平成20(2008)年12月10日
一般質問
西岡真一郎(小金井市)
*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。
昨今、連日のように大麻や覚せい剤等の薬物乱用のニュースが飛び交う深刻な事態です。医師によるリタリン不正処方や硫化水素による自殺指南等も社会問題となりました。
特に大麻は、高校生、大学生、芸能人、スポーツ選手、医師等、一連の報道に見られるように汚染拡大が懸念され、薬物のファッション化ともいわれる深刻な事態です。自宅押入れや山林等の発見しにくい場所で密かに大麻を栽培し、吸引や密売される例が多発し、インターネットや書籍では栽培方法まで紹介されています。都の審議会が大麻の特集雑誌を「不健全」指定として答申したと聞き、私も昨日拝見しました。
大麻は、タバコより害が少ないなどの誤った情報が流布されていますが、吸引量によっては、精神に悪影響を及ぼすため、大きな誤りで、ゲートウェイドラッグとも呼ばれ、誘導役となり、心や体、周囲の人々に悪影響を及ぼす覚せい剤等への入り口ともなりえます。
大麻事犯は、平成15年から19年までの5年間の状況で、20歳代以下の検挙者の占める割合が、毎年6割を超え、若者に大麻が蔓延しています。
また、覚せい剤の薬物乱用も極めて憂慮される事態が続いています。最近は、取締りが困難なインターネットや携帯を使った密売、防犯カメラの無い住宅地での密売等が横行し、若者うけする錠剤の形や色、ネーミングでカモフラージュし、価格も子供達をターゲットに低下傾向にあります。勉強ができる、痩せる等の言い回しにより騙されてしまう等、薬物乱用が低年齢化しています。
都は、国に先駆け、国の法律では追いつかない新種の脱法ドラッグを禁止する条例を策定し、大きな成果をあげ、国を動かし、脱法ドラッグ対策が全国的な規制の枠組みに位置づけられました。しかし、乱用状況は改善していません。都の取り組みをより一層強化する必要があります。現状認識と今後の取り組みについて知事にご所見を伺います。(Q1)
都は、私も委員として取り組んだ薬事審議会に薬物乱用防止対策を諮問し、昨年に答申を受け、今、検討中です。薬物を流出させている闇社会は日々悪い方向に進化しています。同じ対策の繰り返しではない早期の対策が必要です。検討状況や取り組みについて都に伺います。(Q2)
こちらのパネルは、平成17年度東京都薬物乱用防止高校生会議の活動の一環として女子美術大学付属高等学校の皆様が作った啓発チラシです。一見、美味しそうなお菓子に見えますが、この中には、5つの恐ろしい薬物が紛れ込んでいます。合成麻薬のMDMAや幻覚剤のLSDといった薬物がカラフルで可愛らしい形で5つも混じっています。
こちらは、混じっている5つの恐ろしい薬物を拡大したものです。まるでガムやサプリメントのようで、キャラクターも描かれ、見た目では判断できませんが、絶対に騙されてはいけないものです。恐ろしい薬物にはまってしまえば、死にも至り、また生きていてもフラッシュバックと呼ばれる乱用者特有の現象に悩まされ続ける等、大切な人生が取り返しのつかない事態へと至るのです。
このような違法薬物が出回る現状を考えてみると、有用な医薬品と絶対に使用してはいけない薬物との区別を都民一人一人が認識すること、薬物を薦められたり、売買情報を得た時の対処方法を学ぶこと、学校、家庭、地域における教育や社会の機運作りが重要です。しかし、私も地元の薬物乱用防止市民団体で活動していますが、地域で活動する団体の財政基盤が弱いのも現実です。また、大人になるに連れ、雰囲気やイメージにより薬物への認識が変化してしまいます。地域に根ざした取組みによる社会全体への効果的啓発が重要です。都のご所見を伺います。(Q)
大麻汚染は、大麻の種子が法律で規制されていないことに起因しています。種子は加熱処理により発芽不能とした上で、食用等として国外輸入されていますが、法の裏をかいて観賞用と称し販売されている種子が不正栽培に利用され、多く乱用されています。この種子には法による規制が必要です。昭和20年代に制定された大麻取締法は現代社会との乖離が見られます。しかし、国からは法改正は不要との声が聞こえてきます。
都は3つの提案を国に行うべきです。第一に大麻種子に関して法規制を行うこと。第二に大麻の吸煙等使用に関する罰則の強化です。所持が処罰され、吸引が処罰されない矛盾が生じています。第3に、取締りの分野ですが、様々な情報が氾濫しているネットサイトへの取り締まりの強化です。厚生労働省とも協議し、国に積極的に提案していくべきと考えますが、都のご所見を伺います。(Q4)
最後に取り締まりの状況を伺います。警視庁では、全職員が一丸となり治安回復に向けた犯罪抑止策に努め、着実に成果を挙げています。しかし、大麻乱用には、都民も重大な関心を寄せ、都民生活の身近で起きている薬物事件に対し、大きな不安と脅威を感じています。都民が安心して暮らせる東京を実現するためには、薬物事犯の取締りをさらに強力に推進し、違法な薬物を社会から一掃することが必要不可欠です。警視庁における大麻事犯の取締りの現状と、今後、大麻事犯の取り締まりにどのように取り組み、対策を講じていくのか決意を伺わせていただきます。(Q5)
新銀行東京は、都民の税金861億円を失わせ、さらなる赤字が懸念され、またブローカーや元行員による詐欺事件にまで発展しました。中小企業向けの貸し出し比率は40%程度と停滞し、その状況が改善されなければ、この銀行の使命が果たされているとは言えません。
