平成20(2008)年12月10日
一般質問
大塚たかあき(港区)
*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。
まずはじめに、東京駅前の中央郵便局の建替計画における歴史的建造物の保存について伺います。
日本の持続的発展や東京の国際競争力を強化するために東京の都市再生や都心部の計画的な耐震補強を含め機能更新が不可欠であることも十分理解は出来ます。
しかし、当建造物は昭和6年12月、モダニズム建築の旗手として評価の高かった「吉田鉄郎」氏の設計により最高傑作としてこの世に誕生し、現在まで多くの都民、国民に親しまれ、約80年近くに亘り、日本の郵政業務の中心的役割を果たして来ました。また、この地域は江戸から明治、大正そして今日に至るまで日本の枢要な業務を担う地域であり、建築の技術の粋を集めた歴史的建造物が多く残された地域でも有ります。昨年11月に超党派で衆参両院の168名の国会議員で組織された「東京中央郵便局庁舎を国指定重要文化財とし、首都東京の顔として将来世代のために、永く保存・活用を進める国会議員の会」が結成され、日本郵政株式会社に要望書を出し多くのマスコミでの報道や千代田区議会や民間・学識者の皆さんの要望活動やさらに、国会での議論があり、文化庁も「戦前のわが国の近代建築のすぐれた作品の一つと考えており、国の重要文化財として指定をする価値を有するものと認識」と国会答弁をした経過があります。私も過日この質問をするに当たり先ほどの国会の事務局を勤めています河村たかし衆議院議員や文化庁の幹部の方に面会し意見交換をしてきましたが、多くの方々が更に希望を捨てずに中央郵便局の保存を望んでいることが理解できました。今般、東京中央郵便局の建替事業が都市再生特別地区として提案され来年の東京都計画審議会に付議されることから先月27日の都市整備委員会に報告され、質疑が行われたところです。我が都議会民主党はあえて委員会質疑は行わず本会議の場で、多くの都民、国民の皆さんに東京都の象徴的な場所、東京駅前の貴重な価値がある歴史的建造物を残すべく訴えたいと思いました。東京都は是非もう一度立ち止まり、今まで述べてきた観点を踏まえ、リーダーシップを発揮して欲しいと思います。そこで、東京中央郵便局の建替え計画における歴史的建造物の保存に関して所見をお伺いすると共に、今後の都市計画と歴史的建造物の保存に関して所見をお伺いいたします。(Q1、Q2)
去る12月6日の朝日新聞の一 面に「超周期地震動 高層ビルの弱点、東京やっぱり要注意」という見出しで大型建造物の被害をもたらす危険度が高いという内容の記事が掲載されました。震源から100キロ以上離れまた、震度が小さくても大型建造物では共振現象が起こり大破するそうです。幸いに東京は近年大きな地震には見舞われていません。現在都内には高さが100メーターを越える超高層建築物が340棟あり技術的に机上の計算では安全性が確保されていますが、被害の拡大は想像できません。例えば、地震により建物そのものには被害が少なくても、エレベーターの停止により、高層階から避難することが出来なくなり、出版物として紹介されています、いわゆる「高層難民」が発生することが予想されます。こうした事態に備えて避難できるまでの間、最低限生活が出来るように防災備蓄倉庫の設置が進んでいますが、未だ340棟中、70棟にしか設置されていません。私が住んでいる芝浦アイランドでも、住民の皆さんの不安の中心は地震時の避難方法になっています。そこで伺いますが、超高層住宅においても、自らが備蓄に取り組むという自助・共助は必要ですが、都としても、地元自治体と協力して超高層住宅に対する更なる対策を進めるべきと考えますが、所見をお伺いします。(Q3)
最近、テレビで何度も報道をされた「港区白金台住宅街での薬物取引」は本来無縁のはずの平凡な主婦が、閑静な住宅地でイラン人から薬物を購入しているという事実を世間に知らしめたことで衝撃的でした。また、有名私立大学の一部の学生による大麻使用の事件が報道されたこともありました。このように、薬物の取引場所が、繁華街から住宅地へ拡大し、またインターネット取引により若年層への薬物汚染が広がり大きな社会問題になっています。そこで、今般財団法人ライオンズ日本財団が青少年の健全育成事業の一環として、薬物乱用防止DVD「ドラッグ・リポート」を製作し、全国の学校に無料頒布することが決まりました。まず手始めに都立高校約250校に340枚のほか、都内48地区の薬物乱用防止推進協議会や都庁にも配布され、活用されると聞いています。私もその財団の理事の1人として補助教材や「ダメ、絶対」の啓蒙活動に積極的かつ有効に使われることを期待しています。そこで伺いますが、都立学校における薬物乱用防止の指導の現状と、都教育委員会としての補助教材の利用など今後の取組について所見をお伺いいたします。(Q4)
