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定例会報告

代表質問  大沢 昇

大沢 昇政策調査会長(江東区)

 

 

平成20(2008)年12月9日

 

 

代表質問  大沢 昇(江東区)

 

 

*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。

 

 

  1. 予算編成について
  2. 周産期医療について
  3. 新銀行について
  4. オリンピック招致について
  5. 温暖化対策について
  6. まちづくりについて
  7. 教育について
  8. 地方分権について

 

 

 私は、都議会民主党を代表して、都政の主要課題について知事並びに関係局長に伺います。

 

 まず、緊急対策Ⅱと十二月補正予算案、二十一年度予算編成について伺います。

 

 都の九月補正予算、緊急対策が成立した後も、アメリカ金融危機による世界同時不況は、国内景気に大きな影響を及ぼし続けています。十月下旬には日経平均株価が二十六年ぶりに七千円を割り、首都圏の中小企業は受注減や原材料高などで収益は更に悪化、関東地方の企業倒産件数は月間で四百件から五百件で推移しています。月例経済報告も二ヶ月連続の下方修正で、厳しい景況が続くとされ、都内の有効求人倍率も八ヶ月連続で悪化の一途をたどっています。

 

 このように深刻な影響が続く中、都は、九月補正後の経済状況の変化をどのように認識しているのか、見解を伺います。●1

 

 景気後退が長期化する予想の中、国の実質成長率の下方修正はであり、都内成長率もマイナス〇.八%、来年も国際通貨基金が、戦後初めて日米欧の成長率全てがマイナス成長になると予測しています。

 

 また、国は今年度の国税収入の見通しを六兆円から七兆円程度減額する方向にあります。都も税収が今年度上半期四百億円の減収、下半期も景気後退による消費の低迷、企業業績の悪化で、当初予算に対して一千億円を超える減収の可能性が高まりました。そこで、今後の景気動向について、あわせて今年度の都税収入の見通しについても伺います。●2

 

 平成二十一年度予算は、石原知事が福田前総理との間で合意した法人事業税一部国税化を受け、二千八百億円に上る減収が発生します。

 

 また、経済情勢の悪化が続くとされ、六年ぶりの大幅な減収も見込まれます。

 

 このような中でも都政は、一千五百億円を超える緊急対策や石原都政初の三ヵ年プラン「十年後の東京実行プログラム」の達成、高齢化社会に伴う負担増、大規模施設の改築改修など、都民生活に必要不可欠な各種施策を行っていかねばなりません。

 

 来年度予算見積が提案された当時は、減収局面に入ったとはいえ、要求枠は特例を認め、その他はゼロシーリングを維持するものでした。都は昨年度まで好景気による税収増に支えられ、各施策や「負の遺産」の処理、各種基金の積立などを積極的に行うことができましたが、平成二十一年度予算編成にあたり、どのような基本姿勢で臨むのか、また、景気後退時期における今後の財政運営をどのように行っていくのか、知事に見解を伺います。●3

 

 都は、都民生活の危機的状況に対して、三百九十五億円の緊急対策に続く「もう一段の対策」とした総額二千百四十億円規模の「東京緊急対策Ⅱ」を策定しました。そして今回、財政対応能力を駆使し、五百八億円規模の第二次補正予算案を提案しています。

 

 国も同時期に、追加経済対策「生活対策」を策定、麻生総理も「提案はなるべく早い方がいい」と述べながら、その後「年度末実施でも間に合う」と方向転換、迷走し、来年の先送りとなりました。それと比較すると都の早急な対応は、現場感覚があり評価できます。

 

 緊急対策は、都民や中小・小規模企業などへの悪影響を抑え、短期的施策としても有効なものであるべきです。そこで、緊急対策の基本的考え方として、今後、都民生活をどのように守っていくのか、知事に見解を伺います。●4 

 

 都は、国に「新たな経済対策」に関するを提出し、「生活対策」の早急な実現を要求しました。麻生総理が、地域活性化対策などを来年に先延ばしすることで、定額給付金も含めた各施策は緊急性が乏しいものとなりました。同時に、国の経済状況に対する危機感も足りないと言わざるを得ません。

 

 給付金について知事は「何らかの効果」があると述べていますが、給付金のほとんどが貯蓄に回り、GDPの押し上げ効果はわずか〇.一%とみられること、解雇された非正規雇用者は寮を出て給付を受けられない恐れがあるなど課題がある中、改めて知事はどう考えているのでしょうか。先日の知事会でも多くの知事が、総理に批判と注文をしたと聞きます。民主党など三党は、定額給付金の対案として「国民の生活を守る緊急経済・雇用対策」を示す方針です。定額給付金など国の追加経済対策に対する見解を知事に伺います。●5

