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定例会報告

一般質問  原田 大

平成19年 第2回定例会


原田 大(北区)


平成19(2007)年6月20日


一般質問


原田 大
(はらだ だい 北区選出)


*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。





環境税について

放置自転車のリサイクルについて

特別支援教育について


1 環境税について


まず、環境税について質問します。
大都市東京を持続可能な形で発展させていくことは、未来に対する私たちの責任です。
これまでの産業経済社会の発展の中で、人間社会は自然環境に様々なものをごみとして排出してきました。これまで、人間社会のごみは、自然が、いってみればタダで全部処理してくれていましたが、最近ではごみの量が自然環境の処理能力を超えてきています。ここまで環境に与える負荷が大きくなると、ごみ処理には相応の処理コストを払うことが必要だという認識を新たにしなくてはなりません。昨今、自動車リサイクル法や家電リサイクル法の中で、リサイクル料金が課されるようになってきました。しかし、産業社会の根本的な課題であるエネルギー消費から排出されるごみ、すなわちCO2の削減については、なかなか成果があがっていないのが現状です。その影響については、例えば東京都においてもこの夏の水不足が心配されていますが、それも温暖化による気候変動が原因ともいわれ、影響が実感されるようになってきました。温暖化対策・省エネ対策は待ったなしの状況です。


そうした中、東京都においては、「環境税制について」が東京都税制調査会の今年度の検討項目の柱の1つに取り上げられることが、本年5月16日の第1回会合で決まりました。また、6月1日に発表された「東京都気候変動対策方針」では、「都独自の『省エネルギー促進税制』の導入を、減免・課税の両面で検討開始」することが盛り込まれています。こうした都独自の環境税に対する取り組みが積極的に掲げられていることについては大変よいことではありますが、問題はどれだけ本気で環境税制導入に向けた取り組みができるかであります。
「東京都気候変動対策方針」では、国の動きを、「環境税の導入を巡っていたずらに長期間の議論が続いている」と批判していますが、これまでいたずらに議論が続き、実際に導入に至っていない点については、残念ながら都も同様であります。
都税調の答申を見ると、平成12年度には温暖化対策として炭素税を創設する旨が謳われ、翌13年度の答申では、かなりのページ数が割かれました。以後、16年度までは炭素税について言及がありますが、それから途絶えています。
そうした中、今回都税調でも「東京都気候変動対策方針」でも言及がされたわけです。今回こそは、他に誇れる環境税制を構築していかなくてはならないと思います。


この炭素税について、外部不経済の内部化ということを考えれば、導入についての議論は不可欠であります。都は「省エネルギー促進税制の導入を、減免・課税の両面で検討開始」することとしていますが、炭素税はそのうちの増税要因となります。こうしたことまで含めて議論していくということでいいのか、見解を伺います。あわせて、導入に向けてどういった展望の下で検討を開始しようとしているのか伺います。●1


炭素税の議論を進める際、既存の自動車関係税や燃料関係税、ひいては道路特定財源との関係についての調整を図ることは避けて通れません。そもそも、既存のしくみには環境の視点が欠落しています。そうでなくとも、化石燃料関係には既にかなりの税金がかかっていることから、新たに炭素税を課すとなると、負担を抑える意味で、既存の化石燃料税の一部を環境目的税に振り替える、あるいは既存の財源を環境目的に使用する議論が必要かと思います。
ただし、この道路特定財源は、大都市における道路需要に反して、自治体の財源が不足しております。都議会としても昨年の第3回定例会において、意見書を決定しました。しかし同時に、環境対策も待ったなしであります。この道路特定財源の問題を避けた形で環境税の議論がおこなわれれば、導入可能性は著しく低下するものと容易に想像ができます。


環境税の議論を始めるにあたり、道路特定財源の問題を、国との関係性も含めて整理することが不可欠であり、今回検討を再開するにあたり、検討を始める前提条件として捉えるべきだと考えますが、見解を伺います。●2


こうした課題はありますが、本当に循環する社会経済システムをつくり、持続可能な大都市東京を築いていくためには、これまでコストが正当に評価されてこなかった経済の静脈部分、つまり目に見えないエネルギーのごみとしてのCO2の処理費用を、社会経済システムの中に組み込まなくてはなりません。その一つの解決策が環境税です。国が動かないというならば今度こそ都が率先して導入実現していかなければならないと考えますが、知事の所見を伺います。●3