「東京における自然の保護と回復に関する条例」では、市街地における緑化推進のための「緑化計画制度」と現在ある緑を保全するための「開発許可制度」の2通りの制度を定め緑の確保に努めてきましたが、緑の減少に歯止めがかかっていないのが現状です。この状況から、本条例の改正にあたり、東京と自然環境保全審議会計画部会「中間のまとめ」がだされ、先日パブリックコメントの募集が行われたばかりです。「中間のまとめ」では、2つの制度ともに、緑化基準の引き上げなどの強化が提案され、その趣旨や方向性は、私も将来の東京にとって望ましいものと考えます。一方、地域によっては敷地の形状や面積、植栽条件などにより強化された緑化基準を守るため、事業者が悩み、苦労するケースが出てくることが想定されます。しかし、これまでも、様々な工夫により緑化基準を超える緑を確保しているところも少なくありません。今後、緑化基準の強化を図るに当たって、こうした事業者の現場での創意工夫についてヒヤリングを実施するなどして事例を収集整理し、窓口で事業者に示すなどきめ細かな対応が必要と考えますが所見をお伺いします。(Q5)
当該地域は羽田空港にも直結するなど交通利便性が高く、東京の新しい都市づくりビジョンで新拠点に位置づけられた大変重要な地域であります。また、運河沿いの地域では、超高層住宅が多数建設され親水護岸など運河ルネッサンス事業を中心に整備が進んでいるのも特徴の一つです。一方、私が過去の定例会で取り上げた東西のアクセス道路や品川駅高輪口の整備は、依然として地域の課題になっています。
最近当該地域では、田町駅東口の東京ガスと港区有地を活用したまちづくりや、港南の下水道局芝浦水再生センターの上部利用事業など、新たな開発計画が検討され具体化に向けて議論が活発になっています。また、近隣のJRの車両基地の開発構想にも関心が集まっています。芝浦アイランドでは、新たに3800世帯、約1万人の自治会がおそらく都内最大の規模で来年4月に設立され現在準備が進んでいます。新たな住民、古くから住んでいる方々は、このような街の移り変わりの様子を注意深く見守っていると共に、安全で安心して快適に住めるまちづくりを考える機運が高まっています。
東京都は昨年、品川駅・田町駅周辺の約630ヘクタールの地域を対象に東京湾からの風の道などを活かした環境モデル都市づくりなどを目標に街づくりガイドラインを定めました。そのガイドラインが出来て1年が経過しましたが当該地域の都市づくりはまだ緒に就いたばかりであり、都市の魅力を高める先進的な都市づくりを今後着実に進めていくことが重要と考えます。
そこで、東京都は、品川駅・田町駅周辺地域での、ガイドラインの実現に向けたまちづくりにどのように取り組んでいくか所見をお伺いします。(Q6)
次に、東京都は、芝浦水再生センター地区を品川・田町駅周辺まちづくりガイドラインにおいて優先整備地区の一つに位置づけ、今の時代に即した環境モデル都市の拠点として重点的に整備を進めていくとしています。今般、下水道局は芝浦水再生センターの再構築の一環である雨天時貯留施設の建設に伴い、上部空間を利用し合築の手法によって業務・商業ビルを建設・運営する民間の事業者グループを公開募集し、来年2月に事業者を決定すると聞いています。一方、センターの中央部については地元の周辺町会や自治会から以前からスポーツ・リクレーション機能を持った公園整備に当てるよう要望が出ており、それを受けて去る6月の港区議会定例会の代表質問でも区から東京都へ要請する旨の質疑が民主党が中心の会派から行われました。更に、10月には、港区議会から都知事宛に覆蓋化の早期完成に関する要望書が出されたばかりであります。
このような状況の中、芝浦水再生センター地区について今後、まちづくりが本格化していくことになりますが、地元町会や自治会、また港区議会の要望を踏まえ、下水道局ではセンターの再構築にあわせたまちづくりをどのように進めていくか所見をお伺いします。(Q7)
次に、平成18年の第3回定例会での質問で取り上げた地元青山通りのまちづくりについては、その後平成19年3月の東京都の景観計画の策定により、景観重要公共施設として位置づけられ、昨年11月には国土交通省、港区と地元協議会の間で「景観維持プログラム協定」が締結されるなど、国道246である青山通りは45年前の東京オリンピック開催を契機に始まった道路拡幅以来めざましい発展を遂げ、現在新たな建物更新時期を迎え、商業・業務・文化の発信地として活気のある街並みが連なっています。さらに、この青山通りの沿道の街並みづくりについては、地元町会や地元協議会とも協力関係にある「NPO法人渋谷青山景観整備機構」いわゆるSALFに対して、先般、東京都により、景観法に基づく都内初の景観整備機構の指定がされました。
そこで伺いますが、この景観法に定める景観整備機構はどういう機能を果たすのかお伺いいたします。(Q8)
また、東京都が今回景観整備機構として指定したNPO法人は、青山通り周辺において、地元の街づくりのルールづくりに支援をする活動をしていると聞いています。青山通り沿いでは、SALFと協定を結んでいる協議会以外にも、民間地権者から構成された「新青山街づくり協議会」により、街づくりの検討がされています。今後SALFが青山地区などでまちづくり活動を推進するに当たり、「新青山まちづくり協議会」など沿道のまちづくり団体で議論されている内容にも十分配慮すべきと考えますが、景観整備機構の監督官庁としての東京都のSALFに対する今後の対応に関して所見をお伺いし、私の質問を終わります。(Q9)