昨日の都議会民主党代表質問では、日銀考査の概略を横から聞いていたことについて、石原知事は「仔細なことは覚えていない」と答弁していますが、知事は3月の予算特別委員会で「当然都の幹部の人たちに伝わっていると思ったら、それは伝わっていなかったというのは、改めて驚き」と述べています。自らも驚く事象であり、これほど重要な内容を「覚えていない」というのは、都のトップの姿勢としては、あってはならないことと思います。改めて、日銀考査について、どのような内容を聞いたのか、ご見解を伺います。(Q1)
本年3月の予算特別委員会での私の総括質問では、知事から銀行の新たな人事構想が必要との認識が示されていたため、質問し、知事は「これからの人事はまさにこれから」と答弁されました。半年以上が経過し、大きな変化が無く、都の関係者が重職についています。知事は「役人の発想には限界がある」と発言していましたが、なぜ進展がないのでしょうか。新銀行東京は新たな経営者を確保しないとうことなのかご所見を伺います。(Q2)
また不良債権以外の損出700億円の詳細な内訳を質問しましたが、営業経費に500億円との答弁があり、詳細は不明でした。都は経営内容の詳細を把握する必要があります。民・民の分野とはいえシステム経費等に過大な投資があったとも言われています。都は、不適切、無駄な投資があったのか、詳細を把握しているべきと考えます。その状況や評価について伺います。(Q3)
平成21年3月期中間決算に関連し伺います。新銀行東京が他行と違う最大の特徴は、一つには、銀行業にあってはならない預金利息が貸し出し利息を上回る逆鞘状況に陥っていることであります。決算では、貸出金を含めた資金運用利回り1,09%に対し、預金金利を含めた資金調達利回りが1,22%と逆鞘状況にあり、その差は昨年よりも悪化し、今後も満期を迎えた預金により拡大し、さらに赤字が膨らむ可能性が大きいと考えます。二つ目には、内部調査報告書概要版で指摘されていた、デフォルトが利息収入を上回っていたという深刻な状況です。この数値は現在どうなっているのでしょうか。経営を監視する上では重要な数値です。現状への評価と今後の動向を伺います。(Q4)
最後に、今、着々と工事が進行している待望の三鷹・立川間のJR中央線連続立体交差事業に関連して伺います。
地元の武蔵小金井駅小金井街道のいわゆる有名な「開かずの踏切」は、高架化前は、朝7時から8時までの一時間に、踏切が空いている総時間は、従来の小金井街道で5分、仮線切り替え後は踏み切り延長が長くなったことから、1分程度という調査もありました。既に下り線の高架化が実現した東側区間では、高架化による効果は高く、踏切遮断時間が平均で約4割減少し、小金井街道では最大渋滞長が約4割減少しました。今後、東側区間は、上り線の高架橋工事が進められ、平成21年度末の踏切除却が予定されています。安全管理を優先しつつ、今想定している事業完了予定日より一日でも早く完成が出来るよう強く要望いたします。
また高架化により、高架下には貴重な都市空間が新たに創出されることから、市民生活の利便性を高める高架下利用への期待も高まっています。高架下利用については、沿線自治体において市民アンケート等を実施し、意見を取りまとめ、JRに沿線自治体からの意見・要望が提出されております。
一方、JRはホームページの中で、『連続立体交差化事業が進む中央線の沿線価値向上をめざした「中央線ラインモール(仮称)」構想の実現に取り組む』ことを提唱しています。地域経済や市民の利便性を高める事業であればもちろん歓迎すべきことであります。しかし、地域経済界や商店街との共存、まちづくりや防災等、幅広い分野に関わるため、沿線自治体との協議が欠かせません。
こういった現状を考えると早期の具体的な協議が必要です。事業主体である都のコーディネーターとしての役割が早期に発揮されるべきであります。高架下利用計画策定に向けた今後の都の進め方について伺います。(Q1)
高架下利用にあたり、特に自転車駐輪場確保は、地元自治体共通の急務の課題です。自転車法でも鉄道事業者が駐輪対策に協力することを求めています。自治体が公共利用枠内で設置するのではなく、鉄道事業者が事業主体となって自ら高架下に駐輪施設を設置すべきです。地元自治体とともに、都も鉄道事業者への働きかけを行うよう強く要望します。
また、小金井エリア内では、NPOによる内閣府の全国都市モデル調査事業にも選ばれた高架橋からの雨水を活用した発電と散水の実験が注目されました。このような環境対策へも、高架下利活用の一環として、都と鉄道事業者の協力を強く要望いたします。
連続立体交差事業は、市民の利便性や新たな空間を生み出す等の駅周辺整備を実現するまちづくりと一体でもあり、現在、都市再生機構が事業主体となった武蔵小金井駅南口第一地区再開発事業、小金井市の事業としての東小金井駅北口土地区画整理事業が大きく進展しています。都からも大きな支援をいただいておりますことに感謝を申し上げます。小金井の都市基盤整備は、JR中央線連続立体交差事業とも連動し、駅周辺整備の完成による快適な駅前ロータリーの創出等により大きく進展します。今後の課題は、武蔵小金井駅南口再開発事業の第2地区地域のあり方や武蔵小金井駅北口地域、そして東小金井駅南口地域であり、高架化完成後も駅周辺のまちづくりが継続して参ります。
今後とも、まちづくりを推進する上で、都の支援は極めて大きいことから、駅周辺の街づくりへの継続的な支援を保持していただきたいと考えます。ご見解を伺い、質問を終えます。(Q2)