
平成20(2008)年9月26日
一般質問
泉谷つよし(豊島区)
*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 正確には議事録をご参照ください。
平成に入り、東京都ではマンション住民の人口が急速に増加しております。計画道路の着工により拡幅工事が行われば、必ず、その沿道にはマンションが建設されます。東京都では、区分所有による共同住宅をマンションと定義し、平成15年の住宅・土地統計調査によると全世帯数の5割がマンションに居住しているという調査結果になっています。それから5年経過し、現在の都内のマンションの総戸数は約141万戸であり、この5年間では約30万8千戸も供給されています。一般的に、一戸建てに比べ、マンションは高層利用しています。「マンション資産を守りぬけ」中央公論新社引用によると5年前で、東京都では32%の固定資産税をマンション住民から頂いているとのことです。ということは、これまでのような、一戸建て政策だけに、傾注するのではなく、マンション住民に対し、充分なサービスをしなければなりません。
また、マンション住民が急増したことにより様々なニーズ、問題が生じています。そこで、マンション問題を取り扱う専門職員はどのくらいいるのでしょうか。また、相談窓口にしても、区分所有法を理解している相談員が少なく、様々なトラブルを解決できません。この問題は、弁護士や、1級建築士では解決できない問題であります。そこで、担当の中でマンション管理士など、専門性のある職員を配置すべきと考えるが所見を伺う。
20年度予算では、新規事業としてマンションの耐震改修に要する費用に対する助成が1億円計上されています。「10年後の東京への実行プログラム」や「民間建築物等の耐震化促進実施計画」では20年度はマンションの耐震改修目標は20件で800戸と明示されており、本予算額から逆算すれば、1件あたり上限を500万円としているのだと理解できます。そこでまず、対象地域、対象建物、お金の流れなどがどのようなものになるのか、このマンションの耐震化促進事業の基本フレームについて伺います。新しく創設するマンションに対する耐震改修助成制度も、利用の促進を図るためには、木造住宅と同様に、単にお金を出すだけではダメで、耐震診断を行った結果、耐震基準を満たさないマンションがどの程度あり、それらのマンションの管理組合がどのような意向を持っているのか、把握しておくことも必要だと考えます。マンションの耐震化促進策について現状をどのように認識し、今後どのように制度の普及を図っていくのか、所見を伺います。
阪神大震災では、神戸にあった1,450棟のマンションのうち、全壊したマンションは70棟であり、そのうち69棟が昭和46年以前に建てられたマンションでした。都内には、建築基準法で耐震基準が初めて改正された昭和46年以前に建てられたマンションが約4万8500戸あります。
早急に手当てを施さなければなりません。
また、阪神大震災では、行政とパイプのないマンション住民はその救済や安否の確認など、全て、最後に回されたという現実があります。特に最近では個人情報保護のもと、匿名社会に生きるマンション住民が、大震災によって被災した場合、マンション住民に対する救済計画をあらかじめ策定しておくことが、最優先課題の1つと考えます。
また、昭和46年以前に建てられたマンションは、築37年以上を過ぎ、建て替えを余儀なくされる時期を迎えており、区分所有法の改正や容積率緩和もあり、建て替えもより現実的になってきています。ある程度敷地があり、幅員の広い公道に面しているマンションでは、容積率の緩和によって自己負担なしで建て替えが可能ですが、それ以外のマンションでは、建て替える場合には自己負担が必要になってしまいます。40代でマンションを購入した人でも、30年経つと70歳を越え、建て替えに際し、新たなローンを組むことは非常に困難です。そのまま放置しておけば、マンションはスラム化してしまいます。このような現象を避けるため、都がマンション建て替えのために区分所有者に対して融資することが大変有効ではないかと考えます。マンションへの融資は回収不能になるわけでもなく、何より、建て替えを進めることが困難な状況に陥っている管理組合にとって、非常にありがたい支援策となると考えます。 