 

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 次に、周産期医療について伺います。

 

 根本はこの国が、周産期医療・にお金をいくら使う気があって、医療制度の設計をどうするのかに尽きます。十月の墨東病院事案の報道が火付け役となって、国も重い腰を上げる素振りはありますが、あてになりません。

 

 これまで具体的な申し入れや昨年の議会活動を通じて申し上げてきたとおり、多岐にわたる課題があり、都ができることについて、大きく三つに整理できます。

 

 一つは、人手不足、病床満床で疲弊している周産期医療、の悪循環を断ち切るために予算をいくら投入するのか、二つめは、今ある限られた体制の中でいかに確実に、迅速に患者を搬送する仕組みを作るのか。そして三つ目は、妊婦の九九.九九%の、本来不安にさいなまれる必要のない、大多数の妊婦や家族に、どのように対処するのかという問題です。

 

 まずは、一つめの課題についてです。

 

 東京都周産期医療協議会で、命の危険がある場合は、ベッドの空きがなくとも、必ず受け入れる構想が打ち出されました。私たちが求めてきた、強いメッセージが専門家による協議会から打ち出されたことは歓迎します。今度は、これを実体のあるものとするために、どこまでの予算を確保し、裏付けを行うのかの問題となります。病院では、ベッドの空きがなければ医師も対応できないことが多いと言われます。また、低体重児の場合、生まれてからすぐにNICUが空いている病院に移さなければなりませんが、千グラム以下の新生児は、大人の手のひらに収まる体で、血管も髪の毛ほどの太さしかなく、大変なリスクを伴うと指摘する医師もいます。

 

 病院の経営上も、NICUが常に満床の現在でさえ周産期医療は赤字といわれており、医師と病床が揃った確実な受け入れ体制を整備していくきっかけとするには、やはり空床確保とその補償が必要です。

 

 空床補償については、国の懇談会の場で、医師から、東京はオリンピック誘致にあんなにお金を使うならそれくらいできるんじゃないか、という発言も出ていると聞きます。あのお金をこっちにという単純な議論は致しませんが、この様な事態に陥っているものになぜ予算が付かないのかと、医師が言うのも、十分うなづけます。本来国がすべきことではありますが、こうしたことこそ、国がやらないのなら、都が行うべきであります。

 

 周産期医療を立て直すために、十分な対策を講じ、必要な予算は確保するべきと考えますが、知事の見解を伺います。●1

 

 次に、二つめの課題についてです。

 

 迅速にするためには、調整コーディネーターの設置など、さまざまな環境整備により、やりとりをスムーズにすることは必要ですが、結局は、患者の状態についてどう判断するのかに尽きます。詳細については今後検討されるわけですが、こうした事態を引き起こしている根本原因である、医療費削減、人材不足の解消が実現しなければ、ぎりぎりの医療体制の中で、迅速に受け入れる仕組みを構築することになる訳です。

 

 搬送調整にコ・メディカルがどのような役割を果たすことになるのか、医師の負担が増して、現場の疲弊を進める結果にはならないか、きちんと機能させるための人材確保はどうするのかについて、不安視する向きも多いようです。

 

 どのような患者であれば病床等の調整を行って受け入れるのか、最優先事例となるのか、医療的な判断の問題にならざるを得ません。先に述べた空床補償をきっかけとして、受け入れ可能な病床が複数確保できたとしても、限られた確保病床に受け入れるのか、その判断の問題はなくなりません。

 

 この点については、どのように取り組むのか、伺います。●2

 

 続いて三つ目の課題についてです。 

 

 妊婦の大病院志向が一層高まっており、高度な医療機能を備えた病院の人手不足がクローズアップされています。しかし、一方で、地域の産科や助産所では、殆どの方が無事出産されています。

 

 そうした前提のもとに、医療機能に応じた役割分担という話になるわけですが、周産期母子医療センター、産科の二次医療対応可能な病院など、規模の大きな病院も、経営上、ベッドを空けておいては立ちゆかないことは、一つめの質問と同様です。

 

 従って、現状のまま、常にのための空床を確保しておくことは困難であり、病院側に正常分娩の可能性が高い妊婦を受け入れる傾向があります。加えて、地域の産科は減少しており、大多数を占める軽症や正常な分娩を取り扱う受け皿そのものが不足する中では、の役割分担という建前を徹底することは困難です。

 

