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定例会報告

一般質問  野上ゆきえ

野上ゆきえ(練馬区)

 

 

平成21(2009)年2月26日

 

 

野上ゆきえ(練馬区)

 

 

*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。

 

 

 

 

 

 

1.国際交流について

 

 まず、国際交流について伺います。

 

  米国において民主党オバマ政権が誕生し、新たな世界の構図が構築されようとする中で、経済成長と地球環境・気候変動への対応、少子化・国内の経済格差拡大の問題や、資源エネルギーの問題、科学技術における協力など、共通の課題を解決する上で、東アジアの役割が高まっています。

 

  東京は、都市戦略を示した「10年後の東京」で明らかにしたように、アジアの各都市と経済的な分野だけではなく、文化や芸術、スポーツなどの国際交流を通じて相互理解を深めることが重要となってきています。

 

  また、国の三位一体改革に見られるように、自治体への権限委譲の動きは、都市の機能の強化につながっており、海外の都市間との事案を都市が主体的に解決したり、新たな制度や関係を構築したりするなど、都市間交流への展開を加速させるものであります。

 

  知事は、「アジアの首都および大都市が、共同して事業を推進し、その成果をアジア地域の繁栄と発展につなげていく」という目的で、

 

  アジア大都市ネットワーク21を構築されました。この活動については、年に一度の会議開催など単発のイベントに留まらず、情報を蓄積し、人脈を形成し、情報収集・発信する恒常的な交流と共同作業の場と機会づくりが必要であると考えます。

 

 そこで、知事は「21世紀が『アジアの世紀』であることを世界に向けて発信していく」としていますが、具体的にどのような関係性を作っていくのか伺います。●1

 

 アジア大都市ネットワーク21をより強化していくことも、必要であると考えます。

 

 そこで、構成する都市へ、まずは、都の職員を派遣し、継続的な関係を構築し相互理解を深化させていくことが、必要であると考えますが、その見解を伺います。●2

 

 都では、毎年技術者を含め約50名程度の職員が、研修・派遣の別を問わず、海外で研鑽を積み、業務に従事しています。例えば、自治体国際化協会への派遣のほかにも、アジア大都市ネットワークの共同事業への従事、また、水道局、下水道局では、国際協力事業団(JICA)の依頼により、アジアの各地に職員を派遣し、技術協力を行っていると伺っています。こうした国際業務を通じて、能力を高め、ノウハウを蓄積している職員の成果を、都政に活かさなければいけません。

 

 アジアをはじめとする海外諸都市での活動の実績を集約し、課題ごとに対応できる人材を選出できるような、人事上のしくみが必要であると考えるが、見解を伺います。●3

 

 

2.文化の発信について

 

 次に文化の発信について伺います。

 

 アジア大都市ネットワークではアジア舞台芸術祭等の文化交流事業を行っています。世界規模で展開される都市間競争の中で、東京が〝魅力と活力ある都市〟としての地位を高めていくためには、創造性あふれ、より一層の文化発信力を備えて行くことが重要です。

 

 東京には、文化施設やアーティスト等の魅力的な文化資源が多数存在しているにもかかわらず、世界における文化面での評価は、決して高いとは言えません。

 

 そこで伺いますが、東京の文化面でのプレゼンス向上を目指すため、どのように東京から文化を発信しているのか、伺います。●1

 

 東京には、歴史に根付いた伝統文化や文化財などが多数存在しており、東京の魅力ある文化資源となっています。このような優れた文化資源を東京の貴重な観光資源として活用し、気軽に東京の伝統文化に触れ、楽しめる機会を提供していくことは、観光を促進する上で、大変有効なことであると考えます。

 

 先般、米国の映画賞である第81回アカデミー賞で、外国語映画賞として滝田洋二郎監督の「おくりびと」、短編アニメーション賞として「つみきのいえ」の2作品の日本映画が受賞しましたが、東京が世界に誇るアニメ、映像等コンテンツやデザインといった新しい文化の広がりは、産業の振興とも密接につながるものです。

 

 都は、平成18年5月に東京都文化振興指針において、現代の文化資源であるアニメや映画などを、「地場産業」としてだけでなく、「東京発の日本文化の象徴」として位置づけ、文化振興の視点からも産業振興施策との連携を図っていくとしています。

   

 そこで伺いますが、東京の文化資源を活用しての観光振興や産業振興の取り組みが大変重要と考えますが、見解を伺います。●2

 

 

3.エネルギーの安定確保について

 

 次に、エネルギーの安定確保について伺います。

 

 日本は、エネルギーのほとんどを海外に依存しており、さらに、そのエネルギーの中でも、東京が消費する電力の多くは、都外から供給を受けています。東京の都市機能や都民生活を維持していくためには、都外からのエネルギー供給が安定的に行われることが不可欠です。都は、再生可能エネルギーの利用拡大のために、平成18年に再生可能エネルギー戦略を策定しました。これは、地球温暖化対策だけでなく、エネルギーの安定確保や災害等によるリスク分散という意味から、大変重要なエネルギー戦略です。

 

 しかし、一昨年の7月に起きた中越沖地震によって、現在、柏崎刈羽原子力発電所は、運転を停止しているため、電力の安定供給という点や、不足する電力を火力発電でまかなっていることによるCO2排出量の増加など、東京の現状は大きな課題を抱えているといえます。

 

 柏崎刈羽原子力発電所の復旧作業については、今月既に、国は運転再開に向けて安全を確認し、これを受けて、現在、新潟県をはじめとする地元自治体において検討が進められています。東京の都市機能や都民生活は、新潟や福島といった原子力発電所立地地域によって支えられているといっても過言ではありません。都は、こうした現状を踏まえ、これらの地域の重要性をしっかりと認識すべきと思いますが、所見を伺います。●1

