トップページ > 定例会報告 > 一般質問 斉藤あつし

定例会報告

一般質問 斉藤あつし

平成19年 第1回定例会


斉藤あつし(小平市)


平成19(2007)年2月15日


一般質問


斉藤あつし
(さいとう あつし 小平市選出)


*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。





いじめによる自殺予告事件の対応について

多摩地域の保健衛生行政について

都立薬用植物園について

多摩地域の将来について

地域の中小事業者支援について



1 いじめによる自殺予告事件の対応について


昨年11月11日に「いじめを苦に自殺」を予告する手紙が文部科学省に届き、消印を根拠に豊島区教育委員会等において学校の警戒にあたるという事件がありました。幸いにして予告どおりの校内での自殺はありませんでしたが、豊島区および区教育委員会等はその対応に大変な努力をしたと聞いております。新聞報道では、予告日の11日に備えて学校関係者や警視庁が自殺防止の警戒態勢を敷き、都教育委員会も自殺防止の緊急メッセージを発信したとのことです。関係者の皆さん本当にお疲れ様でした。


しかし、その最中にも石原都知事は10日の定例記者会見で「あんなものは大人の文章だ」として「いたずら」という認識を示しました。更に、まだ警戒中の11日夜に民放の教育特集番組に出演し、「やるなら(自殺を)さっさとやれ」と発言しました。


ここで質問なのですが、
これら一連の発言と、現場や都教育委員会など各担当部署の対応は一貫しているといえるのでしょうか?一般都民からみれば教育委員会の方が行政として期待される行動をとったと私は思います。もちろん教育委員会の独立性、中立性というものがありますので、知事は同じことを言わなくてもいいわけですし、11月10日の知事記者会見ではもう少し意見の背景を語っておりますので理解はできます。しかしそれにしても知事の民放での発言と教育委員会のメッセージが、こんなにも異なっていて構わないのでしょうか。●1


今回、区教育委員会職員は予告日前日の金曜日から月曜日まで役所に泊まり込み、警察や警備会社の緊急の連絡に備えたそうです。区内すべての小中学校の校長、副校長が土日も休まず朝7時から午後10時まで学校に張り付き、その間多くのPTAや住民が励ましに来校したそうです。「この地域で不幸なことを起こさせない」と言う皆の思いがありがたかったと区の担当者は言っておりました。また、この機会に多くの職員や大人がいじめに会っていそうな生徒に声をかけたりして良い効果も大いにあった、とのことでした。もちろん、東京都教育委員会も区教育委員会に対して支援を申し出ており、担当者からは「必要なら人も派遣しますよと早くに申し出ていただいたので心強かった」との言葉も伺っております。
このような状況下で現場関係者も眼にするかもしれない生放送のテレビ番組において、先の発言は行政の長として「期待される行政の行動をトップ自らが否定した」と言えるのではないのでしょうか。私は元は火災現場で働いていた東京都の職員です。火災通報がいたずらや誤報であったとしても、火災を前提で30キロの重さの装備品に身を包み、緊張感をもって現場に出ていったものです。
先日も一線の現場で働く警視庁警察官が殉職されました。謹んで哀悼の意を表します。この方のように現場で働く全ての職員が「自らの任務の正しさ」を信じて行動しているのです。だからこそ力を発揮できるのです。そんな時に一番上の上司が「これはいたずらだ。」と決め付けられたら「君たちのやっていることは無意味だ」と言われていることになると思います。現場職員の任務への忠誠や士気は削がれるのではないでしょうか。偶然番組を見ていた職員OBの私はそう感じました。よく知事は「現場主義」を謳いますが、都の現場職員の気持ちについてはどうでしょうか。今回の発言は関係者や現場職員の士気を下げたのではないかと思いますが、いかがでしょうか。●2


仮に企業などでは、経営者側は当然の社員の営業活動やサービスを支援する必要があります。このような義務は民法でいう「善良なる管理者として要求される注意義務」というものになるかと思います。若しもこの義務を怠れば、社員の統制を乱すことになるでしょう。当然トップとしての自覚や資質に疑問を持たざるをえませんし、社員からの信頼も得られないでしょう。
今回の「いじめ予告の手紙」については色々な意見や分析があるのは私も当然と思っていますし、知事がどう考えるかも自由かと思います。
しかし、それでも予告日までは黙っていて予告日以降の12日に発言をしても良かったのではないのでしょうか?知事ではない誰かに頼んで代わりに言ってもらっても良かったのではないでしょうか?なぜあの時点で言わなくてはならなかったのか知事の見解を伺わせていただきます。●3


TOPへもどる▲

2 多摩地域の保健衛生行政について


現在多摩地域は平成16年4月保健所再編整備により二次医療圏に都立保健所1箇所を基本として保健衛生業務を行っています。昨今は鳥インフルエンザやノロウイルスなど保健衛生の話題には事欠かない状況であり、衛生管理を要する地域の理容・美容・食品・飲食等の事業者の不安と関心は高い状況です。
にもかかわらず多摩地域の保健所は400万人を17箇所、12箇所という統廃合を経て7箇所の保健所で管轄しており、23区とはかなり事情が異なっています。多摩小平保健所でも統廃合で管轄面積は拡大しています。事業者からは保健所と接する機会が減っていると聞いています。これまでの統廃合で運営費がいくら削減され、管轄面積、管轄人口、事業者衛生管理の担当者数はどのように変化していったのか伺います。ちなみに、多摩小平保健所を例として管轄面積はどのようになったのでしょうか。●1