 結果、東京の妊婦は、喜ぶのもつかの間、予約獲得に奔走しなければならないのが、現実となっています。産科に行きさえすれば、産めると思っていたが、そうではなく、しかも万が一の場合には、の受け入れが不能とあれば不安も当然とも言えます。

 

 つまり都内で最も不足しているのは、大きな問題のない分娩を取り扱う産科であり、この部分を強化できれば、への集中を防ぎ、の受け入れ体制確保にもつながる、お産の安全・安心を確保する上での重要な課題と言えます。

 

 我々は、地域の医療調査を行っていますが、区市町村は、住民のニーズ把握や分娩可能なの過不足、医師・看護師不足を把握しているところは、ほとんどないようです。

 

 正常分娩が見込まれる妊婦については地域で受け皿を用意し、都民の側も救急対応可能な医療機関を大事に使うことができる環境づくりをした上で、医療機能に応じた役割分担を徹底することが必要です。

 

 そのためには、区市町村が、地域の実情を反映した取り組みが可能となるようさまざまな支援が必要と考えますが、所見を伺います。●3

 

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次に、新銀行東京について伺います

 

 十一月二十一日、新銀行が、平成二十一年三月期の中間決算を発表しました。

 

 決算によれば、中間純利益は七十億円の赤字、通期見込みについても百二十六億円の赤字とし、いずれも「再建計画と同水準」あるいは「同水準の見込み」としています。

 

 しかし、そもそも再建計画は、計画初年度の経常利益で大幅な赤字を想定しており、計画通りとっても、厳しい経営状況であることに変わりはありません。

 

 決算の内容を見ても、計画にはなかった、国債の償還益などによって、なんとか辻褄を合わせたという印象が拭えず、また、貸し出しのうち中小企業の占める割合は約四割、一般融資に限っては約二割と、中小企業を支援する銀行とは言い難い状況です。

 

 石原知事は、今年の予算議会において「不退転の決意で、この銀行を必ず再建させる」と決意を述べていましたが、この中間決算をどのように捉えているのか、また、今後の見通しも含めて、見解を伺います。●1

 

 さて、金融機能強化法案に関連して、参議院の財政金融委員会が、その発案者であり、最大株主である実質上の責任者・石原東京都知事に対して、参考人としての出席を求めていますが、石原知事は、これを拒否しています。

 

 知事は十一月十四日の定例会見で「何を聞こうとしているかわからない」と述べていますが、参議院ならずとも、石原知事に聞きたいことは、多々あります。

 

 そこでまず、この間の新聞報道にもある金融庁の検査結果に関連して伺います。

 

 十二月四日の朝日新聞によれば、新銀行の経営陣が拡大路線を強いられたのは、東京都の関与によるところが大きいとの金融庁の指摘があったとのことです。この報道は事実なのかどうか、伺います。●2

 

 仮に、東京都が、金融庁の検査結果を知りうる立場にないというのであっても、新聞で指摘されている内容は、これまで、石原知事が言ってきた「旧経営者による信じられない経営」という事実とは大きく違っています。

 

 金融庁の検査結果が、経営内容にとどまることなく、東京都の関与について指摘されているというのであれば、東京都も知らぬ、存ぜぬと言うことでは済まされないと考えます。

 

 検査結果で、このような東京都との関わりが指摘されたことは極めて重大であり、そのことのを含めて、石原知事は、新銀行並びに金融庁に問い合わせるべきであります。  なぜ、問い合わせようとしないのか。見解を伺います。●3

 

 また、金融庁の検査結果は別にして、少なくとも石原知事は、新銀行の融資の拡大路線を巡っては、支配株主である東京都の関与があったと認識しているのか、見解を伺います。●4

 

 現在、金融機能強化法案においては、新銀行への資本注入に関して、一義的には東京都が責任を負うのかどうかといった議論がなされています。

 

 一方、石原知事は、新銀行設立前の平成十五年十二月九日の本会議において、民主党の代表質問に対して、「新銀行は株式会社であって、出資者である東京都は、その出資額の範囲で株主の責任を負うものだ」と答弁していました。つまり、東京都の責任は、出資金一千億円の有限責任に限られているとしていたのです。

 

 しかし、有限責任であるという認識を示していながら、東京都が、安易に四百億円の追加出資に踏み切ったことは、東京都に一義的責任があるというのではなく、あくまでも、政策判断によるものだったと理解するものですが、石原知事の見解を伺います。●5

 

 仮に、新銀行への追加出資が、石原知事の政策判断であったというのであれば、そもそも新銀行が経営難になった場合の資本注入の一義的責任は、どこにあると認識してきたのか。石原知事の見解を伺います。●6