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2.放置自転車のリサイクルにについて


次に、放置自転車のリサイクルにかかるトラブル防止について質問します。今日、自転車は便利な乗り物として、広く利用されています。駅前等の公共の場所における放置自転車の処理については、特別法も整備され、区市町村を中心に取り組みが進み、一定の成果が認められるところであります。
しかしその一方で、置き去りにされた放置自転車の問題があります。それは、団地やマンション等、私有地ではあるものの半公的な敷地内、あるいは駅前等以外の公共の場所など、放置自転車対策の根拠法となっている自転車法の枠に入ってこない場所における放置自転車の問題であります。
現在、自治体による放置自転車の処理については、自転車法を活用し、自転車防犯登録制度等も活用しながら、取り組みが進められています。その際、引取り手のない自転車で、再利用できるものについては、整備を行った上で一般に販売されたりしています。「もったいない精神」が発揮され、環境的にもごみの量を減らしていく取り組みが、多くの自治体で実践されています。
そうした中、最近、こうした自治体の取り組みを参考にしながら、団地の自治会、マンションの管理者等が、その敷地内の放置自転車の処分と再利用を進めている例を耳にします。こうした動きの趣旨については、環境への取り組みを進めるものでもあり、また、「地域自治」を進めるものであり、一般には「よい取り組み」と受け止められるのではないかと思います。
しかしながら、そこに落とし穴があり、トラブルが続発しています。まず、団地等で「リサイクル」された自転車を利用中に警察官に呼び止められ、利用者が「占有離脱物横領」「遺失物横領」といった刑法上の罪に問われるケースが続発しています。あるいは、「廃棄物」として処分された後、所有者からの「ごみではなく価値のあるものだった」という主張によって、トラブルが発生したケースも見受けられます。実際、駅前等の放置自転車については、自転車法によって、自治体の処分権や、所有権の移転に関する規定があり、これに基づいて自治体は合法的に処分や所有権の移転が行えますが、団地やマンションの敷地等ではこの法律は適用されません。実際、ほとんどの自治体では、民有地等の放置自転車については、相談があっても対応できないとだけ伝えているようであります。そこで、団地の自治会やマンション管理者等が困り果てた結果、自治体に倣って処分や再利用をしようとすると、その場合には、民法の規定に従って元の所有者の所有権が強く保護されているために、勝手に処分や再利用をすると罪に問われてしまう可能性があるわけです。
しかしながら、団地やマンション等における放置自転車はやはり迷惑なものであり、放置された側は被害者です。彼らが救済されないばかりか、環境のことを考えて自転車をリサイクルしようとした場合に罪に問われる可能性があるなど、現在の仕組みのなかでは、彼らが置き去りにされてしまっています。

こうした状況を打開するために、都としてまずはトラブルを未然に防ぐために法的に問題のない処分方法について周知するなどの対応が考えられるかと思います。まず例えば都営住宅や民間マンション等の敷地における放置自転車の対応についてどのような取り組みをしていくのか伺います。●1


トラブルに巻き込まれることなく放置自転車を処分あるいは再利用するには、自転車が廃棄物であるとはっきりいえるかどうかがひとつの判断基準になります。そこで、放置自転車がどういう状態であれば、明らかに「廃棄物」であると判断できて、処分や再利用を行うことができるのか伺います。●2


この問題の解決には、根本的には国の法整備が必要でしょう。しかしその前に、自転車利用者のマナーの低下が放置自転車を生んでいます。都は、自転車利用者のマナーの向上について、どのように対応するのか伺います。●3

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3.特別支援教育について


次に、特別支援教育について質問します。
北区と障害児教育の関わりは古く、1891年(明治24年)に、日本最古の知的障害者のための社会福祉施設である滝乃川学園が、現在の北区滝野川の地に創立されました。以来、現在でも自治体、民間含めて様々な取り組みが進められています。都立の関連施設も集中しており、障害者福祉の分野で大きな役割を担ってきました。

さて、東京都では、平成16年に特別支援教育推進計画が策定され、現在、第一次実施計画の計画期間中であります。そうした中、都立の盲・ろう・養護学校に在籍する児童・生徒の希望者全員が、居住する地域の小・中学校にも副次的な籍を置く副籍制度が本年度より本格的にスタートしました。これに先立ち、北区においては、多摩の3市と並んで、23区では唯一となる、特別支援教育体制・副籍モデル事業が実施されました。実際に副籍事業が行われる中、養護学校の児童が、一般の区立の小学校の運動会に参加できたなどの成果がありました。その運動会では、区立小学校の児童が自発的に養護学校の生徒を手助けする光景がみられるなど、区立小学校の児童にとっても良い経験となったに違いありません。
さて、養護学校に入ってからは、それなりの教育相談体制があるものの、障害児を持つ親にとって最大の悩みは、まず就学前に訪れます。保護者が幼い自分の子どもの状態を十分客観的に把握し、子どもの就学先を決定するのは、なかなか困難なことです。養護学校に入ってしまえば、地域とのつながりはどうしても希薄になってしまいます。かといって、区立の普通の小学校では、うまく適応できるかといった心配もつきまといます。こうした子どもを持つ親の不安を解消するためにも、また都立の養護学校と区立の小学校が互いに補い合って最大の教育成果をあげていくためにも、就学前の教育相談体制の充実が望まれます。
例えば、王子第二養護学校では、自閉症や教育心理学の専門家を招き、「たんぽぽ教室」という、就学前の幼児を対象とした幼児教室を今年度より実施の予定と聞いています。こうした相談の機会があれば、発達障害の早期発見にもつながり、その後の教育方針を決めていく上でも大いに参考になるはずです。


現在、知的障害を対象とする幼稚園がない分、養護学校の小学部においてこうした取り組みを進めていくことは重要だと考えますが、都における就学前児童を対象とした相談等の事業の取り組み状況と、今後の方針について伺います。●1


北区においては、保育園、児童館では臨床心理士の巡回相談を実施していますが、必ずしも就学相談との連携が十分ではありません。

障害をもつ子どもにとって、最良の環境を見出していくためには、幼稚園と保育園や児童館、それも区立、都立、私立の差なく、情報交換と連携の体制をつくっていくことが必要です。こうした、様々な関係機関との連携について、都は地元区市町村とも連携しながらどのように進めていくのか、伺います。●2


LD、ADHD、高機能自閉症等の児童・生徒が特別支援教育の対象となり、また副籍事業が始まった結果、学校関係者の仕事が増えています。その中には、一定の専門知識がないと対応が難しいものもあります。

北区の事例では、モデル事業の実施結果を受けて、区が小児精神科医師、心理職、学識経験者などからなる専門委員会と巡回相談チームを組織し、対応に当たることとしています。この場合は区が専門家を配置することとなりましたが、特別支援学校にも同様の専門職の配置が求められる場合もあるかと思います。都は、今回のモデル事業の結果を受けて、専門家の必要性、および配置計画等について、どのように考えているのか伺います。●3