この、マンション建て替えのために都が区分所有者に対して融資、或いは補助をするという私の提案について、所見を伺います。また、老朽化したマンションには、多くの高齢者が住んでいます。しかし、古いマンションには高齢者の居住を想定した設備が整えられておらず、風呂も廊下もすべて健常者向けにつくられています。中でも、昭和38年から昭和48年までの10年間は、70%以上がエレベーターのない5階建て以下のマンションでした。エレベータ未設置のマンションは都内で何戸あると把握しているのか、また、これらの古いマンションに対するエレベーター設置費補助を制度化すべきと考えますが、あわせて所見を伺います。
前回の質問では改正介護保険法が施行されて、間がありませんでしたが、2年弱経ち、おもに次のような課題が浮かび上がりました。
このような問題を念頭に置き質問いたします。
高齢化社会が現実となり、そのスピードが加速していく中、平成21年には第4期「東京都高齢者保健福祉計画」の策定、その取り組みの推進を図ることになっています。特に問題が顕在化していることは、施設に空きがない為、空きを待っている間に、亡くなれる方が増えてきていることです。そのような状況下の元、東京都の用地費補助制度の廃止は、地価が高い、都市部にとって、施設整備に大きな影響を及ぼすと考えられる。特養の施設整備促進のためにも用地費補助制度の継続が望まれていますが所見を伺います。また、認知症高齢者グループホームの整備に対する補助制度も合わせて、充実を図るべきだと思いますが所見を伺います。
昭島市では長年にわたり、婦人保護施設から、住所不定者を養護老人ホームへ措置してきていますが、従来この費用は、国と都が負担してきましたが、三位一体改革により、費用負担が市区町村負担となった為、住所不定者を多く抱える自治体の負担は大きく増加しました。広域行政を担う東京都の責任において、これを処置すべきと考えますが、所見を伺います。
昨今,テレビなどにより、介護従事者の過酷な労働環境の実態を特集する放映が数多くなされている。それに伴い介護従事者を希望する人が激減し、また、離職が顕著になっている。この状況を打破するためにも、介護職員の待遇改善に努めなければならない。また、今のままでは、福祉業界のイメージが悪くなる一方である。東京都ではこの悪いイメージを改善するため、宣伝、PRを実施する計画はあるのか伺います。
次に、新予防給付において、定額制が導入されました。これでは事業者は軽度の介護者を扱うと利益が計上できず、どんなに、事業者が努力してよいサービスを提供しても、入ってくる収入は同じです。結局、新予防給付や定額制の導入は介護事業者を赤字に追い込み、大量の介護従事者の流出を招いています。2003年介護者の求職数は20万強で、2005年には介護保険のスターと当時の15万人を下回ってしまった。これを是正するため、人材育成に掛かる事業の更なる充実をすべきと考えますが都はどのように考えているか見解を伺います。
豊島区では、区報やホームページの介護保険のお知らせより関連サイトにアクセスできるようにしました。また、2007年度には介護保険課の窓口に区民・利用者が自由に利用・検索できる「介護サービス情報の公表」専用ノートパソコンを設置しました。しかし、実際には「介護サービス情報の公表」制度や公表情報の検索に関する利用者・区民からの問い合わせは、殆どなく、パソコンの利用も殆どないのが実態です。このことを、しっかり認識し、公表制度が、いかに、無駄で、反対に、そのことで時間をとられ、介護の質を落としているかを、認識すべき時が来たと思いますが所見を伺います。
最後に要介護から要支援と認定された人の予防プランについてです。利用者のケアプランを作成する事業者でも長年、要介護と認定されて付き合ってきた利用者が要支援の認定に変更になることによって、自動的に地域包括に流れてしまうことがある。それは、平成18年4月の制度改正により、ケアマネの予防プランの受託件数について最大件数8件という規制が介護の現場に多大な混乱を生じさせているからであり、継続してケアプランを担当できない状況を生んでいる。この制度について、広域行政の都としての見解を伺います。