 

 金融機能強化法案は、衆議院において「地方公共団体が支配株主となっている金融機関については支配株主である公共団体がその資本の充実について一義的に責任を持つこととする」との付帯決議が付されました。

 

 民主党は、参議院において、付帯決議でなく修正案を求めていますが、自民・公明の与党幹部がそろって「東京都に第一義的な責任がある」旨述べるなど、少なくとも、最低限、付帯決議によって、一義的責任を求められる立場になります。

 

 石原知事は、このような重大な立場の変更を受け入れるのでしょうか。また、一義的な責任を受け入れられないのであれば、国に対して、積極的に働きかけていくべきではないのでしょうか。

 

 以上を申し上げた上で、石原知事は、与党の付帯決議について、自民・公明与党から、事前に相談や説明を受けたり、了解を求められたりしたことはあったのか答弁を求めます。●7

 

 また、石原知事は、この付帯決議がつくことについて、自民・公明の与党に意見を伝えたことはあるのか。あるとすれば、いつ、誰に言ったのか答弁を求めます。●8

 

 自民・公明与党の付帯決議によって、東京都が、一義的責任を負うことが見込まれます。

 

 であるならば、それを前提として、東京都は、これまでの経営悪化に至る経過を検証すべきと考えます。

 

 東京都は、これまで新銀行に対する日銀考査や金融庁検査について、金融庁の定める「金融検査に関する基本指針」などを踏まえ、情報提供を求めないという立場を取ってきましたが、しかし、一義的責任を負うという立場の変更になれば、これらの情報提供を求めるのは、当然のことではないでしょうか。

 

 そうでなければ、金を出して、口出さずという立場に自らを追い込むことになるものと考えます。

 

 新銀行の経営状況を把握する上で、その情報の入手について、これまでと違った取り組みをするつもりがあるのか、ないのか、伺います。●9

 

 金融機能強化法案について、さらに言えば、石原知事は、参議院からの参考人招致に関して、「参考人を呼ぶ順番というのはおのずとあるんじゃないか」と、まず経営者が先に呼ばれるべき旨発言をしています。

 

 しかし、金融機能強化法案の議論は、経営責任もさることながら、東京都の一義的な責任=つまりは、行政責任が問題となっているのです。

 

 このようななかで、なぜまず経営者が先だという話になるのか、理解に苦しみます。

 

 国民の代表が集まる国会の場において、自らが参考人として率先して出向くことが筋ではないでしょうか。なぜ、出席しようとしないのか。いつまで逃げ回るのか、石原知事の見解を伺います。●10

 

 参考人の招致に関しては、新銀行の大塚会長などにも要請がありましたが、大塚会長は、公務を理由にこれを断っています。

 

 しかし、石原知事が、まず経営者が先だと本当に思っているのであれば、大塚会長、あるいは津島代表執行役などに対して、出席を要請するのが筋ではないでしょうか。

 

 石原知事は、新銀行の経営者などに対して、参考人としての出席を求めたことはあるのか。出席を求めることもせずに、まずは経営者が先だと言って、自らが出席を拒否するのは、言い逃れでしかないと思いますが、何故出席を求めようとしないのか。見解を伺います。●11

 

 さらにまた、新銀行の大塚会長は、金融機能強化法による資本注入を求めない旨取締役会で決定し、参考人としての出席を断ったとのことです。

 

 そこで、今回、取締役会が、資本注入を申請しないと決定したことについて、銀行側より、相談・報告を受けたのか。あるいは、石原知事の意向を伝えたのか。石原知事は、今回の決定について、どのように評価しているのか伺います。●12

 

 加えて、日銀考査の関係で、石原知事は、昨年三月二十五日の予算特別委員会で「日銀考査の報告を受けていた。横から聞いて、概略聞いていたが、それが都の幹部に伝わっていないと聞いて驚いた。」旨答弁しています。

 

 日銀考査結果は、一般的には非開示とされていますが、石原知事は、いつ、どこで、誰から、どのような内容を聞かされたのか、伺います。●13

 

 石原知事は、この間、新銀行の失敗は旧経営陣の非常識な事業運営が原因である旨発言していますが、仮にそうであるならば、早急に旧経営陣の経営責任を問うべきです。

 

 旧経営陣に対する責任追及について、東京都は、これまで「年内を目途に調査結果を得た上で、法的対応について検討」と答弁していましたが、あと残り三週間ほどで、今年も終わります。

 

 訴訟する、しないの判断及びその判断の時期も含めて、旧経営陣に対する責任追及について、どのようになっているのか、伺います。●14

 

