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政策工房

Ⅷ すべての人が支え合いともに生きる東京(共生)

 

①ビジョン

 

 東京は今後も都市交流を続けてアジアの平和維持に貢献するとともに、多文化共生を進め、コミュニティの再生と、公正な社会・東京をつくる。

 

 

②考え方、現状認識

 

 東京は敗戦と占領を乗り越え、都市を再度復興し、平和を享受できるまでになった。この間、アメリカからの小笠原返還や中東戦争による石油ショック、冷戦後のグローバリゼーションの波など様々な影響が、国際関係の中で東京に波及している。アジアの大都市、日本の首都東京は、今後も自ら都市交流によって、平和による繁栄の意義を発信、各都市と連携していくことが求められている。

 また都市の成長と多様化が広がる中、東京では急速な少子高齢化が進行して、核家族や単独世帯・高齢単身世帯が増え、多くの面で問題解決力が低下してきた。都民は自ら多様化の時代を生き抜く「人間力」を高めるとともに、地域コミュニティやNPOなどとのネットワークづくりによって子育て、防災、防犯などの「地域力」を高める必要がある。

 大都市東京に集まった在日外国人も人口の3%、36万人を超えた現在、我々は、多文化共生の立場で公正な社会、「すべての人が支え合い、ともに生きる東京」をつくっていく。

 

 

③施策

○都市交流で平和の創設

・国内外の平和を目指す各都市と連携して核兵器開発や実験に反対し、「平和」のメッセージを発信する。

 ・硫黄島や父島・母島、浅川地下工場跡など都内各所に点在する近代戦争遺跡や戦時体験・資料を保存・整備し、次世代に語り継ぐ。都内戦跡マップの作成も行う(9に再掲)。

 ・「全世界を平和へ導く最も効果的な方法は人物交流」であるため、アジア人材育成基金を活用して、海外留学生のための東京版フルブライト奨学金を創設する。

 ・姉妹都市交流を都市間の政策協定に発展させ、行財政改革や地域の発展に役立てる。自治体国際化協会の運営を自治体主体に見直し、地方の国際化ニーズに応える。

 ・海外青少年の教育旅行の受け入れ促進と都内学校との文化交流を図る。

 

○市民活動によるコミュニティの再生

 ・地域力を高める町会、自治会、自主防災組織、民間防犯団体などの地域コミュニティ組織や専門性の高い地域NPOなどの取り組みを支援する。

 ・「協働促進条例」を制定し、都民や地域コミュニティ組織、NPO、企業、大学、行政などが対等なパートナーとしてまちづくりを進める仕組み、「まちづくり協議会」をつくる。民間による協働事業提案制度を導入する。

 ・地域と行政を結ぶ「地域担当職員制度」を導入し、地域コミュニティ組織の会議に出席し意見交換を行うなど市民の声を収集し政策に生かしていく。

 ・まちづくりに貢献するなど社会的に評価された市民活動を市民活動表彰や活動助成金制度で支援する。

 ・「NPO支援条例」の制定、課税の軽減措置や寄付行為認定基準の見直し、NPO活動基金の設立など、特定政策分野の専門家としてのNPOの活動を支援する。

 ・東京ボランティア・市民活動センターへの支援を拡充し、NPO活動支援を推進する。多摩地域にも新たに東京多摩ボランティア・市民活動センターを設立する。また、NPOと地域コミュニティ組織などとの協働を進めるマッチング事業も行う。

 ・NPOが行う事業やコミュニティビジネスを支援するために、使いやすい新たな融資制度を創設する。

 

○人権侵害対策の展開

  ・障害者差別禁止を定める条例を制定する。

地域生活を進展させるなかで、地域で生じる軋轢に対処し、人間関係づくりを仲介する仕組みを作る(調整機関の設置等)。

 ・「犯罪被害者支援条例」を制定し、支援コーディネーターの増員や生活・住宅支援などメニューの拡充、支援ネットワークの強化など犯罪被害者支援体制の整備を進める。

 ・DV対策として被害者の保護や生活再建、再発防止策などの充実を図る。

 ・増加する児童・高齢者虐待対策として早期発見や保護、心のケア、「地域で見守る」体制の構築などの充実を図る。

 

○多文化共生の推進

 ・都や都民などが役割を分担・協働して、多文化共生社会の形成をしていくため、「多文化共生条例」を制定する。

 ・外国語FM放送事業や広報紙、インターネット(自治体HPなど)、「専門家相談会」などを通じて、多言語による在日外国人向け行政・コミュニティー関係情報の提供を拡充する。

 ・病院や学校、行政などの手続きにおける通訳システムを整備する。

 ・在日外国人に対する日本語・日本社会学習、児童の教育支援の環境を整える。

 ・災害時における避難や救急、救援物資情報へのアクセスを整備・推進する。

 ・多文化共生のためのインフラ、住居対策などを検討する。