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定例会報告

一般質問 野上ゆきえ

平成19年 第1回定例会


野上ゆきえ(練馬区)


平成19(2007)年2月16日


一般質問


野上ゆきえ(のがみ ゆきえ 練馬区選出)


*本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。





外郭環状道路について

都営大江戸線の延伸に向けた環境整備について

都立病院における医師の確保・育成について

市場化テストについて



1 外郭環状道路について


はじめに、外かく環状道路について伺います。


外かく環状道路は現在、大深度地下方式への都市計画変更手続きが進められており、実現に向けて動き出しました。
先月、沿線7区市から、条件付きながらも、大深度地下方式とする計画変更に了承する旨の意見書が提出され、概ね合意が得られてきていまます。


ところで、三環状道路整備の必要性など、都市基盤整備を語る中で、知事は、議会や記者会見などにおいて、「文明工学的にみて欠かせない」いうフレーズを再三使っています。
ところが、学術上「文明工学」なるものはありません。広辞苑にも載っておりません。 英語でいう「Civil Engineering」の邦訳文で多少使われている程度なのではないかと思いますが、「Civil Engineering」の邦訳は、学術上一般的には「土木工学」です。
「文明工学」なるものは、知事の造詣深い学問なのかもしれません。しかし、首都東京の知事たるお方が、本線・ジャンクションだけでも外かく環状道路整備として1兆2000億円の費用をなす事業に、一般都民にまるで認知されていない言葉を使って、自らの政策の判断根拠 として語っておられるのは、いかがなものかとも思います。
そこでまず、「文明工学」とは、いったいどのような学問なのか、その定義について、文明工学に関して見識高い石原知事の所見を伺います。●1


さて、外環計画を進める上で、不可欠なのは、地域住民の理解と協力です。
昨年6月に都が開催した地元説明会や、大泉学園で実施されている外環オープンハウスなどにおいて、住民から様々な意見・要望が寄せられています。


私しの地元練馬では、青梅街道インターチェンジの計画案に 最も関心が集まっています。平成17年9月に示された計画案では、練馬区内に関越道方向への出入りが可能な、ハーフインターチェンジ方式となっています。
しかし、我が会派の田中幹事長が 昨年の第一回定例会の文書質問で主張したのと同様に、私は、ハーフインターとする案は、地元の練馬区と杉並区との相反する主張を中途半端に満足させる、安易な妥協案ではないかと考えます。
地元住民の中には、ハーフインターでは半分の利便性しか享受できない、中央道や東名高速方向へも出入りが可能なフルインターを と 望む声もあります。
青梅街道インターチェンジ設置を検討するならば、平成17年1月より住民からの意見収集を開始した際に示された 当初の2つの案、フルインターとしてつくるか、つくらないか のどちらかを選択するべきではなかったか、と考えるものです。
同9月に国土交通省と都から示されたインターチェンジ設置にあたっての検討資料では、青梅街道インターチェンジについて、フルインター、ハーフインター、インターチェンジを設置しない という3つの案が比較されていますが、なぜハーフインターとする案が最適と判断されたのか、非常に理解しづらい というのが率直な感想です。


そこで、青梅街道インターチェンジについては、色々と検討した上で、ハーフインター方式が採用されたものと推察しますが、誰が、どのような根拠を以て判断したのか、所見を伺います。●2


特に、青梅街道インターチェンジは、杉並区と練馬区の区界にあることから、地域的な課題も多岐にわたるものと考えますが、事業化に向けてどのような課題があるのか、伺います。●3


都は、国とともに、これまで380回にも及ぶ住民との話し合いや情報提供などのパブリック・インボルブメント、いわゆるPI活動に取り組んできています。
しかし、「PI外環沿線会議」において、都がPI会議での議論を、「来月に予定されている都市計画審議会に直接伝えることは難しい」と表明したことに対し、市民委員は「一体この会議は何のためにやってきたのか」と激しく反発し、会議自体の意義を問われるものとなったと聞いています。


このように、話し合いや情報提供の場がどのような位置付けで、今後どのように進められるのかが曖昧になっている上に、合意形成が図られることがないのが現状です。
今後は事業化に向け、外環道全体についての議論のみならず、個別地域の課題解決のための取り組みも必要だと考えます。


そこで特に、青梅街道インターチェンジについて、どのように住民との合意形成を行っていくのか、所見を伺います。●4


渋滞の解消や利便性の向上など、外環道の整備効果を高めるという面では、インターチェンジの果たす役割は大きいと考えます。設置には、賛成、反対の両論があることも承知しております。 現時点でハーフインターが最適と判断されたのはやむを得ませんが、将来的なフルインター化に向けた検討も引き続き行って頂くよう、強く要望しておきます。

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2 都営大江戸線の延伸に向けた環境整備について


次に、都営大江戸線の延伸に向けた環境整備について、伺います。


都営大江戸線は、平成12年1月の運輸政策審議会答申第18号で、「整備主体の見直し等の課題がありますが、少なくとも2015年までに整備着手することが適当な区間」とされ、来年度からスタートする「東京都交通局経営計画~新チャレンジ2007~」でも、大江戸線の光が丘~大泉学園町間の延伸が明示されており、少しでも早い延伸実現を、と地元住民の多くが待ち望んでいるところです。
整備予定路線の約3分の1にあたる、光が丘駅側の笹目通りから土支田通りまでの区間、土支田・高松地区については、その半分を東京都が施行しますが、昨年8月に国の事業認可が下り、事業に着手する予定です。
これにより、大江戸線の延伸に向け一歩前進しましたが、土支田・高松地区における補助230号線整備の現状並びに今後の取り組みについて、所見を伺います。●1