 石原知事は、所信表明で、新銀行に関して「過去のを全て出し切る」との決意を表明しました。

 

 しかし、私は、新銀行のウミは、石原知事と新銀行との関係を精算しなければ、全てを出し切ることはできないものと考えます。

 

 私は、新銀行は、都民に一番負担の少ない形で、早急に撤退すべきと考えますが、石原知事の見解を伺います。●15

 

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 次に、オリンピック招致について伺います。

 

 都は、オリンピックの主要施設、メディアセンターの築地市場跡地へ建設する計画を断念しました。これは我々が以前から求めてきた大きな問題点の一つです。

 

 築地市場の移転予定先から環境基準を大幅に上回る有害物質が検出され、移転計画に反対する声が高まっていました。

 

 一方、オリンピック招致は進み、来年二月にはIOCに開催計画を盛り込んだ「立候補ファイル」を提出しなければなりません。その結果、市場移転とオリンピック計画が結び付き、食の安全や環境面からの批判を引き起こす恐れがありました。予定地の土壌改良工事が長引けば、オリンピック開会までにメディアセンター建設が間に合わなくなる可能性もありました。

 

 しかし、都はこれらの理由に一切触れていません。メディアセンター整備計画の変更に市場移転問題は関係していないのか、知事の見解を伺います。●1

 

 「広報東京都」特集号において、都はオリンピックの経済波及効果は全国で二兆八千億円、都内は一兆六千億円で日本中が元気になるとしています。

 

 オリンピックは、確かに東京のを推進しますが、開会の前年、二〇一五年がそのピークとなります。そしてなどの大型需要が一段落した後、大会直前から大会後にかけての景気後退をどうやって防いでいくのか、また都営メインスタジアムを整備するならば、これらの維持をどうやって行うのか、オリンピックの経済波及効果の事後検証などが都の課題となります。

 

 昭和三十年代の高度成長が頓挫するのが、東京オリンピック翌年の昭和四十年で、大型倒産や消費者物価の高騰など深刻な不況が起こりました。この前例をどう総括していくのでしょうか。

 

 また、オリンピックの経済効果は、国内投資が開催都市に集中し、開発を必要している地方の投資を奪うとも言われています。これらの課題に対する都民・国民への説明責任が求められています。経済波及効果によるオリンピック国内キャンペーンと中長期的な諸課題に対する、知事の見解を伺います。●2

 

 二〇一六年招致を目指す立候補都市シカゴはオバマ次期アメリカ大統領の地元です。

 

 先月、欧州オリンピック委員会が開催され、シカゴからオバマ氏の応援ビデオが流されました。東京は「想定内」と言いますが、プレゼンテーションを受けたヨーロッパ諸国は「とてもドラマチックだった」と大きな評価をしています。オバマ氏はIOC総会での最終演説にも登場するそうです。

 

 一方、知事はオバマ氏の勝利に「世界一の大国の大統領に黒人がなったんでね、アフリカなどの黒人国家の票が、親近感を持って雪崩を打って動くと厄介ですな」と述べ、東京招致関係者は、その発言にまたもや緊張を走らせたと考えます。

 

 今後の国際招致も、やはり多難で熾烈なものとなりそうです。オバマ次期大統領選出などの情勢変化を受け、知事に国際招致に対する見解を伺います。●3

 

 そして、都は、来年二月が提出期限である「立候補ファイル」を、年内目途にまとめていく意向です。

 

 我々は、今日まで都のオリンピック招致活動に関して、主体的、積極的に意見や注文をつけ、議論を深めて参りました。

 

 そこで改めて、平和構築を前面に出した大会理念を示すこと。都財政の健全性を念頭に、関連経費もコンパクトな、品格のあるオリンピックを目指し、負の遺産を残さないこと。そして国立でのメインスタジアム整備を、国に再度求め、協議していくことなど、我々の方針を述べ、「 開催計画」 に反映されるよう求めます。

 

 「立候補ファイル」の提出に向けて、知事の見解を伺います。●4

 

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次に、温暖化対策について伺います。

 

 十二月一日、十四が、ポーランドで始まりました。アメリカもオバマ次期大統領の選出により、今後、世界の温暖化対策は、欧米を中心に進むことが予想され、日本が後手、後手に回るのではないかと危惧するものであります。

 

 一方、東京都においては、今年六月の環境確保条例の改正を受け、現在、規則の制定などに取り組んでいるところですが、条例の対象外である事業所や家庭部門なども含めた温暖化対策がさらに進むよう、施策の積極的な展開が望まれます。