 

 一方、多くの都民は消費している電気の多くが、新潟・福島から供給されていることを十分に認識していません。都は、こうした地域によって、都民生活が維持されていることを都民に理解してもらうとともに、こうした地域における取組に対し、感謝の意を示すためにも、都が原子力発電所立地地域の重要性を認識していることを、これらの地域に伝えるべきと思いますが、所見を伺います。●2

 

 

4.非正規労働者対策について

 

 次に、非正規労働者対策について伺います。

 

 平成20年4月「改正パートタイム労働法」が施行され、まもなく1年が経過します。

 

 改正法では、パートタイム労働者が、その能力を一層有効に発揮することができる雇用環境を整備するため、通常の労働者とパートタイム労働者の均衡処遇の促進や通常の労働者への転換を推進することなどが定められています。しかし、いまだにパートタイム労働者の処遇改善は、十分に進んでいないと思います。

 

 都は、法施行後のパートタイム労働者の実態を十分に調査する必要があると考えますが、所見を伺います。●1

 

 東京都労働相談情報センターに寄せられた非正規労働関連の相談は、平成19年度には、約8,000件でありましたが、今年度は1月末で既に9,000件を超えており、経済情勢の急速な悪化が反映されていると思います。

 

 相談の内容を見ると、労働条件が曖昧なまま働いている状況も見受けられますが、法令では非正規労働者を雇用する使用者は、書面の交付により労働条件を明示することが定められています。私は、働く際に労働条件を明確にした労働契約を締結していないことが、トラブル発生の一因となっていると考えます。

 

 そこで、都は、労使間のトラブルの防止のためにも、パートタイム労働法等の法令の周知を徹底していくべきと考えますが、所見を伺います。●2

 

 不況の影響により、職を失った人々や、転職を考えている人々の中には、この機会を生かして、再度、専門的な知識を得ることにより、キャリアアップを図ろうと言う、意欲のある人々もいると伺っております。

 

 これらの人々に対する積極的な支援も行政の役割としては大層重要であり、これらの人々が求めるものとしては、自分が専門的に学びたい知識が、どこで得られるのか、それが専門学校なのか、大学なのか、ということと、リストラにより収入の途絶えた現状では、授業料に対する奨学金等の制度がどうなっているかと言う二点です。学校の教育内容については、市販のガイドブックや各学校のホームページ等により提供されているが、奨学金については、なかなか情報が得がたいのが現状です。公的な奨学金としては、育英資金制度がありますが、現在、東京都の場合、大学生に対するものは、国の機関である日本学生支援機構が単独で、専門学校生に対するものは、日本学生支援機構と東京都私学財団が実施するなど、重複しており、大変分かりづらい状況です。一度社会にでた人々が再チャレンジで勉学を始めようとする場合に、学校情報あるいは奨学金情報などを容易に入手できるために、今後は、相談窓口の設置も必要と考えます。当面、情報が少ない奨学金の情報が一覧でき、容易に情報を入手できるようにすることが必要だ考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。●3

 

 

5.森林整備について

 

 次に、森林整備について伺います。

 

 森林は、木材供給をはじめ、水源のかん養、土砂災害や洪水の防止、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を吸収・貯蔵するなど都民にとって不可欠な多くの機能を持っています。森林は、都民共通の財産であります。

 

 しかし、この森林の整備を担ってきた林業は、長引く木材価格の低迷から衰退し、森林整備が十分に実施できない状況となっています。

 

 その森林から恩恵を受けている都民全体で森林を守り育てていくことが重要となっています。

 

 森林の受益者である都民、企業などが森づくりに参加していく仕組みが必要と考えますが、都の見解を伺います。●1

 

 私は、以前、和歌山県に約3週間滞在し、森林組合で森林再生事業の体験をさせていただいたことがあります。木を切り倒し、下草を刈り、障害物などを取り除いて更地にする作業と、植林の為の地ごしらえ、植樹、林道つくりです。40度もあろうかという急斜面を、苗木を背負い道なき道を一心に登って行き、整えた土地に山桜の苗木を植えていく。喜びはつかの間、また、急斜面を下りて山を下り苗木をとりに行く。素人の私には毎日が命がけとも感じる作業でした。

 

 間伐作業の中で、チェーンソーや刈払機の操作も体験させて頂きました。作業者の方々は、肉体的負担が大きいことは勿論、処理中に倒木が予想しない方向へ倒れるなど、常に自然現象、生き物、人為的なものの危険と隣り合わせで仕事をしています。

 

 実際に森林整備を行う林業従事者は、国勢調査によれば平成2年の443人から、平成17年には203人へと15年間に半数以下へと減少しています。

 

 都では、花粉発生源対策や森林再生事業を推進しており、今後、事業量の増加も見込まれることから、林業従事者の確保が大きな課題となっています。

 

 林業における新規就労者の確保について、都の見解を伺います。●2

 

 また、次のステップとして、新規就労者を林業に定着させ、1日も早く1人前の従事者に育てることが必要です。しかし、林業の作業は、高度な知識と熟練を必要とするうえ、危険な作業であり、特殊な技術が求められます。そこで、林業従事者の育成について、都の見解を伺います。●3

 

 一方、平成19年度に東京都生活文化スポーツ局で実施した「環境に関する世論調査」においても明らかになったように、都民の森林に対する関心は高く、都民は森林をみどり豊かな環境を作る重要な要素であると考えています。

 

 今後、みどり豊かな森林を守り育てて行くためには、都民の森林への関心を森づくりへとつなげ、森づくりに携わる人々の裾野を広げていくことが重要であると思いますが、都の見解を伺います。●4