
平成19(2007)年9月7日
都議会民主党
幹事長 田中 良
本日の記者会見で石原知事は、知事選直前に発表した都民税所得割の軽減措置を撤回した。
そもそもこの措置は、低所得者の自立支援や所得向上策と結びつく一貫した政策体系に基づくものではなく、単に税体系の一部に軽減措置を行うだけのものであった。
私たちはこの公約に関して、当初より懸念を表明し、先の定例会でも問題点を指摘してきた。具体的には、地方分権の中での税源移譲によって一律十%の応益性を増した住民税制を歪め、日本中で東京都民だけが六%と十%の変則的な累進課税を割り当てられることとなる。こうした理念なき税制いじりは、今後慎むべきであり、撤回は、我が党の主張に従ったもので当然の判断と考える。
一方、今回の撤回は、石原知事の政策が、所詮、選挙目当てでしかなかったことを白日の下にさらす結果となった。
この間、私たちが、制度変更の矛盾を指摘しても、石原知事をはじめ、都庁一丸となって、この政策を肯定し、遂行しようとしていたことは紛れもない事実である。都知事選を前に、低所得者対策を演出したことで、石原知事に投票した都民も少なからずいたであろうと考えれば、石原知事が、都の所管局や議会の知らないところでこの政策を打ち出すに至った経過や今回の撤回に至るまでの過程について、知事の説明責任は免れるものではない。
更に、知事の相も変らぬトップダウンの弊害やそれを擁護してきた都庁の問題点も指摘せざるを得ない。
また、石原知事は、今回の撤回を「政策の進化」だと述べているが、撤回するに変わるべき代替案を具体的に示すことができなかったことは、日頃から、石原知事が、いかに低所得者対策に無関心であるかの証左に他ならない。
私たちは、これまでにも職業訓練等をはじめとした低所得者の所得向上策を求めるとともに、先の定例会においても、生活保護受給者に就労や保障・医療面での自立促進を行う自立支援プログラムを積極的に推進するよう求めてきた。都も今後、就労支援策の充実などを図っていくとのことだが、これも私たちの主張に基づくものであり、具体的な政策の促進を求めていきたい。
私たち都議会民主党は今後も、都民の格差是正に積極的に取り組んでいくことを改めて表明する。
以 上