 

 なかでも私は、金融機関が、低利融資などの経済的なインセンティブを通じて、企業や都民に環境配慮行動を促す、環境金融の取り組みに大いに期待するものです。

 

 東京都はこれまで、金融機関に対して、環境投融資の拡大や実績の公開などを求めてきましたが、今後は、要請だけにとどまるのではなく、例えば、預託金をもとに環境投融資を着実に進めるなど、金融機関と連携した取り組みをさらに充実すべきと考えます。

 

 環境金融の拡大に向けて、見解を伺います。●1

 

 経済活動の血液ともいえる金融機能の活用と併せて、税制を活用した温暖化対策の推進も重要な課題です。

 

 十一月十九日、東京都独自の環境税制などを検討していた東京都税制調査会が「当面、課税に優先して政策減税を検討していくことが適当である」との答申をとりまとめました。

 

 私も、今年十月から都税調の委員になっているので、あまり酷評はできませんが、一年以上の長きにわたって検討してきた割には、いささか踏み込みが足りないようにも思います。

 

 都税調の中間報告では、環境負荷に着目した法定外目的税の導入など、四つの案を示していましたが、私は、国の対応が遅いのであれば、東京都が率先して独自の環境税制を創設していくべきだと考えます。

 

 そこで、東京都は、当面、優先的に検討していくべきとされた政策減税に向けて、今後、どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。●2

 

 環境確保条例では、義務的手法によって、温暖化対策を進めていこうとしているため、家庭部門へのアプローチが十分ではありません。

 

 今年六月の代表質問で、私は、フードマイレージを例に挙げましたが、NPOのなかには、消費者・企業・行政におけるグリーン購入の促進に取り組んでいるところもあり、東京都としても、こうしたNPOと連携しながら、環境に配慮した都民の消費行動を促していくことも必要であると考えます。

 

 また、太陽光パネルの設置促進や省エネ家電への買い換え、あるいは、環境家計簿や環境学習など、キメの細かな温暖化対策を進めていく上で、基礎的自治体である区市町村と連携した取り組みは極めて重要です。

 

 さらに、地域の家電店などと連携し、環境アドバイザーを養成・登録・派遣することで、家庭における温暖化対策を着実に進めていくことも可能ではないでしょうか。

 

 そこで、東京都は、家庭部門における温暖化対策をどのように進めていこうとしているのか、見解を伺います。●3

 

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 次に、保水力のあるまちづくりについて伺います。

 

 東京では、都市化の急速な進展によって人間の利便性を重視した社会資本整備が行われ、河川流域が本来持っていた自然のや水辺環境が損なわれてきました。

 

 近年では、下水処理水の河川への導水などにより、水量、水質はともに改善されていますが、都市化による自然地の減少に伴い、土地のや保水能力の低下を招き、局所的豪雨の発生も相まって、都市型水害の頻発が問題になるなど、かつて自然の水循環系が有していた機能を代替するには至っていないのが現状です。

 

 我々は、持続可能な都市・東京を構築していくためには、「保水力のあるまちづくり」という観点から、都市化の進展に伴う水循環の諸問題を解決し、望ましい水循環の形成を図っていくことが重要と考えます。

 

 そこでまず、東京の望ましい水循環の形成について、都の基本認識を伺います。●1

 

 河川流域に降った雨は、一部が地表を流れて直接沢や川の流水に加わり、他の一部が地下に浸透します。地表から直接流出する水と土壌の浅い層から流出する水が、降雨中やその直後の河川の流量を構成しています。

 

 一方、土壌の深い層に入って地下水となり、さらに土壌中を移動してやがて河川等に湧出する水が、年間を通した長期にわたる河川の流量を構成しています。

 

 東京における河川流域の水循環は、こうした自然の流れに加え、人為的につくった水の流れが加わっており、このような、水が存在する様々な局面での年間の水の出入りを表すのが、いわゆる「水収支」と呼ばれるものです。

 

 水循環のあり方や方向性を考える上で、今後も水収支の実態把握が必須と考えますが、所見を伺います。●2

 

 東京における治水対策の中心は河川整備と下水道整備ですが、河川整備における治水安全度達成率は現在約七十四%で、年間約〇.五%の進捗率、下水道におけるは現在約五十二%、年間進捗率は約一%であり、一時間五十ミリに対応する既存計画を達成することでさえ、まだまだ時間のかかることが明らかです。

 

 これに加え、雨水の流出を抑制するため、大規模開発などでのやビルの地下などのといったと、雨水浸透マスや雨水浸透トレンチ、などのによる流域対策が進められています。我々は、特には、浸水の解消だけでなく、東京という都市の保水力の向上に大きな力となるものと考えます。