さて、残る3分の2の区間、大泉町・大泉学園町地区においては、練馬区がまちづくり協議会を設置し広く地域住民の意見を聞きながら沿道の街づくりについて検討を開始し、平成19年秋から測量再開、事業化へ向けて一歩前進したと認識しています。このようなまちづくりの動きについては、基本的には地元の住民と練馬区とが主体的に担っていくべきものです。

そこで、補助230号線の整備主体となる東京都は、地元住民ないし地元住民代表者とどのように信頼を築き、どのような必要な支援や助言を行っていくのか伺います。●2


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3 都立病院における医師確保・育成について


つぎに都立病院における医師確保・育成について伺います。


厚生労働省の「医師需給に関する検討会」では、医師は平均で週に63.3時間働き、月90時間以上は時間外労働をしており、同省の過労死認定基準が目安とする「月80時間の時間外労働」を超えていると報告しました。
医師をサポートする看護師の離職率も近年高止まりしており、日本看護協会によると、2005年度の全国での常勤看護職員離職率は13.1%で、東京は、大阪府の18.9%に次いで、17.7%となっています。都立病院においても、看護職員の退職者は毎年約1割にのぼると聞いています。


先日、ある都立病院の現状について、看護師の方々を取材しました。
電子カルテ導入で、検査や処置予約、薬の処方箋発行、会計等、効率的な病院経営が行えるようになった。これ自体は非常によい傾向であると言っておられました。
反面、社会的な要請から、インフォームドコンセントや感染症防止策の徹底、医療事故防止に、以前より時間がかかるようになり、慢性的に、医師や看護師の業務は「記録をする時間がなく、業務過剰、自らが行う医療サービスの質に疑問をもっている」といいます。電子カルテについては、「記録方法の不徹底と不統一、POSによる記載が困難」という課題があり、電子化されたと言っても、医師の自筆サインが必要な保存文書はなくなっていないため、事務量がそれほど減っていないのも、ひとつの要因です。
このように、課題の多い医療現場での、医療従事者、特に医者の確保・育成について以下、3点伺います。


全国各地の病院で、産科や小児科を始めとした医師不足が深刻な問題になっており、地方の病院に限らず、地理的に有利な東京、大阪などの大都市の病院においても、医師の欠員により一部の診療科が休止状態に陥るケースや、病院の存続までも危ぶまれるケースも耳にしています。豊島病院ではお産の取り扱い休止、墨東病院の産科は昨年11月から、ハイリスクを除いた妊婦の新規受付を中止しました。
特に、公立病院における医師不足は地域住民に与える影響が大きく、都立病院としても、医師を安定的に確保しなければならないと考えます。


都立病院における医師の充足状況と、医療サービスの確保にどのように取り組んでいくのか伺います。●1


平成16年度に導入された初期臨床研修制度により、大学病院も医師が不足し、系列病院からの医師引き上げが相次いでいると聞いています。
緊急に医師確保策を進めるとともに、長期的な取り組みも必要だと考えます。


高水準で専門性の高い医療を提供し続けるためには、今後は都立病院自らが医師を育成していく必要があると考えますが、所見を伺います。●2


医師の意識が多様化しているなか、技術面のレベルアップができれば激務もいとわないという、志の高い医師も多いと思います。現実としては給与、勤務条件などの処遇面も充実しなければ、優秀な医師を確保することは困難であると考えます。


そこで、都立病院では医師の処遇改善について、どのように取り組んでいるのか所見を伺います。●3

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4 市場化テストについて


最後に、市場化テストについて伺います。


都は、平成17年11月に公表した「行財政改革の新たな指針」で、東京都版市場化テストの導入を明らかにし、来年度から、都立技術専門校を対象にモデル事業の実施の予定です。しかし、このモデル事業は、いまだ、モニタリングと評価の手法についても、定まっていないままです。サービスの質の評価手法ないままで市場化テストを行うことは、コストだけの競争を招き、サービスの質が劣化するのは明らかで、モデル事業とはいえ、公共サービスの質の向上、民のノウハウを活用するという市場化テストの本来の目的とは、ややずれているのでは、との不安や懸念もあります。


さて、本格的な市場化テストの実施にあたっては、検討すべき課題がいくつかあると考えます。
一つは、入札時における適正な競争原理の確保です。
市場化テストの場合、一般に非定型業務については、質の向上のための習熟期間を与える・サービスの安定的供給を担保する という観点から長期契約を採用することに 一定の合理性があると判断されますが、やはり非競争的な業務運営に陥る可能性も少なくありません。
また、情報や技術のブラックボックス化、業務ノウハウの独占等の課題があるのではないかと考えます。必要な情報が落札した企業のプライバシーとして扱われ、多くの分野・項目で、市民が情報にアクセスする手段が失わる傾向にあるからです。


そこで、市場化テストにおける入札時の適正な競争原理の確保策について、所見を伺います。●1


また、現行法上、安全管理やサービス水準の確保についての評価の仕組みが定められてない中で、チェック機能も必要です。


官民競争入札によって将来的に受託者が変更になる場合の、サービスの質の維持・向上策について、所見を伺い、質問を終わります。 ●2