本構想を策定し、東京ならではの国体を実現していくとしました。私は、東京からの国体は、ジュニアを含めてスポーツの裾野を広げ、青少年の健全育成に寄与し、障害者スポーツの存在意義を高め、多摩・島嶼地域の振興につながる国体を目指し、環境対策や都民参加等による様々な国体改革も必要と考えております。都は、具体的にはどのような取組を進めていくのか伺います。
Q4 東京国体と全国障害者スポーツ大会とを同時開催としたことは、障害者スポーツへの理解を深める上でも、大変意義深いものであります。今後、どのように両大会の開催準備を進めていくのか伺います。
Q5 また両大会を成功させるためには、施設整備の充実を図ることも極めて重要です。特に、全国障害者スポーツ大会が同時開催されることもあり、施設整備にはユニバーサルデザインの視点を取り入れていくべきであります。ご所見を伺います。
Q6 また、「環境にやさしい国体」とのことでありますが、先に発表されたオリンピック・パラリンピックの立候補ファイルでは、「環境優先のオリンピック」もアピールポイントです。東京国体にもスポーツと環境という新しい理念を構築していくことは重要です。今後の国体やスポーツイベントの日本モデルの集大成というものを東京国体で確立していくべきと考えます。都は、具体的にどのような環境対策に取り組む考えなのか伺います。
Q7 東京ならではの国体を実現していくためには、私は各地域において草の根から東京国体を盛り上げ、都民が様々な形で国体に参加する途を拓いていくことが最も重要と提案してきました。国体の実施競技の中には、トップ選手が出場する正式競技ばかりではなく、都民が気軽に参加できるデモンストレーションとしてのスポーツ行事があり、現在その準備が進行しています。東京の生涯スポーツ振興につながる、また若い世代にも関心をもたれるものも含め、こうした行事をどのように活用し、国体を盛り上げていくのか伺います。
次に、スポーツインフラの整備について伺います。
Q8 現在、多世代、多種目、多志向という特徴で、地域住民により自主的・主体的に運営される総合型地域スポーツクラブが各地で設立され、スポーツ振興の大きな役割を担っています。設立状況は、全国の市区町村設置率平均が57.7%に対して、都内の区市町村の設置率は、設立準備中のものを含めて、51.6%となっており、未だ半数程度です。そこで、実際に熱心に活動している方からヒアリングを行わせていただきました。総合型地域スポーツクラブの課題としては、活動する拠点がない、財政面での配慮、事業を行う会場確保、人材の確保等が挙げられます。都は総合型地域スポーツクラブの育成を行うために、どのように課題や地域事業を把握し、きめ細かな支援策を積極的に構築していくのか伺います。
次に、障害者スポーツ振興について伺います。
昨年9月、私はオリンピック・パラリンピック特別委員会にて北京パラリンピックを視察しました。特に開会式でのあの感動、世界がオリンピック・パラリンピックを通じて心が一つになるという臨場感は生涯忘れることはないと思います。そして、ボッチャというヨーロッパで生まれた重度の障害者のために考案された種目や車椅子バスケットボールの熱闘を目の前で観戦し、障害者スポーツの意義と世界の障害者へのメッセージの重要性を痛感しました。常に障害者スポーツが都内全域において推進され、東京から障害者スポーツの重要性がさらに発信されることが肝要です。そこで、私は障害者スポーツを理解するため、東京都多摩障害者スポーツセンターを視察しました。センターには「身体障害者にとってスポーツは障害のない人々以上に重要な役割を持っており、スポーツは単に健康の保持や体力の向上が図れるばかりでなく、機能の回復や社会への適応への糸口になるからです。」という理念が掲げられていました。
Q9 施設面では障害者スポーツ専用となっている都の施設は多摩に1箇所で利用者は年間延べ16万人。区部も1箇所で利用者は延べ21万人。利用者分布はセンター近隣の方々が圧倒的に多くなっていることから、全ての区市町村において障害者のスポーツ施設利用を促進させることが必要です。ちょっとした工夫で障害者の方々の利用が進むと聞きました。プール等で必要となる家族更衣室の設置促進も欠かせません。都内全域の公共的スポーツ施設において障害者が安心して利用できる施設改善と新しいルールも必要です。都は各自治体での障害者スポーツ振興の取り組みと施設面での現状を把握し、適切な支援を行うことが必要です。都の取り組みを伺います。