 

 都では、これまで行ってきた開発行為に対する指導に加え、昨年度から、が頻発している流域を対象にして、区市が行う個人住宅への浸透マス設置費用の助成に対して補助を行っていますが、何よりもまず、都が管理する道路や学校、公園、庁舎などのほか、区市町村や国の施設などを含めた全体でのの整備も進める必要があると考えます。

 

 公共施設におけるの具体的取り組みについて、所見を伺います。●3

 

 持続可能な循環都市・東京の形成に向けて、多様な水資源を確保するとともに、用途に応じた無駄のない水利用システムを構築することによって水を有効利用し、水供給の安定性の向上を図ることは、都民生活の向上や環境への負荷の軽減などの面からも重要です。

 

 多様な水資源として、雑用水や地下水、雨水などの利用が考えられますが、水の有効利用に向けた都の取り組みについて、所見を伺います。●4

 

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次に、教育について、中でも学力の底上げについて伺います。

 

 まずは就学前教育への取り組みについてです。幼稚園とはそれぞれに目的や法律上の位置づけが異なります。

 

 しかし、就学前の幼児が大切な時間を過ごす場所であることは共通です。幼稚園や保育所では、遊びを通して他者との関わりや集団行動、大人の話を聞いて何かを学ぶ姿勢といった、社会性を育てる指導・教育が行われていますが、内容・レベルにバラツキがあります。

 

 近年、問題となっている小一プロブレムでも、幼稚園・保育所での指導のあり方と、小学校に入ってからの行動に強い関連性があることが指摘されています。幼児教育、就学前教育については、のような統一した指針はなく、それぞれの幼稚園・保育所が運営理念や教育方針に沿って取りくんでいるのが現状です。

 

 授業が聞けない子供にとっても不幸なことですが、授業が成立しない学級に在籍してしまうと、そのクラスの子供全員が巻き込まれることとなり、大変頭の痛い問題です。

 

 義務教育内容をしっかり定着させるためにも、スタートが肝心であり、小学校と円滑に接続できるような就学前教育の充実に取り組むべきと考えますが、所見を伺います。●1

 

 次に義務教育について見てみますと、有名私立学校や都立中高一貫校への受験対策を熱心に行う子供もいれば、義務教育内容が定着しないままに中学卒業を迎えてしまう子もおり、その背景も多種多様です。

 

 国の学力調査における東京都の児童・生徒の状況でも、学校以外で学習をまったくしない子供の正答率は中学校で五〇%を切っています。学校にさえ行っていれば、義務教育内容が身に付くと言う訳ではない事がわかります。

 

 この調査の設問は、のための問題ではないため、高度な知識や理解力を必要とするものではありません。それすら半分しか正解できない子供が多くいるのです。

 

 特に算数・数学はひとつ躓くと、どんどん遅れてしまう科目であり、各段階での内容定着が不十分なまま、学年進行した結果が、学力調査に現れているのではないでしょうか。を防止し、一年一年着実に教育内容が定着するような取り組み、そして遅れてしまった子供が追いつけるような対策が必要だと考えますが、所見を伺います。●2

 

 学校外での学習支援として、都は、低所得世帯への塾代支援を開始しましたが、一層の活用が必要です。これは定額給付金と違って、現金を配るわけではありませんから、必要な人がこぞって利用する、というものではありません。

 

 子供の勉強、将来への関心が薄い保護者であれば、利用しないでしょうし、福祉などが制度利用を奨めても、子供自身の学習意欲が低ければ、塾代だけが空費されかねません。

 

 知事のに対し、我々は税の減免ではなく、自立支援を充実することこそが、都の役割だと申し上げました。こうした指摘に応えるように創設された、この事業の活用は重要です。

 

 問題は、どのようにして活用を進めるかです。勉強へのやる気は、お金のあるなしが、必ずしも分水嶺ではなく、結局は希望を持てないことへの対応が不十分だからではないでしょうか。学習意欲を高めるとともに、利用できる制度があり、経済的に困窮していたとしても道は拓けることを教えることが必要です。

 

 学校においても、学習意欲を高めるとともに、必要であれば利用できるこうした各種制度があることを積極的に周知する必要があると考えますが、所見を伺います。●3

 

 また、低所得者支援については、その対象がかなり限定されております。実際の生活状況等を勘案すると、経済的困窮から、塾など子供の未来に投資することができない家庭は、もっと多くあるのではないでしょうか。対象拡大が必要と考えますが、所見を伺います。●4