私の地元の多摩小平保健所でも5市を管内に抱えており、営業施設の監視指導では移動に時間がかかり、以前に較べて効率が落ちていることが懸念されます。また、事業者より、「以前のような保健所との密な連携や丁寧な相談をする機会が減った印象を受ける」、とも囁かれています。このことは以前にも厚生委員会で私も質問しましたが、残念ながらこの懸念は払拭されておりません。
現在、営業施設の衛生水準向上のために、理容や美容などの環境衛生関係の事業者団体が保健所の指導のもとで積極的に自主管理活動に取り組んでいると聞いています。しかし、統廃合により保健所に対する距離感や不信が増していることはこういった活動にも影を落としています。これは私の地元の多摩小平保健所の努力不足だといっているわけではありません。むしろ以前以上の広域での活動を余儀なくされる上に事業者からの風当たりが強く大変だと思います。
その上で、保健所の配置に無理がないというのならば、都としても、事業者の信頼を勝ち得るためにも事業者と十分な連携を図り、自主管理活動の活発化により衛生水準の向上を進めていくべきと思いますが、見解を伺います。●2


TOPへもどる▲

3 都立薬用植物園について


平成17年度行政評価で「廃止を含めて検討」とされた私の地元小平市の都立薬用植物園について超党派で存続の要望が出されました。地元の議員としてご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。また、近隣住民や他県の植物愛好家も含めた署名も10,000筆を超えました。他の行政評価対象事業の中で市民運動に発展したのはこの事業だけと聞いております。しかし、「平成18年度事務事業評価」の中で「現時点では見直しが完了したとは言えず、今後も引き続き調査が必要なもの(7事業)」の中に含まれており、「引き続き大幅に見直しを行う必要があるため。」とあります。薬用植物園の見直しについては民間委託を視野に運営改善を目指しているようですが、先ほどの高橋議員の質問と多少重なりますけれども、これまでの研究・栽培・都民への広報といった機能は維持されるのでしょうか。●1


財務局に伺いますが、旧来の行政評価に入っていた事務事業評価を受けての改善策については、どの段階まで行くと、改善が完了したといえるのでしょうか。都民にもわかりやすく説明して下さい。●2


TOPへもどる▲

4 多摩地域の将来について


かつて平成6年の「多摩地域の東京への移管100周年」を記念して作られた「多摩新時代の創造に向けて」と題する「TAMAらいふ21白書」は多摩についての共通の指針として活用すべく作成されたものです。多くの市町村長がこれを参考に政策を作っていったとも聞いています。しかし、その後多摩地域の展望を総括的に研究したものは平成13年の「多摩の将来像2001」程度です。この間、東京も多摩の状況も大きく変わっていきました。
昨年12月に発表された「10年後の東京」の概要版では東京都の地図を示しながらの説明が多数ありましたが、残念ながら多摩地域は横田基地軍民共用化と多摩シリコンバレー構想のような大枠のものが目立つばかりでした。東京都は多摩地域の10年後をどのように考えているのでしょうか。●1


スポーツにおいて多摩地域中心の東京国体が平成25年に開催される。しかし、その一方で東京大マラソンを伝統ある青梅マラソンの時期と重なり、青梅マラソンの方が時期を動かした。また、オリンピックについては競技場はおろか練習場もほとんど無い計画となっています。多摩地域のスポーツ振興をどのように考えているのでしょうか。●2


横田基地の軍民共用化はすでに国家間協議の段階になっていると考えます。都議会民主党の多摩部会としてもここ数ヶ月の研究と議論の中で、「単に横田基地の民間利用を進めよう、というだけではなく、もっと東京都は基地滑走路の延長線上の昭島市など、民間機の離発着によって騒音が増える懸念がある地域や、経済的配慮をすべきと考える周辺地域の対策をしっかりと行い、軍民供用が始まっても地元が対応できる環境を整えることにべき」と考えています。実際、東京都はどう考えているのでしょうか。●3


多摩地域の東京都の施設は年々統廃合等で局に関わらず減少しているようであります。現在多摩地域にきめ細かく配置されているのは警察署・交番と消防署・消防出張所ぐらいではないかと思います。福祉施設や都立高校以外で都のイチョウのマークを本当に見る機会が減りました。地元の市民は本当に東京都の存在を意識することが無くなったと思います。もちろん市役所を通じての相談ということはあるのでしょうが、市と都がどこまで連携ができているか市民はわかりません。施設統廃合に当たっては地域との連携が希薄にならないようにバランスをとるような施策・地元市町村と連携した窓口などを関係部局が協力して作っていくことを強く要望いたします。


TOPへもどる▲

5 地域の中小事業者支援について


次に、ものづくり産業を担う地域工業の活性化について伺います。
近年、産業構造の空洞化や東京への人口回帰現象と相まって、老朽化した工場用地が、マンション用地として転用される例が目立っています。特に、準工業地域にマンションが建てられることによって、本当に、準工業地域を必要としている中小企業・事業者が用地を確保できないという状況があります。地元小平市でも、最近準工業地域の後に工場が入った話は聞いておらず、マンションが建っているとのことでした。
また、以前から開業・操業しているのに、周辺の用途地域が変更されて住居専用地域となり、古くなった既存の事業所を建替えようと思っても同じ場所では建替えできない場合があります。クリーニング店などは周囲に顧客がいるにも関わらず同じ場所で営業できないということがあり、これは双方にとって不幸なことです。このことは私も地元の小平市で何件か相談を受けております。
国においては、2008年の法改正に向けて、工場立地規制を緩和することが報じられていました(2006.10.25日経)が、東京都としても、工場用地や工業団地、あるいは貸し工場に関する情報の一元的提供、さらには、工場集積地に対する基盤整備の支援など、地域工業の活性化に向けて、積極的に取り組んでいく必要があります。
地域工業の活性化に向けた認識と今後の取り組みについて、見解を伺います。●1