Q10 障害者スポーツを地域で推進するには、自治体がコーディネーターとなり、多様なネットワークを構築し、指導者やボランティア等の人材確保が重要です。現在、障害者スポーツセンターでは、1,000名の人材バンクを目標に、3年前から指導員講習会を行い、400名が登録されています。この人材バンクを安定的に区市町村で活用するには、学生も相当含まれていること等から、実質的に継続的に活動できる人材をさらに育成することが求められます。都には、障害者スポーツを支える人材を増やし、現場で活躍してくれる指導者を育成する取り組みが必要です。人材バンクの活用状況や今後の取組について伺います。
Q11 今年9月には、東京では初めての開催となる「東京2009アジアユースパラゲームズ」が1964年の東京オリンピックで使用した会場を中心に開催されます。公式サイトでは、「日本の障害のある青年たちに、アジアの人々との交流などを通じ、スポーツに参加する機会を提供するとともに、日本とアジアにおける障害者スポーツの普及を推進します。」と謳っています。私も開催を楽しみにしていますし、たくさんの方々に応援に行っていただきたいと願っています。この大会は2016年東京オリンピック、パラリンピックの招致にも重要な場面です。開催の成果を含め、障害者スポーツの振興に取り組む都の姿勢について伺います。
蛇口をひねれば水がでる。今ではごくごく当たり前のことですが、昨今の水道事業が確立するまでには、先人の方々の大変なご努力と試行錯誤の積み重ねの上に今日があり、今では世界有数の水道事業が展開され、国際貢献にもつながっているのが、東京水道と認識しています。都の水道事業について伺います。
現在、水道事業には、震災対策、環境対策、美味しさの追求、首都東京のライフラインとしての機能の確保、水道技術者の継承等様々な課題があり、それらの課題を乗り越えていかなければならない状況にあります。
特に都民の料金設定とも密接に関わる財政問題は重要です。平成19年度決算では収益的収支が収入3442億円、支出2753億円と黒字決算となっていますが、一方で資本的収支においては、その収入は330億円の新たな企業債等だけでは賄えないため、収益的収支の減価償却費679億円と純利益689億円を資本的収支の不足額に充当させることによって、建設改良費、そして企業債償還金といった借金の返済に充てられています。
水道局では東京水道経営プラン2007を策定し、水道事業の広域化や料金徴収の民間委託化等、様々な改革に着手し、3年間で職員定数、既定経費の削減、資産の有効活用等で220億円の財源を生み出したと報告されています。一方、水道事業における起債残高は4800億円となっていますが、平成19年度決算では733億円程度の起債の償還を行いながら、170億円程度の新たな起債を行っているのが現状です。
Q1 東京水道の大きな課題に様々な水道施設の更新という課題があります。東京都水道局の浄水場の通水年度別施設能力は、全体の約7割が昭和30年代後半から40年代に建設されており、今後必ず更新の時期がやってきます。東京都では、財務局から都庁舎等の都有施設の大規模改修・改築方針が示され、10年間で総額8000億円規模の方針が示されたところであります。水道局においても、大規模浄水場更新積立金が平成19年より毎年50億円づつ積み立てられ、平成21年度では積立金残高は150億円を計上しています。過去の議会において、1兆円にも上る更新経費の総額が明らかにされました。現在、相当数に上る水道事業関連施設となっている浄水場や配水管施設改築、改修の方針が検討されていると考えます。その概要や現時点で想定されている概算の予算規模や根拠について伺います。
Q2 1兆円の更新規模の時期がいずれやってくるということは、大変な事態だと思います。平成30年以降から10数年間の間に、1兆円規模の大規模更新が必要となることを考えると、この財源をどのように確保していくのかが極めて重要です。どのように対応していく方針であるのか伺います。
Q3 水道料金の設定に関しては、これだけの大規模改修が予定されている状況で、独立採算制となっていることを考えるとどのように推移していくのかが重要な要因となります。人口減少社会という動向も考慮しなければなりません。現状では現行の料金水準を維持するとされています。都民生活の利便性を追求するためには、料金の引き下げを目指して、努力していく観点が必要です。しかし、現状これだけの施設更新や耐震化等への対応が予定されているということは、水道料金の今後の設定がどのようになるのかは都民にも大いに関心がもたれるテーマとなります。ご見解を伺います。