 

 次に、学校支援地域本部等、地域人材が学校教育に参加・支援する取り組みについて伺います。こうした取り組みは、学校教育の幅を広げ、深みを与え、学校を活性化させるものと考えます。

 

 少子化で母子密着の子育てが懸念される時代でもあり、親や教師以外の大人と話し、つきあうことだけでも、どれだけ教育効果があるか図り知れないのではないでしょうか。

 

 東京都教育ビジョンでも、生きる力を育む教育を掲げ、地域人材の学校教育への支援を推進するとされています。この取り組みを推進する上では、学校への支援体制づくりや地域人材を教育活動に積極的に活用していく仕組みを構築していく必要があると考えますが、所見を伺います。●5

 

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 次に、地方分権について伺います。

 麻生総理は、政府与党が「生活対策」で示した定額給付金の給付対象を決められず、地方自治体に最終判断を丸投げする前代未聞の事態が起こりました。そこで多くの自治体から、困惑と政府の無責任な姿勢に批判の声が強く挙がりました。この時、総理が言葉が「地方分権だから」の一言です。この発言では、地方分権担当の総務大臣を歴任した総理として、その見識が疑われます。

 

 総理のこの発言に対して、地方自治体の長である知事に見解を伺います。●1

 

 昨日、の「第二次勧告」が発表されました。国の出先機関の廃止を目指しましたが、結果、地方振興局に統合する後退した勧告となりました。

 

 我々は、日本の「新しい国のかたち」に向かって、「地方が主役の国づくり」を進めていかねばなりません。都の「第二次勧告に向けた提言」は、東京における二重行政の弊害や組織縮小のイメージを含む解決策を明確に示したもので評価するものです。

 

 しかし、八十五の出先機関、そして多くのを抱える中央省庁は、組織改革につながる見直しへの抵抗を続け、分権改革はまだ道半ばです。

 

 都道府県も国との関係で事業・権限の受け入れ姿勢に濃淡があり、まずは「我々に任せろ」と積極的、自主的に提言し、引き取っていく政治的決断をせねば改革は進みません。丹羽分権委員長の「分権改革は、地方が中央政府と対等に戦って勝ち取るもの」をする、「闘う知事会」の復活も重要です。知事の見解を伺います。●2

 

 国は「生活対策」の重点分野の一つとして地域活性化策を打ち出し、道路特定財源の一般財源化に伴い「地方に自由に使える一兆円」を渡すとしました。

 

 都は八として、「道路特定財源の一般財源化に伴う「一兆円」の税源移譲」を要請し、単独でも、「東京の道路整備を着実に進めるための財源確保」を緊急提言しています。

 

 その後、総理は地方道路財源三.四兆円の中の七千億円の名称を変更し、三千億円を積み増した新交付金を創設することとしました。

 

 そこで、真の地域活性化と分権を考えるならば、国は、地方への税源移譲を前提とした「交付金」を創設し、地方税財源の充実強化を図るべきではないでしょうか。地域活性化と分権に資する新たな「交付金」に対する知事の見解を伺います。●3

 

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 最後に、一言述べさせていただきます。

 平成十九年八月一日より実施された「駐車禁止規制除外措置」の変更によって、「除外措置」が、これまでの「車両」を対象にしたものから「歩行困難者」を対象としたものになり、利便性が大きく向上しました。

 

 しかし、その一方で、これまで「除外措置」の対象者であった下肢機能障害三級の二、三及び四級の人たちが対象から外されてしまいました。義足をつけたり、股関節に金属を入れたりして、に頼って歩行している人たちです。一口に義足と言っても、そのは様々であり、決して歩行が容易なわけではありません。

 

 現在は経過措置期間中でありますが、私たちは、これまでにも再三、これらの方々を対象者に復活するよう求めてきました。

 

 私たちの求めに応じて、警視庁におかれても、こうした障害者の現状をつぶさに検証され、関係機関との調整も進められているときいております。

 

 私たちは、改めて、これらの方々を対象者に復活する措置を速やかに講じられるよう求めるものです。

 

 今回の件を契機に実施された検証作業、事情聴取によって、障害者の個々具体的な現実が明らかとなり、警視庁内にも障害に対する理解が深まることとなりました。まさに怪我の功名とも言うべきものですが、この経験を踏まえ、障害者にとっても安心・安全な社会となるよう、引き続きご尽力いただくよう要請するものです。

 

 以上で、都議会民主党を代表しての質問を終えますが、答弁によっては再質問を留保させていただきます。ご静聴ありがとうございました。